路線新設から10年を迎えたなかで、販売を終えることになります。
東急バスと臨港バス(川崎鶴見臨港バス)は、共同運行している「日95」系統(日吉駅東口~夢見ヶ崎動物公園前~新川崎交通広場)の定期客向けに販売している専用の「共通定期券」について、今年(2025年)6月30日限りで販売を終了すると発表しました。

日95系統は今から10年前の2015年4月に2社による新規路線として開業した。現在は矢上川を境に横浜と川崎に分かれたが、同路線が走るエリアは戦前に存在した「日吉村」では同じ村域だった(2015年の路線開業当時の案内チラシより)
日95系統は横浜市港北区と川崎市幸区の市域をまたいで運行する数少ない系統で、2015(平成27)年4月に横須賀線・新川崎駅の北加瀬寄りでバス乗降場やタクシー乗場などを含む「新川崎交通広場」が完成したことを機に路線を新設。
日中は1時間あたり2往復を設定し、東急バスと臨港バスがそれぞれ1往復ずつを担当しています。
運行開始の当初からどちらのバス便でも利用できる専用の共通定期券を設定し、臨港バスによると現在はスマートフォンアプリを使った“スマホ定期券”のほか、通信販売の形で磁気定期券も設定しているといい、価格は通勤定期券が1カ月9880円。
近年は共通定期券の販売数が伸びていなかったといい、今回の販売終了につながりました。今後は各社の定期券か、交通系ICカードで乗車するよう呼び掛けています。
一昨年(2023年)3月まで東急バスと臨港バスは横浜市内と比べて川崎市内は10円安い均一運賃額としており、日95系統に川崎市内から日吉駅方面の横浜市内へ乗車する場合、あらかじめ運転手に申し出る必要がありました。
その後、両社とも横浜と川崎両市内で同じ均一運賃額としましたが、今度は昨年(2024年)3月に東急バスが10円、今年3月には臨港バスが20円をそれぞれ値上げしており、現在は東急バス便に乗れば230円、臨港バス便は240円と同じ区間でも2社で異なる運賃額となっています。
【関連記事】
・東急バスが「日95系統」でスマホを使った共通定期券、臨港バス便も利用可(2023年6月7日)
・臨港バスの運賃は「240円」に、2025年3月18日から値上げを申請(2024年12月9日)
【参考リンク】
・東急バス「【日95】系統 共通定期券の販売終了について」(2025年6月30日まで販売)
・臨港バス「日95 共通定期券の販売終了について」(今後は各社ごとの定期券または交通系ICカードでの乗車を呼びかけ)