横浜市有数の規模となった新設小学校の名称を「交差点名」に採用することで、より安全な運転や通行につながることが望まれます。
横浜市港北土木事務所(大倉山7)は、先月(2024年)10月31日午後、箕輪町2丁目の「南日吉団地入口」交差点の交差点名標識の取り換え工事を実施し、新たな交差点名「箕輪小学校入口(Minowa Elem.School Ent.)」が誕生しました。
同交差点から徒歩約3分、約200メートルの場所には、2020年4月に箕輪小学校(箕輪町2)が開校。2024年4月現在で1164人が通う大規模校となり、多くの児童が通学しています。
7時から19時(平日12時間)だけでも、1万1156台(国土交通省「全国道路・街路交通情勢調査(道路交通センサス)」2021年度、横浜市サイト)の車が通過する幹線道路の綱島街道(東京丸子横浜)と、市道(箕輪135号線・箕輪215号線)が交わるこの場所は、ファミリーレストランや寿司店、大型再開発地区の「プラウドシティ日吉」にある交差点として、通学時間帯には多くの車両や人々の通行で混雑する状況も常態化しています。
地元・箕輪町町内会や保護者らから「交差点名を変更できないか」との声があがり、今年夏に開かれた、同小学校の児童の登下校の交通安全について協議する「スクールゾーン対策協議会」に、交差点名の変更の要望が盛り込まれていました。
旧交差点名にあった「南日吉団地」は、現在の「コンフォール南日吉団地」(日吉本町4)。1960年代に日本住宅公団(現在の独立行政法人都市再生機構=UR都市機構)により建設された「南日吉団地」は、2009(平成21)年度までに行われた建て替えに伴い、団地の名称を変更しています。

横浜市内最多の生徒が通学する日吉台中学校の登下校時間帯には多くの生徒が交差点を通過している(2021年4月)
最も交差点に近い地点から徒歩約8分(600メートル)も離れていることもあり、「名称変更に問題がないと警察側でも確認を行っています」と、港北警察署交通課(大豆戸町)でも、名称が公的なものとして適切なものであるかとの確認を行った上での変更に至っています。
同小学校のスクールゾーン対策協議会では、学校側の市道「箕輪215号線」の車両通行時の最高速度を40キロから30キロに変更する要望を出しているとのこと。
特に同交差点は日吉台中学校(日吉本町4)の生徒も通学路として通行していることもあり、学校の所在を地域内外に伝える手段としても、今回の交差点名標識の変更は、大きなメリットがあるといえそうです。

市道「箕輪215号線」側、左手が箕輪町2丁目の再開発エリア「プラウドシティ日吉」。前方左手に約200メートル(徒歩約3分)進んだ場所に箕輪小学校がある。右手はファミリーレストラン「ジョナサン綱島店」。アピタテラス横浜綱島(綱島東4)に近いこともあり子どもやファミリー層の通行も多い(11月1日)
なお港北区内では、2020年11月に、港北区内の鳥山町と小机町に位置する横浜上麻生道路上にあった「新羽踏切」交差点の名称を「小机駅東側」に変更し新たな交差点標識を設置。
同11月、綱島西1丁目と2丁目、3丁目に跨(また)がる「綱島小学校入口」交差点に、それまでなかった標識を新たに設置しています。
先月10月23日には、日吉地区と綱島地区でそれぞれ交通死亡事故が発生したこともあり、交通安全への認識を通行する一人ひとりがより強く抱き、事故を防ぐための対策を講じていく必要がありそうです。
(※)この記事は読者の方からの情報提供がきっかけとなり記事化しました。ありがとうございます。
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