コロナ禍で運休続く東急「深夜急行バス」、復活叶わず7月末で廃止

横浜日吉新聞

新型コロナウイルス禍を契機とした“働き方改革”の影響を受け、平成初期から30年間続いた深夜バス路線が廃止となります。

東急バスは一昨年の2020年3月30日から運休が続く深夜急行バス「ミッドナイトアロー」(渋谷~新横浜~新羽営業所など5路線)について、今月(2022年)7月31日付けで正式に廃止すると発表しました。

渋谷駅を深夜1時20分(金曜日は1時30分便もあり)に出発していた新横浜方面行の「ミッドナイトアロー」(2015年11月)

ミッドナイトアローは、最終電車後に東京都心部から郊外部への輸送を担う全国初の“深夜高速バス”として、1989(平成元)年7月に渋谷駅と東急田園都市線沿線の各駅(鷺沼・たまプラーザ・青葉台など)を結ぶ路線を新設。

当時はバブル景気の旺盛な需要に加え、終電後にタクシーよりも大幅に安く帰宅できる手段として人気を集め、第二弾として1990(平成2)年3月1日に登場したのが東横線沿線を結ぶ「高速新横浜線」です。

運休直前の時刻表、首都高速道路を経由しながら、東横線沿線と周辺をきめ細かく停車していた(東急バスの案内ページより)

渋谷駅と港北区内を結ぶこの路線は、途中の武蔵小杉駅や元住吉、日吉駅、綱島駅入口、大倉山駅入口といった東横線各駅に加え、新横浜駅を経由して「新羽営業所」までの29.3キロを平日の深夜1時から2時台に約1時間20分かけて運行。

新横浜駅から新羽営業所までは、横浜生田線(亀甲橋)経由で新羽町内や新羽駅近くを走り、この区間はフリー降車制としていました。

2020年3月に始まった新型コロナ禍を機に運休が続いており、7月1日には再開できないまま正式に廃止を決定。

東急バスによると、ミッドナイトアローの路線免許は更新しない考えで、今後復活となる見込みは薄いといいます。

定員制で運行されていた「ミッドナイトアロー」、深夜帯なので寝過ごすと大変だった

バブル経済と崩壊を経た平成期の30年超にわたって走り続け、令和初期まで都心で働く東急線沿線住民には終電後の“最後の砦”となっていたバス路線でしたが、新型コロナ禍を機とした働き方改革の波に飲み込まれることになりました。

東急バスによる深夜急行バスの廃止を知らせる告知、高速新横浜線だけでなく5路線が正式に廃止となる(東急バスの案内ページより)

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

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都心で働く港北区民の心強い存在も、渋谷発「深夜急行バス」の客は減少続く(新横浜新聞~しんよこ新聞、2019年2月18日)

【参考リンク】

深夜急行バス(ミッドナイトアロー)および通勤高速バス(TOKYU E-Liner)廃止のお知らせ(東急バス、2022年7月1日)


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