4年ぶり大型イベント、人間国宝が残した港北公会堂の「緞帳」を題材に | 横浜日吉新聞

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港北公会堂の緞帳(どんちょう)「陽に萌える丘」が持つ価値に再び迫るイベントが企画されました。

人間国宝の染色作家・芹沢銈介(せりざわけいすけ)(1895~1984年)がデザインした港北公会堂の緞帳を研究してきた区民グループ「芹沢銈介緞帳プロジェクト」は、今月(2025年)11月23日(日)午後に「生誕130年・人間国宝 芹沢銈介と緞帳」を港北公会堂で開きます。

11月23日(日)の13時から15時30分まで開かれる「生誕130年・人間国宝 芹沢銈介と緞帳」の案内チラシ(主催者提供)

港北公会堂の緞帳が人間国宝の芹沢銈介さんの作であることを知り、なぜ関わることになったのか――という素朴な疑問から始まったという芹沢銈介緞帳プロジェクトは、今から4年前の2021年12月第1回のイベント「芹沢銈介~知られざる港北の宝」を開催。

同イベントでは、緞帳デザインの依頼に下田町の旧家・田邊(たなべ)家で12代当主だった田邊泰孝(やすたか)さん(1921~2013年)が大きな役割を果たしたことや、綱島東の池谷(いけのや)家が保管する「鶴見川流域絵図」をモチーフとしていた点を紹介し、これまで世の中に伝わっていた作品名が若干異なっていたことも報告されました。

今回は日本民藝協会「民藝」編集部・村上豊隆さんと、川島織物セルコンの織物文化館館長・有賀友紀さんを招く(主催者提供)

4年ぶりの大型イベントとなる今回は、芹沢銈介が1895(明治28)年5月の誕生から130年の節目でもあり、芹沢が共鳴した民藝(みんげい)運動(装飾を施した観賞用の工芸作品ではなく、日常の生活道具には美術品に負けない美しさがあると唱えた生活文化運動)との関りや、緞帳がどのように製作されているかに迫る内容となっています。

当日は映像「人間国宝・芹沢銈介が遺した宝物」の上映や、日本民藝協会「民藝」編集部で港北区とゆかりを持つ村上豊隆さんによる「民藝運動と芹沢銈介」と題した講演を実施。

また、港北公会堂の緞帳も手がけた著名織物メーカーの川島織物セルコンから織物文化館館長有賀友紀さんを招き、緞帳製作の現場についても解き明かされます。

港北公会堂での大型イベントは2021年12月以来4年ぶりとなる。緞帳は1978(昭和53)年の完成からあと3年で半世紀となるため、あらためて価値や経緯を伝えていきたいと企画された(2021年12月の前回開催時)

開催は13時から15時30分までで入場は無料。ホール内では緞帳の原画4点などが展示される予定です。

同プロジェクトでは「イベントをきっかけに、皆様に緞帳について知っていただき、楽しみながら関心を深めていただければ」と来場を呼び掛けています。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

【関連記事】

<港北公会堂の緞帳>人間国宝・芹沢銈介の姿勢が凝縮、背景や製作過程を解説(2025年11月28日、当日のレポート)リンク追記

鶴見川を描いた「緞帳」が伝える古き港北の記憶、区民らが一冊にまとめる(2023年5月11日=2025年11月現在も増刷され港北公会堂の事務所で配布中)

・【前回のレポート】43年前の熱き思いを再び、人間国宝が残した港北公会堂「緞帳」の価値とは(2021年12月14日)

【参考リンク】

芹沢銈介緞帳プロジェクトの公式サイト(活動状況など)

「芹沢銈介『知られざる港北の宝』~公会堂の緞帳をデザインした人間国宝」(港北映像ライブラリ、29分の作品)

芹沢銈介について(静岡市立「芹沢銈介美術館」)


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