新綱島に誕生した「ミズキーホール」が1周年。新線開業2周年の記念展示でホールの初めての“誕生日”を祝います。
東急新横浜線新綱島駅直結の新綱島スクエア4・5階に昨年(2024年)オープンした港北区民文化センター「ミズキーホール」(綱島東1)は、今月(2025年)3月24日(月)でオープン1周年。
これを記念した相鉄・東急直通線開業2周年特別展示「新線開業の軌跡」を、あさって3月19日(水)から4月7日(月)までの10時から19時まで、同ホール4階のギャラリーで開催します。
「開館から今日まで、あっという間でした」と語るのは、同館の初代館長として就任した小野明男さん。
特にオープン日から1週間で連続10公演を行ったことが特に印象に残っているといい、「昨年4月から2月末までの利用者数は延べ人数で約5万2千人でした」と、想定を上回る人数となったことを喜びます。
鑑賞型事業は29回、体験型ワークショップは11回、小学校の授業支援や外部商業施設との連携によるアウトリーチ事業は10回と、「ホール外へ出張しての事業にも積極的に挑戦することができました」と、1年間で行うことができた事業の成果を語ります。
今年1月度の稼働率について、ホールは83パーセント、ギャラリーも51パーセントまで上がってきているといい、「3つある音楽の練習室は、2月度は9割を超える稼働率となりました。音楽ルームも7割を超えており、だいぶ利用率が高まってきたと感じています」と、小野さんはそれぞれの施設の稼働率が上がってきたことの手応えを感じているといいます。
さらに、施設を盛り上げ連携を行う「文化芸術支援パートナー」についても、「初年度に目標としていた30団体を大幅に上回る38団体(3月6日現在)まで増えました」と、区内や近郊の企業や団体との連携の深まりを実感するとのこと。
また、同館の広報誌を配架する「区内広報パートナー」施設も、目標だった41カ所を大幅に上回る69カ所にまで増えているといい、「無事に2年目を迎えられることでほっとしています。来年度に向け、さらに事業も、中身もブラッシュアップしていくことができれば」と、これからも主催事業における地域社会への貢献を意識しての活動を行っていきたいと意気込みます。
特に印象に残っている事業については、鶴見川流域を活動拠点に、自然体験を通しての不登校支援活動を行っている「OE!yokohama(おーいーよこはま)」が、昨年7月に開いた「鶴見川の生きもの写真展」や、「はばたけ未来へ鶴見川~よみがえった水辺の魅力を語る」講演会の開催。

「片手のピアニスト」として知られる南相馬市民文化会館名誉館長の舘野泉さんを招いたコンサートのチケットは早々に完売。「自身、南相馬市まで出向き、舘野さんに出演の依頼をさせていただきました」と企画の経緯を振り返る(同)
「たまたま当館に訪れていた同団体のメンバーが、この場所を選び、“地域ぐるみ”でのイベントを開催してくれたことが本当に素晴らしいと感じました。地域イベント開催の理想的な形と考えています」と、同イベントの成功、また未来への道筋となる地域でのイベントの在り方を実感できる機会として、同イベントの成功を小野さんは懐かしそうに振り返っていました。
新横浜線開業で鉄道「広域ネットワーク」形成の軌跡を伝える
今回、開館1周年を祝うイベントとして、特別展示「新線開業の軌跡」を開催する理由について、小野さんは、「新横浜線の開業で、首都圏をつなぐ広域鉄道のネットワークが形成されました。その偉業を改めて振り返り、当時のエピソードも盛り込んでお伝えできれば」と語ります。
相模鉄道(相鉄)、東急電鉄の両鉄道会社や、建設に携わったJRTT鉄道・運輸機構にも協力を仰ぎ、イベントの企画・開催に向けての調整を行ってきたとのこと。
「この場所が、人と人とがつながり、活動する場として、さらにご利用いただくことができればと思います。広域鉄道ネットワークとしての新横浜線の開業についてより深く知っていただき、さらなる利用者の拡大にもつなげていくことができれば」と、鉄道新線の整備をきっかけとした、さらなる“地域まちづくり”の進展にも寄与していきたい考えです。
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・【鉄道開業時の記事】あす相鉄・東急「新横浜線」が開業、工事と変化に耐えた港北区の10年超(2023年3月17日、開業までの歩み)
【参考リンク】
・横浜市港北区民文化センター ミズキーホールのサイト(指定管理者:港北結マネジメント)