【去りゆく2024年】今年春オープンしたばかりの「そよら高田」で近隣エリア在住の人々を対象とした初の「避難体験会」を開催、「いざ」の浸水被害への備えや対策の強化を呼び掛けます。
今春(2024年)4月26日に地下鉄グリーンライン高田駅前の宮内新横浜線・日吉元石川線(荏田綱島線)が交わる高田駅入口交差点にオープンした「イオンスタイル横浜高田」(そよら横浜高田内、高田西1)は、先月11月24日(日)午前、初となる「洪水時想定の近隣住民避難体験会」を実施しました。
午前10時からと10時30分からの2回、同店の社員・スタッフや同店を運営するイオンリテール株式会社(千葉市美浜区)の社員、横浜市港北区総務部の防災担当者のほか、掲示板や回覧板などで行われた告知を見たという近隣住民約50人が来場しての初の避難体験会となりました。
店舗に隣接する場所に、かつて「暴れ川」と言われた鶴見川水系の早渕川(早淵川)が流れていることから、豪雨被害による洪水の発生を想定。
交差点側の店舗出入口付近に集合した住民を店舗の社員・スタッフが誘導し、現状での避難想定先だという3階駐車場まで、エレベーターやエスカレーターを使用せず、階段を使用しての避難を行いました。
避難後、港北区の担当者が防災講話を実施。オープンに先立ち同社と地域防災力強化を目的とした「協定書」を締結したことを参加者に伝えます。
店舗の場所は0.5メートルから3.0メートル未満の浸水想定区域となっていること、新綱島の再開発などにより、「港北区浸水ハザードマップ」をこの10月に刷新したことなどを解説し、“いざ”の浸水被害に備え、状況により避難を行うことの大切さを伝えていました。
「駐車場などを一時避難場所として可能な範囲で避難者を受け入れること」を協定の項目に掲げていたこともあり、「閉店している時間帯には、駐車場の出入口側から避難を行ってください」と同店側も呼び掛けます。
浸水想定では、2階以上に上がれば直接の被害は防げるものの、質疑応答の時間には「3階の駐車場には屋根がないので、激しい雨が降った際の避難が不安」といった声や、「車での避難はできるのか」といった質問も上がっていました。
最後に参加者には記念品としての「防災グッズ」も配布され、それぞれ約30分間の訓練を終了。参加者からは「洪水発生の可能性を知ることができて実際に参加し有意義だった」、「近隣の大型店でも実施してもらいたい」との感想も聞かれるなど、地域防災への理解を深め、さらに広げていくことにもつながりそうです。
今年1月1日に石川県を中心に発生した「能登半島地震」、またその被災地を9月21日から23日にかけて襲った豪雨災害の記憶も新しく、横浜高田周辺でも起こり得る「豪雨被害」への備えも、さらに地域内外で広く共有したうえ、具体的な取り組みを継続・発展させていくことが望まれます。
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【参考リンク】
・浸水ハザードマップ(洪水・内水・高潮)とは(横浜市総務局・下水道河川局)
・イオンスタイル横浜高田との防災協定の締結について(横浜市港北区総務課)
・基礎知識ゆらい~早渕川の基礎知識(都筑区区政推進課)※過去の氾濫の記録による注意喚起など