東急東横線の終点として長年地上にあった渋谷駅。2013年3月に副都心線との直通運転を機に高層ビル「渋谷ヒカリエ」の地下深くへ潜った後、旧渋谷駅周辺の風景は大きく変わろうとしています。
地上駅は周辺の雑居ビルとともに跡形もなくなり、2年後の2018年秋には「渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)」という名の高さ180メートル・地上35階建ての高層ビルが完成。「クリエイティブワーカーの聖地」というコンセプトのもと、クリエイター向けを意識したオフィスや商業施設などが設けられるといいます。
東急電鉄がきのう(2016年10月)24日、地上駅や周辺のビル跡地などの敷地11万6700平方メートルを活用した再開発の詳細計画を発表しました。
地上35階・地下4階建ての渋谷ストリームでは、1階から3階までが「流行に左右されない“渋谷流=シブヤ・カスタム”が集まる商業空間」というコンセプトの商業施設となり、4階には起業を支援する「インキュベーションオフィス」や、自転車通勤をサポートする「サイクルカフェ」を設置。
5階はオフィス階へのロビー、6階に会議室やホール、9階から13階は東急ホテルズが運営する180室のシティホテル、14階から35階がオフィスとしています。
イメージとしては、渋谷ヒカリエから商業施設を少なくし、代わりにホテルが入り、ITビジネス色を若干強めたような複合ビルとなりそうです。また、渋谷川沿いという立地を活かし、川の水を再生したうえで、広場などで水辺空間を楽しめるようにするといいます。
渋谷川に沿って東横線が地上を走っていた頃は、落書きだらけの高架橋に面して古い雑居ビルが並び、川からは異臭さえ漂っていましたが、そんな風景が遠い昔話となるほどに、地上駅付近は2年後に大きな変化を遂げることになりそうです。
【参考リンク】
・渋谷駅周辺地区における再開発事業の進捗について(東急電鉄、2016年10月24日)
・渋谷駅周辺開発プロジェクト(東急電鉄、駅近くで5つのプロジェクトが進行中)