戦後80年「日吉の戦争遺跡」を伝えるガイド養成へ、地下壕保存の会が連続講座 | 横浜日吉新聞

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国内外に広く知られる日吉の戦争遺跡を学び案内してみませんか。

日吉で研究と案内活動を続ける「日吉台地下壕(ごう)保存の会」(阿久澤武史会長)は、来月(2025年)4月12日(土)から7月12日(土)まで全4回にわたって開く「日吉の戦争遺跡ガイド養成講座」の受講者を募集中です。

日吉台地下壕保存の会による「日吉の戦争遺跡ガイド養成講座」では4月12日(土)・5月10日(土)・6月14日(土)・7月12日(土)に全4回の講座を行うほか、実際の地下壕見学会への同行も(同会提供)

日吉台地下壕は第二次世界大戦(太平洋戦争)の末期に旧帝国海軍が慶應大学日吉キャンパスの地下などに構築した軍事施設で、海軍なのに海上ではなく地下に司令部を置かざるを得なくなっていたことから、戦況の悪化を象徴する場所としても語り継がれています。

1989(平成元)年に結成した「日吉台地下壕保存の会」が定期的に見学会を開いてきたことで地下壕の存在が全国に知られることになった(同会提供)

戦後の地下壕は荒れるままに放置されていましたが、1989(平成元)年に慶應義塾の関係者と市民らによる保存の会が結成され、定期的に見学会を行ったことで、戦争遺跡として広く知られるようになりました。

戦後80年の節目を迎える今年、あらためて身近で重要な戦争遺跡を学んで伝えてみませんか。

小・中・高校生など10代に日吉の戦争遺跡を伝えるのも保存の会の重要な役割となっている(同会提供)

ガイド養成講座(全4回)の参加費は3000円(冊子2冊、資料集3冊代含む)で、定員は20人メールまたは電話での申込が必要となっています(連絡先は本ページ上部の案内チラシ内に記載)。

今回の開催日程と内容は次の通りです。

  • 第1回:4月12日(土)13時~15時30分(慶應大学来往舎・中会議室)
    →保存の会の歩み・活動 見学会の進め方などの概要を学ぶ
  • 第2回:5月10日(土)10時~15時(東横線日吉駅前に集合)
    →「キャンパス外から見る海軍地下壕群」と題してのフィールドワーク
  • 第3回:6月14日(土)13時~15時30分(慶應大学来往舎・大会議室)
    →「戦争体験者のお話と日吉の地下壕の概要」と題し、戦争と地下壕について学ぶ
  • 第4回:7月12日(土)13時~15時30分(慶應大学来往舎・中会議室)
    →「ガイドの手引き」説明、私たちのめざすものなど、講座のまとめ的な内容

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【参考リンク】

日吉台地下壕保存の会(会報の公開や見学の案内など)


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