「野球王国・神奈川」370校の春の頂点に初めて輝きました。
きのう(2026年)5月30日(土)に行われた「第53回神奈川県中学校春季軟式野球大会」(県大会)の準決勝と決勝戦で、横浜市立日吉台中学校(略称:台中、日吉本町4)野球部が勝利。
神奈川県で370校(チーム数=一部合同チームの実校数は含まず)が参加する激戦を制し、初の栄冠に輝きました。
準決勝は追浜中に「8対0」5回コールド勝利
前週に行われた準々決勝と同じ、俣野公園・横浜薬大スタジアム(戸塚区俣野町)で行われたこの日の第2試合・横須賀地区代表の横須賀市立追浜中学校(横須賀市夏島町)戦では、前試合と同様に河南君が先発。
2回表に1死満塁のピンチを迎えるも、後続の2打者を連続三振に抑え、この試合で一番のピンチを切り抜けます。
対する日吉台中学校は、3回裏に8番打者の森君がが犠牲バント、キャッチャー(捕手)の1塁への悪送球の間にエラーで出塁したランナーが生還し1点を先制し「1対0」のスコアに。
続く4回裏には、3番打者・山口君と1番打者の加藤君の2本のランニング本塁打(ホームラン)など6安打、打者10人の猛攻で7得点を挙げ、スコアを「8対0」とし、試合を決定付けます。
河南君の好投や守備も光り、3回以降打者を9人で抑え、5回以降7点差以上となったことから、5回表「8対0」でゲームセット。
続く決勝戦に向けて、河南君一人が投げ切り、コールドゲームという、短時間で試合を終えるという理想的な状況で、直後に行われる決勝戦を迎えることになりました。
決勝戦は粘る宮崎中を「6対5」で破り“目標達成”
準決勝の終了後、約50分後にプレイボール(試合開始)となった決勝戦は、川崎地区代表の宮崎中学校(宮前区宮崎)と対戦。
1回表に、7番打者・柴田君がセンターへの3塁打を放ち、四死球で出塁していた2ランナーを迎え入れ、まずは「2対0」と先制することに成功します。
続く2回表も、9番打者・田中君のライト前ヒットや四球で出たランナーを、3番打者の山口君がライト越えの3塁打で返し、2点を追加。「4対0」とリードを広げます。
守りでは、3回裏、先発したピッチャー(投手)の山口君が、宮崎中学校の4番打者・入口(いりぐち)君にセンター越え3塁打を打たれるなど、4被安打3失点で「4対3」と1点差に迫られるという展開となってしまいます。
5回表に日吉台中学校は、3番打者の山口君のヒットや4番打者・小間君のレフトへの三塁打などで2点を追加し、「6対3」と再びリードを広げることに成功します。
しかしその後すぐに5回裏には、粘る宮崎中学校の攻撃で、入口君の2塁打など3安打やエラーで2点を失い、再びリードが1点差の「6対5」と、より緊迫した展開に。
6回裏にも、宮崎中学校の2番打者・佐藤君にヒットを打たれたところで、ピッチャー山口君と、ライト(外野)の守備で先発していた小間君が交代、小間君がマウンドに登ります。
途中登板で調子が上がらない小間君から、宮崎中学校は2つの四球を選び、2死満塁のピンチを迎えたものの、この回最後の打者を3塁ゴロに打ち取り、0失点に。
最終回となる7回裏でも、死球と四球で2死1、2塁のピンチを迎えるも、最後の打者をレフトフライに抑え、「6対5」でゲームセット。
「真夏」を感じるかの厳しい日差しが終日注ぐ中、「2連戦」という苦しい状況に負けじと、最後まで耐えた日吉台中学校が初の栄冠に輝くという結果となりました。
「高まる野球人気」の中、初優勝の快挙
準々決勝、そして準決勝に続き、3戦連続で校歌を歌い、最後はバックスクリーン上に掲揚された「校旗」を仰ぐシーンも。
続いて行われた閉会式では、目標としていた「神奈川県大会」優勝の賞状や優勝旗、トロフィーや楯を授与されました。
横浜ブロック中学校校長会を代表し、大会の講評を行った、上飯田中学校(泉区上飯田町)校長の室伏健治さんは、「本当にシュアなバッティング、非常に積極的な凄(すご)みがあり、力でものにする素晴らしい攻撃でした。また、ディフェンス(守備)でも非常に失敗を恐れない、前向きなところがとても素晴らしかった」と、日吉台中学校の戦いを評します。
