「民芸品」のような和食の世界を体感できる貴重な飲食店が新綱島駅前にオープン。隣接する古民家の風情と響き合う“和の味わい”を日々楽しむことができそうです。
きょう(2025年)5月23日(金)11時、綱島東1丁目の新綱島駅前に新たに建設された建物内に、和食レストラン「味の民芸(みんげい)新綱島駅前店」がオープン。
新綱島駅前の鶴見川沿いの古民家「池谷家住宅」の向かい、商業施設「Pit Terrace(ピットテラス)新綱島」の隣接地で昨年(2024年)12月から建設が進められてきた建物内での営業をスタートします。
「味の民芸」は、その名称の由来でもある“民芸品”のような味わいを醸す、江戸時代の備中鴨方(かもがた)を産地とする、主力メニューの「手延べうどん」発祥の地・岡山県内で1976(昭和51)に1号店をオープン。
1978(昭和53)年には、東京都八王子市に関東初出店、今回の「新綱島駅前店」は全国で52店舗目の開設になるといいます。
神奈川県では12店舗目、横浜市内では5店舗目のオープンとなる同店。

店名の由来になった「民芸品」のように大切に作られているという「手延べうどん」の長さは通常1mもの長さになるが、半分にカットして50cmくらいで店頭で提供。包丁を使わずに延ばし続けて作るといい、表面はツルツル、喉越しの良さが特徴。麺が太めで硬質な弾力を持つ力強いコシが特徴の「讃岐(手打ち)の男うどん」、「備中(手延べ)の女うどん」という言葉も生まれたとのこと
これまでは、青葉台店(青葉区)、丸山台店(港南区)、若葉台店(旭区)のほか、港北区に近い港北ニュータウン店(都筑区早渕3)や子母口店(高津区子母口)にも店舗を展開、ロードサイドへの出店が目立っていました。
新綱島エリアに出店した理由について、「味の民芸」を経営する味の民芸フートサービス株式会社(本社:愛知県名古屋市)営業本部取締役の渡邊敏之さんは、「これまで横浜市のより中心に近い場所での出店はなく、また駅やバスターミナルに近い場所でありながら、車やバイク、二輪車や徒歩でもご来店いただきやすいこともあり、出店を決定しました」と、鉄道のみならず、路線バスや身近な「足」でもアクセスしやすい立地、ましてや、いま、新たな“横浜市の中心地”とも言える話題性にも富んだ綱島への出店ができたことを喜びます。

「久しぶりにプレスリリースを書きました」と語る取締役の渡邊さん。多くのメディアにも出演。「突然の団体様の来店にも備え、座席間の間仕切りをこのように上げることもできます」と、コミュニケーションにとって大切な「同じ空間」づくりにも尽力したいと語っていた
新綱島駅前店の面積は約298平方メートル、座席数はイス席のみで110席と、おおむね平均的な広さだといいますが、「駅前の立地では珍しく広いほうです」と渡邊さん。
店舗内のスペースも、少人数からグループでの来店に備えた、隣接する客席の仕切りをなくす設計や、座席や通路の幅を広めにとるいった、“駅前”立地らしい、またバリアフリーも考慮した店づくりを行ってきたといいます。
食材の産地にこだわり「店内調理」で提供
「味の民芸」の最大の特色である、備中鴨方を産地とする「手延べうどん」をメインメニューとした「大海老天セイロうどん」や「黒酢の酸辣(サンラー)うどん」、(愛媛県)宇和島風と(福岡県)博多風の2種類を用意した「鯛めし御膳」などが人気のメニューと語る、同店の開業準備を行ってきた、同社のブロックマネージャー・萬代竹人さん。
国内産にこだわった「鰻(うなぎ)」を使用してのメニューや、本社や親会社「株式会社サガミホールディングス」の本拠地がある名古屋名物の「手羽先」、旬にこだわり、その時々での最良の産地で取れたという鮭でメニューを提供する「旅するサーモン」企画など、“同店にしかない”こだわりの和食メニューを、自店での調理にこだわり提供していると説明します。
「きょう5月23日(金)から27日(火)までのオープン後の5日間は、『記念フェア』を実施、人気の4種メニューや「手羽先5本」を割引価格で提供します」と、今年3月の茨城県守谷市「守谷ふれあい通り店」以来のオープンとなる新店舗のオープンを盛り上げたいとの想いを語ります。
店内飲食またはテイクアウトの利用客先着2500人には、「味の民芸オリジナル商品」として、手延べうどん(乾麺タイプ)、和風ドレッシング、白胡麻ドレッシングなどのプレゼントを予定しているとのこと。
「落ち着いた“和”の空間で、自慢の手延べうどんをはじめ、蕎麦、各種和食メニュー、旬にこだわった限定メニューなどをご提供しています。ご家族やご友人とのお食事やカフェ利用、“お一人様”での立ち寄りや団体でのお食事・宴会など、幅広くご利用いただくことが可能です」と萬代さん。
季節ごとにメニューも変更、「甘味(デザート)やドリンク、キッズメニューや一品料理も多数ご用意しています。ぜひお近くの皆様お誘いあわせの上、ご来店いただければ」と、同店への多くの来店を呼び掛けています。
なお、同店の営業時間は11時から23時(22時30分ラストオーダー)。ランチメニューは平日17時までとのことです。
現在、新綱島駅前には、同駅から直結した新綱島スクエア内にラーメン店やカフェがあるほか、「新水ビル」内のハンバーガー店など、飲食店は数えるほどしか存在していない状況となっています。

ストアマネージャーの濱川(はまかわ)剛さん(左)は「多く近郊から人材が集まってくれました」と約70人の店舗スタッフ募集は人気を博したと明かす。店内には6名まで入れる個室が4室、つなげて24名での予約利用も可能とのこと。手前は「車いす」用に外せるイス席。多目的トイレも設置されていた
また「2026年度下期」の完成が予想される「(仮称)池谷(いけのや)家古民家周辺不動産活用プロジェクト」の隣接地に位置することもあり、街の雰囲気づくりはもちろん、国内産地を大切にする“和食”メインのメニュー提供やテイクアウト商品の充実といった取り組みは、広く地域内外からの多くの支持を得ることにつながりそうです。
【5月23日追記】
【関連記事】
・新綱島バス乗場側、2階建て&古民家の“木造モール”が2026年度下期に開業へ(2025年4月28日)※来年度「下期」には新たな“木造モール”がオープンする予定
・新綱島駅前に商業施設「ピットテラス」、食品スーパー大野屋とダイソーが進出(2024年1月31日)※隣接地で先行オープンしていた
【参考リンク】
・和食麺処レストラン「味の民芸」公式サイト(民芸フートサービス株式会社)
・5/23(金) 味の民芸新綱島駅前店グランドOPEN!(同)
・味の民芸 新綱島駅前店(株式会社サガミホールディングス)※アクセスマップも