いじめ撲滅に“地域の大人”が協力、箕輪小「横浜子ども会議」でディスカッション | 横浜日吉新聞

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「いじめ」で傷つく子どもたちを減らしていくためにも、“地域ぐるみ”での取り組みや支援がより一層重要になってきているといえそうです。

先週(2026年)6月26日(金)午後、日吉地区に位置する横浜市立箕輪小学校(箕輪町2)で、いじめを未然に防ぐための話し合いを行う「横浜子ども会議」の一環としての「箕輪小子ども会議」を開催。

「いじめをしない!させない!見逃さない!」をメインテーマとし、同校の「児童運営委員会」に所属する5、6年生児童27人と、保護者や学校・地域で子育て支援を行“大人”11人がグループに分かれ、語り合う時間が初めて設定されました。

横浜市立の各学校単位で行われ、その成果を各中学校ブロック、区、そして市で共有していくという事業「横浜子ども会議」の一環として「箕輪小子ども会議」を開催。地域の人々を招いての実施は初めての試みとなった

横浜市立の各学校単位で行われ、その成果を各中学校ブロック、区、そして市で共有していくという事業「横浜子ども会議」の一環として「箕輪小子ども会議」を開催。地域の人々を招いての実施は初めての試みとなった

「横浜子ども会議」は、2013(平成25)年から横浜市教育委員会により、いじめを「しない」、「させない」、「見逃さない」安心できる社会を目指し、子どもたちが、いじめ問題について主体的に考え、話合いをする「いじめの未然防止」の取り組みとして行われてきたもの。

まずは横浜市立各学校単位で行われ、その成果を各中学校ブロック、そしてで共有していくという事業となっています。

横浜市最大の児童数を抱える箕輪小学校で児童支援専任教諭を務める白井さんが司会進行・ルール説明。カードに記された、いじめとしても「起こりうる」ものも含んだ事案を、縦横2つの軸で程度を図る「4象限マトリクス」の中に、一人ひとりがその理由を語りながら置いていく方法でのディスカッションを行った

横浜市最大の児童数を抱える箕輪小学校で児童支援専任教諭を務める白井さんが司会進行・ルール説明。カードに記された、いじめとしても「起こりうる」ものも含んだ事案を、縦横2つの軸で程度を図る「4象限マトリクス」の中に、一人ひとりがその理由を語りながら置いていく方法でのディスカッションを行った

これまでは「学校内」で行われてきた同会議ですが、「今回は、“地域の皆様”のお力も貸してもらいたいと、初めて“地域に開く”方法での実施となりました」と、2022年から同小学校に着任したという、児童支援専任教諭白井由紀さん

「会議」の内容は市教育委員会が用意したものから選ぶスタイルになっているといい、今回は、カードに記された、いじめとしても「起こりうる」ものも含んだ事案を、縦横2つの軸で程度を図る「4象限マトリクス」の中に、一人ひとりがその理由を語りながら置いていくという方法でのディスッションを行っていました。

「横浜子ども会議」には200ほどの実施パターンがあり、各学校が学年や各校の情勢などを踏まえチョイスして実施しているという。地域からは 児童福祉に関する事項を専門に担当する民生委員・児童委員の「主任児童委員」や横浜市青少年指導員などの活動を行う人々が招かれていた

「横浜子ども会議」には200ほどの実施パターンがあり、各学校が学年や各校の情勢などを踏まえチョイスして実施しているという。地域からは 児童福祉に関する事項を専門に担当する民生委員・児童委員の「主任児童委員」や横浜市青少年指導員などの活動を行う人々が招かれていた

縦(たて)の軸には「時間がたつにつれて命や体や心が危険になる」「時間がたっても危険が低い」もの、また横の軸では「親や教師など大人に言う」、また「大人にはいわない」のそれぞれの度合いを考えながら、一人ひとりがカードを置いていくシーンが見られていました。

今回、招かれたのが、PTA(同校では「クラブ」のためPTC)の役員を務める保護者学校・地域コーディネータ―、市の青少年指導員としての活動を行う町内会長や、地域での子育て支援を行う主任児童委員などが招かれたこともあり、各テーブルは大人たちもスムーズに会話を行えるほどの“和やかな雰囲気”に。

「この学区には、地域の皆さんの“地域力”があると感じます。子どもたちのことを本当に一生懸命に考えてくれていて素晴らしいと感謝しています」と、校長村越直之さんも語るように、より近しい雰囲気の中での児童との交流の場が持たれていました。

