新綱島駅東側バス停横の「商業施設」完成は2026年秋以降を見込み、古民家を意識した“木造・低層”の街並みが誕生します。
綱島東1丁目の新綱島駅周辺で進む再開発の北東側・古民家「池谷(いけのや)家住宅」に隣接する商業施設エリアの建築概要が先週(2024年)12月3日に発表されました。
池谷家住宅は今年1月に横浜市都市整備局から「横浜市認定歴史的建造物」として認定され、先月11月15日には、同住宅の「主屋(おもや)」(綱島東1)について、市内で3例目となる「特定景観形成歴史的建造物」としての指定も受けていました。
新たに建設される予定の「商業施設」は、東側バス停に約200メートル沿って、高さ約9.2メートルの2階建ての木造建築で建設する計画です。
南側のバス停に隣接するA棟(仮称、敷地面積1757.2平方メートル、延べ面積1380平方メートル)は飲食店や物販施設を想定。
機械式駐輪場の東側から南北に伸びる想定で建設されるB棟(仮称、同1595.7平方メートル、同1195平方メートル)は飲食店や物販、サービス店舗の入居を想定し、いずれも工期は来年(2025年)5月1日から翌2026年10月1日までを予定しています。
今回の計画は、横浜開港の2年前となる1857(安政4)年に完成した“古民家との共生”が再開発のテーマになっているといい、「幕末築160年を越える古民家の歴史と、令和の新たな木造建築物を共生させ活用する取り組みがコンセプト。ゆえに新築棟は低層木造を選びました」と池谷家16代当主の池谷道義さんは語ります。
池谷さんもメンバーの一員として運営している綱島東口の街づくりを検討する会で策定した「(仮称)綱島東口街並みデザインガイドライン」では、「すっきり・ほっこり・さんぽまち」という街づくりのコンセプトを掲げており、「横浜市でも多くはない商業施設と和の景観、また“散歩したい”と思ってもらえる地域まちづくりに貢献できれば」と、今回の再開発に込めた想いを語ります。
「ここにしかない、独自の世界観と意義を共有できる先様にパートナーとなっていただければ」と池谷さん。約20件を想定しているというテナント募集もこれから本格的に行っていく予定とのことです。
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・<新綱島駅前>古民家「池谷家住宅」の維持・活用へ市が指定、店舗改修を想定(2024年11月21日)
・新しい街づくり進む新綱島、古民家・池谷家で「鯉のぼり」が今年も泳ぐ(2024年5月3日)※「(仮称)綱島東口街並みデザインガイドライン」についてなど
【参考リンク】
・綱島東一丁目地区地区計画(横浜市都市整備局 綱島駅東口周辺開発事務所)※該当する「F地区」について「土地区画整理事業により、新駅周辺の都市基盤を整備し、A地区及びB地区と一体となって歩行者軸沿いのにぎわいを形成しつつ、E地区及び周辺住宅地と調和した店舗、事務所、住宅等の立地を図る」としている