アピタ内の「港北区生きがい就労支援スポット」が閉所、市の事業は6年で終了 | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

市が描いた事業目標と利用者のニーズにミスマッチがあったようです。

横浜市健康福祉局はアピタテラス横浜綱島(綱島東4)内に開設していた「港北区生きがい就労支援スポット」を先月(2024年)3月29日に閉所しました。

2018年3月に開設された「港北区生きがい就労支援スポット」はアピタテラス横浜綱島の1階店外に置かれていた(写真は2019年)

生きがい就労支援スポットは、主に60歳以上の市民に対し“地域デビュー”を支援する目的で、市が2015(平成27)年にモデル事業として金沢区に開設。2カ所目として2018(平成30)年3月30日にアピタテラス内に設けられたものです。

ハローワーク(公共職業安定所)では募集できないような地域の短時間就労やボランティア的な役割を中心にマッチングする役割を担っていましたが、市健康福祉局によると、年間300人から400人におよぶ来所者は、企業などでの本格的な就労場所を求めているケースが大半だったといいます。

室内の相談スペース、人材派遣大手の「パソナ」が市から受託して運営を行っていた(写真は2020年)

市健康福祉局では、ハローワークや民間の職業紹介などとも事業がかぶることから、生きがい就労支援スポットのあり方を検討。

これまでのノウハウを継承する形で、昨年度(2023年度)から新たに「シニア×生きがいマッチング事業~よこはまポジティブエイジング」と題し、就労ではなく社会活動に焦点を絞った事業を金沢区と西区で新たに始めました。

一方、金沢区と港北区の生きがい就労支援スポットについては年度末で閉所し、事業を終了。

公式サイトにあった「地域で見つかるセカンドライフ!」というキャッチコピーが示すように、本格的な就労の場を紹介する目的を持った事業ではなかった(開所時の「港北区生きがい就労支援スポット」の公式サイトより)

今後は“シニア×生きがいマッチング事業”の全区展開を目指し、窓口的な場所を置くことは検討していないとのことです。

市内に2カ所しかない実験的な場でしたが、6年で閉じられることになってしまいました。

【関連記事】

・【開所時の記事】シニアの就業やボランティア先を紹介、アピタテラス内「支援スポット」は3/30(金)開始(2018年3月9日)

【参考リンク】

生きがい就労支援スポット(事業終了)の案内(2024年3月末でスポットを閉所、横浜市健康福祉局)

「シニア×生きがいマッチング事業 よこはまポジティブエイジング」について(現在は西区と金沢区で実施、他区でも検討)


カテゴリ別記事一覧