次戦は、神奈川県のクラブチーム選手権を制した、相模原市を拠点とする中学生軟式野球チーム「相陽クラブ」との「全日本少年軟式野球大会」の出場をかけての“全国決定戦”を、来月6月21日(日)、同スタジアムで戦う予定の日吉台中学校。
閉会のあいさつを行った、主催者・県中学校体育連盟(中体連)「軟式野球専門部」の部長で、秦野市立本町中学校(秦野市富士見町)総括教諭の野澤伸介さんは、「中体連370校の代表として、ぜひ全国の道を駆(か)けてきてください。応援しています」と、選手たちを激励していました。
野澤さんは、「部活動ですが、6年前から地域移行という国の方針が出ていますが、神奈川県では、その中でもまだ370校で野球部があります。そして、部員数が3年前、7000人を切っていた部員数が今年は8200人と、1200人も増えています」と、中学校での野球部が近年“人気”を博していることを伝えます。
その理由として、「神奈川県は、プロ野球の横浜DeNAベイスターズをはじめとして、社会人野球では全国を争う社会人チームが4チーム、そして大学野球も盛んな県であり、高校野球は日本一を争う激戦区と言われている『野球王国』です」と語り、“地域ぐるみ”での野球の普及や選手育成、チーム運営へのさらなる協力を呼び掛けていました。
「最高の仲間たち」と全国出場を目指す
高まる“野球人気”の中、目標となる優勝を勝ち得たことについて、顧問で監督を務める門倉豪さんは、「中学校の一番になったということはとてつもないことだと思うし、簡単に出来ることでは絶対にない」と、生徒たちに今回達成した“夢の大きさ”を伝えます。
「(大会を運営している教職員を含め)様々な人たちに支えられて野球が出来ているということをもう一回認識してほしい」と語り、「本当に自分が好きな野球をいい舞台でさせてもらえた、それは自分たちが努力したから。皆んなが“努力できる集団”だと思うから、これからも絶対に忘れないでほしい」との想いも、熱く生徒たちに伝えていました。
これまで力投を続けてきた河南君、山口君、そして小間君をリードしてきたキャッチャー(捕手)の柴田君は、「小学生時代は内野・外野、ピッチャー(投手)もしていたのですが、キャッチャーになったのは中学校に入ってから。最初は難しく、嫌々という部分もありましたが、県大会で勝ち上がる中、 “良かった”と感じられるようになりました」と、個性的な3投手を“受け留める”立場としてのこれまでの日々を振り返ります。
今回、県大会で優勝できたことについては、「最高の仲間と出会えてよかった。次の試合は絶対に勝って、全国大会に出場し、(新たな)歴史を作りたい」との想いを力強く語っていました。
毎年夏・8月9日(日)から8月14日(金)まで、横浜スタジアムで開催予定の「中学生の甲子園」とされる「第43回全日本少年軟式野球大会ENEOSトーナメント」(全日本軟式野球連盟主催)への出場をかけた6月21日(日)の“全国決定戦”でも、この日を上回る“勝負強さ”、そして“熱き声援”で、必ずや勝利を勝ち取りたいところです。

「全日本少年軟式野球大会」への出場をかけた“全国決定戦”は、6月21日(日)9時30分から俣野公園・薬大スタジアムで行われる予定((※)試合開始時間が9時からの開始に変更となりました(6月11日追記)
【6月7日追記】
【関連記事】
・日吉・横浜拠点チームの“野球熱”高まる、慶大優勝、全国は市内拠点の4大学が出場(2026年6月2日)※リンク追記
・【前回記事】<中学野球>日吉台中が鎌倉学園に劇的「サヨナラ勝ち」、春の県大会“優勝”目指す(2026年5月29日)
・<春の中学野球>日吉台中が横浜138校の頂点に、県大会は“全員野球”で勝利を目指す(2026年5月22日)
【参考リンク】
・神奈川県中体連軟式野球専門部のインスタグラム ※2025年12月開設、組み合わせや試合結果など
・全日本少年軟式野球大会(公益財団法人全日本軟式野球連盟)
