カードは1人ひとりが考えて「どこに置いても否定しない」というルールで行われた。「大人と考え方が違うので驚いた」と語る児童も

カードは1人ひとりが考えて「どこに置いても否定しない」というルールで行われた。「大人と考え方が違うので驚いた」と語る児童も

昨年(2025年)10月に市教育委員会が発表した「『いじめ・暴力』・『長期欠席』等の状況調査結果」によると、いじめの認知件数は、小学校・中学校・高校の全てで増加、2024年度は2万1955件(1000人当たり85.8件)発生。

1000人当たりの認知件数で比較すると、国(61.3件)や県(59.2件)を超えている状況となっています。

大人も子どももディスカッションの成果をそれぞれ記録校長の村越さんも「子ども会議」を見学。「この学区の地域力は素晴らしい」と、地域の人々の日々の“熱き支援”に感謝の想いを語っていた

大人も子どももディスカッションの成果をそれぞれ記録。校長の村越さんも「子ども会議」を見学。「この学区の地域力は素晴らしい」と、地域の人々の日々の“熱き支援”に感謝の想いを語っていた

市では昨年4月に「不登校支援・いじめ対策部」を新設、5月には2016(平成28)に策定、2018(同30年)以来7年ぶりに、公募した市民意見なども踏まえての「いじめ防止基本方針」の改定も行うといった対策の強化も行っています。

特に、いじめの未然防止や「重大事案」についての警察への相談や通報の明記を実施。

同方針により設置された「横浜市いじめ問題対策連絡協議会」青少年育成団体保護者代表を加えるなど、現場から組織全般、地域の関係者に至るまでの“総力戦”といった様相でのいじめの撲滅に向けた取り組みを促進してきました。

それでも増加傾向にある「いじめ」の認知件数でしたが、解決件数についても1万7480件(うち年度内1万3270件)と大幅に増加しており、いじめを未然に防ぐ取り組みや解決につなげる保護者、子育て支援者や青少年団体、そして“地域”との連携も、より重要なフェーズに差し掛かっているといえそうです。

港北区での最終段階となる「横浜子ども会議」は、8月28日(金)に城郷小机地区センター(小机町)で、横浜市全体では12月21日(月)午後に「いじめ防止市民フォーラム」として市内会場(未定)で行われる予定として公表されている。綱島東小学校(綱島東3)の校長・土井純さんが「横浜市いじめ問題対策連絡協議会」の委員を務めていることもあり、「より広く箕輪小学校やこの会議の取り組みを地域の皆様に知っていただき、いじめをなくす学校や地域にしていくことができれば」と白井さんは語る

港北区での最終段階となる「横浜子ども会議」は、8月28日(金)に城郷小机地区センター(小机町)で、横浜市全体では12月21日(月)午後に「いじめ防止市民フォーラム」として市内会場(未定)で行われる予定として公表されている。綱島東小学校(綱島東3)の校長・土井純さんが「横浜市いじめ問題対策連絡協議会」の委員を務めていることもあり、「より広く箕輪小学校やこの会議の取り組みを地域の皆様に知っていただき、いじめをなくす学校や地域にしていくことができれば」と白井さんは語る

なお、来月7月上旬にも「日吉台中学校ブロック」(矢上・北綱島・日吉南・日吉台・箕輪)の5校の代表者が集う「横浜子ども会議」、また8月には港北区の同会議が開催される予定となっており、それぞれの会議での成果も活かした「地域全体」でのいじめ撲滅に向けての動きや、具体的な対策の構築といった取り組みの“広がり”に、より一層注目していきたいところです。

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特別授業で「いじめ予防」の輪を広げる、日吉台小で地元ゆかりの弁護士が登壇(2026年2月24日)

【参考リンク】

みのわ日記【週末ふりかえり】 (横浜市立箕輪小学校)※【いじめをしない!させない!見逃さない!箕輪小子ども会議】についても掲載

児童生徒指導・いじめ防止等の各種取組(横浜市教育委員会不登校支援・いじめ対策部)

横浜子ども会議(同)

令和6年度(2024年度)「いじめ・暴力」・「長期欠席」等の状況調査結果(詳細版)(横浜市教育委員会)※PDFファイル

横浜市いじめ防止基本方針改定原案(2025年(令和7年)4月)(同)※改定素案からの変更箇所に黄色マーカーをつけている(形式的な修正などは除く)


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