かつて綱島温泉の旅館街だった綱島西2丁目の旧イトーヨーカドー綱島店周辺で、“再再開発”のさきがけとなりそうな建て替えが始まります。
1980(昭和55)年に竣工した8階建ての「ニックハイム綱島第一」(98戸)で、マンション建替組合に参画している大和地所レジデンス株式会社(東京都港区)は、新たな建物における権利変換計画の認可を横浜市から受けたとして、今月(2026年)2月4日に今後の建替事業スケジュールなどを公表しました。
同マンションは、旧イトーヨーカドーの建物開発など温泉街の再開発に携わっていた日栄住宅資材(現ナイス株式会社)が売主として、住戸93戸を販売。別に5区画の店舗スペースも設けました。
ただ、1981(昭和56)年6月に改正された新耐震基準前の「旧耐震建物」であるうえ、現在の建物として標準的な水準を満たしていないなどの理由から建て替えが最善であるとの結論に達し、2024年1月には居住者らによる建替組合を設立。
これまでにスポーツジムや温浴施設、幼稚園などとの併設案や、寄宿舎・学童保育施設との併設案など複数の設計がつくられてきましたが実施には至らず、建替組合は2025年6月に大和地所レジデンスを事業協力者として選び、現在の設計では10階建て(高さ30.70メートル)に住戸191戸・店舗4区画という計画になっています。
これによると間取りは3LDK(床面積58.5~117.37平方メートル)を中心とし、1戸あたりの床面積平均は65.69平方メートル。1階に置かれる店舗は1区画60.90平方メートルとなりました。
敷地面積は4500平方メートル超で、ニックハイム綱島第一の建物跡に加え、旧スポーツクラブ「オアフクラブ」(2013年閉店)の跡地でコイン駐車場となっていたスペースと、鶴見川寄りで昭和40年代後半に閉じられた旧温泉旅館「熱海園」の跡地を一部使った駐車場跡(マンション「リバーサイド竹生」の隣接地)も含めた計3カ所を使って新マンションを建て、27台分の駐車場と200台分以上の駐輪場も設ける予定。
日吉3丁目などで「ヴェレーナ(VERENA)」ブランドのマンションを展開する大和地所レジデンスは、マンション建て替えに携わるのは初めてだといい、完成後には元住民向け住戸以外の販売も担当するといいます。
昨年秋から行われている解体工事後、今年11月に着工し、約2年後の2028年10月に工事を完了させる予定ですが、スケジュールは変更になる可能性もあるとのこと。
今回建て替えられるニックハイム綱島第一は、戦後の綱島温泉を代表した大型温泉施設「行楽園」の跡地に建てられており、昭和50年代半ばに温泉街からマンション・商業街へ転換するさきがけとなった建物でした。令和の“再再開発”においても先頭を走ることになりそうです。
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・野村不動産がヨーカドー綱島店跡を取得、建物解体に2年、その後は「未定」(2025年3月19日、至近でも再再開発へ向けた解体工事が行われている)
・綱島パデュ通りの「オアフクラブ」跡地、現時点ではコインパーキングに(2017年5月11日、プールもあったスポーツクラブは2013年に閉店し、コイン駐車場となっていた)
【参考リンク】
・大和地所レジデンス「『大和地所レジデンス初のマンション建替事業』~築45年の建物(98戸)を大規模マンション(195戸)へ」(PDF、2026年2月4日発表)




