<新横浜駅前>7~10年後に「新図書館」、百万冊・1000席規模で物流面も重視 | 横浜日吉新聞

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大型の最新図書館を新横浜駅前市有地に建てる計画です。

横浜市教育委員会はきのう(2025年)12月15日、横浜市会の「こども青少年・教育委員会」で「新図書館整備基本構想」の素案を公表し、建設場所を新横浜駅前の市有地として整備するなどの基本方針を明らかにしました。

12月15日に公表された「横浜市新図書館整備基本構想(素案)」に対し、12月17日(水)から2026年1月19日(月)まで市民意見の募集が行われる(画像は概要版、市の発表資料より)

この大型新図書館は、昨年(2024年)12月に市教委が公表した「今後の市立図書館再整備の方向性」において、「1区1館を基本としつつ、時代・ニーズの変化と市立図書館が抱える課題を抜本的に解決するため」として既存の18図書館加えて新たに整備する考えを提示していたもの。

整備する場所については、市教委が「利用者アクセス性」の面から(1)横浜駅、(2)桜木町駅、(3)東神奈川駅、(4)新横浜駅、(5)関内駅という主要5駅を候補地として抽出し、予約図書を配送する拠点とするための「物流適性」という条件などから横浜駅と新横浜駅の2カ所に絞ったといいます。

新図書館の建設候補地は5駅から絞っていったという。新横浜には国のハローワークや横浜地方法務局港北出張所、県の港北警察署(住所は大豆戸町)があり、市が関与する横浜アリーナも置かれているが、市民利用施設は見当たらない(横浜市会「こども青少年・教育委員会」2025年12月15日資料より)

そのうえで、「全市的なまちづくり(市域バランスの視点)」という観点から横浜都心エリアには既に中央図書館が立地している一方、新横浜の周辺には図書館や博物館といった施設がない点も考慮。加えて、新図書館の立地がまちづくり推進に寄与するとの理由もあって新横浜駅を選んだとのこと。

中央図書館の延床面積に迫る規模

建設場所は新横浜駅前の西口広場(小机側)に面した市有地(約2800平方メートル)で、2000(平成12)年に横浜市が高島屋から取得していたもの。

新横浜駅前にある市有地の位置図。駅前広場に隣接した利便性の高さだけでなく、目の前を環状2号線が通る。なお、「アテンドオンタワー(Attend on Tower)」は新横浜2丁目に位置する18階建てのオフィスビル(2025年12月)

市の取得後は日産スタジアム(横浜国際総合競技場)が試合会場となったサッカー「2002FIFAワールドカップ(日韓共同開催)」時に仮設施設を設けたり、近年は平面駐車場として使ったり、相鉄・東急新横浜線の建設時には工事詰所などを置く用地としてきました。

地上から見た新横浜駅前の市有地、奥にあるのは新幹線のホーム。1970年代のブーム時に高島屋がボウリング場を設け、その後は家具店として長年運営していたが、市が入手してからは仮設の建物しか建っていない。1999(平成11)年に市が策定した「新横浜都心整備基本構想」にともなって取得したと言われる。現在は新綱島の再開発にともない発生した土砂などの置場として暫定的に使用中(2025年12月)

東海道新幹線の東京方面行ホームから見た市有地、環状2号線をはさんで奥に建つのは18階建てのオフィスビル「新横浜スクエアビル」(2025年6月)

新図書館の施設面については、中央図書館の延床面積(2万1800平方メートル)に迫る約2万平方メートルの規模とし、図書・閲覧関連のスペースとして6000平方メートル程度を確保。

これに加え、5000平方メートル程度の滞在や交流・共創、活動などのスペースを設ける計画で、年間300万人の来館者を想定しているとのこと。

新図書館の空間計画では約2万平方メートルの館内には閲覧席など1000席と1000人が滞在・活動できる空間を確保すると打ち出す。画像下部は建設予定地の位置図(「横浜市新図書館整備基本構想(素案)」概要版より)

蔵書は「誰もが気軽に情報や知識に触れられることを重視するとともに、専門書まで幅広く収集し『知の創造・発信』を支えます」(基本構想素案)といい、約100万冊を収蔵する計画です。

来年度(2026年度)以降に機能・サービスや施設計画、運営計画など具体的な整備内容と事業手法を決定し、今後7年から10年をかけて完成させる構想としました。

新図書館に求められる5つの観点からの機能、図書・雑誌に加え多様なメディアによる情報収集や100万冊の蔵書確保などを打ち出している(横浜市会「こども青少年・教育委員会」2025年12月15日資料より)

きのう公表された新図書館の基本構想については、今週12月17日(水)から来年(2026年)1月19日(月)まで市民意見の募集が行われます。

なお、港北図書館(菊名6)については、市内でもっとも古い建物(1960年竣工)を使っており、市教委では再整備を検討するなかで当面の対応策として、2億円規模の予算を組んで今後リノベーションを行う計画とのこと。同様に山内図書館(青葉区あざみ野2)や戸塚図書館(戸塚区戸塚町)、金沢図書館(金沢区泥亀2)でも内装・設備の改修を実施する考えです。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の一部共通記事です

【関連記事】

新横浜駅前が「新たな大型図書館」の候補地に、西広場横の市有地活用を検討(新横浜新聞~しんよこ新聞、2025年12月5日、最初の記事)

<横浜市図書館>10年内に刷新や拡張、大型館も整備、1区1館の基本は変えず(2024年12月18日)

【参考リンク】

「新図書館整備基本構想(素案)」を策定しました 市民のみなさまの御意見を募集します(図書館の再整備・リノベーション、新図書館の整備についてなど、意見募集は2025年12月17日~2026年1月19日)

新横浜駅前「西広場」横にある市有地の場所(グーグルマップ)

横浜市図書館ビジョン(今後の図書館のあり方について、横浜市教育委員会)


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