<文科省調査>中学校の給食実施率は全国平均88%、神奈川だけが24%の惨状 | 横浜日吉新聞

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中学校で給食がないのは横浜市や神奈川県だけの常識?(写真は横浜市立日吉台中学校)

一昨日(2016年1月22日)、文部科学省から平成26年度(2014年4月~2015年3月)における学校給食の実施状況がまとめられました。それによると、公立中学校で完全給食が実施されている割合は、神奈川県がぶっちぎりの全国最下位という悲しい状況であることがわかりました。

文科省の調査は、2014年5月1日現在の学校給食実施状況を調べたもので、国公私立学校(特別支援学校と夜間定時制含む)の学校給食を実施している学校数は全国で3万121校で実施率は94.8%。このうち牛乳のみの「ミルク給食」などを除く完全給食の実施率は91.9%となっていました。

小学校では98.4%の学校で完全給食が行われていましたが、中学校は87.9%にとどまりました。

都道府県別の公立中学校における給食実施状況を調べたところ、千葉県や香川県が100%で愛知県は99.8%、埼玉県で99.5%と高い実施率を誇るほか、多くが70~90%で推移していましたが、神奈川県だけがわずか24.4%で47位46位の兵庫県(55.6%)と比べてもダブルスコアの差があり、ダントツの最下位という悲しい結果でした。かつて、神奈川県とともに下位争いの“常連”だった大阪府は63.9%まで上昇していました。

神奈川県の公立中学校は「給食がないのは当たり前」という“常識”が以前はありましたが、政令指定都市の川崎市が完全給食の実施を予定するなど、状況は好転しつつあります。県内最大で日本一の規模を持つ自治体・横浜市が中学校給食の実施に踏み切れば、県の最下位脱出に加え、中学校の実施率はかなり上昇することが予想されます。

※表題左の写真:川崎市が2016年1月から高津区の中学校で試行している給食。同市資料より

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【参考リンク】
平成26年度学校給食実施状況等調査の結果について(文部科学省)


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