北綱島小と特別支援学校が「合同運動会」で躍動。新たな「全校競技」にも初チャレンジするなど、両校の交流がより深まる運動会のひとときを共有しました。
綱島西5丁目の北綱島小学校と北綱島特別支援学校は、先月(2024年)10月26日、北綱島小学校の校庭で「合同運動会」を開催。
北綱島小学校は47回目、北綱島特別支援学校にとっては28回目となる両校の運動会の中の合同企画として、約40分間の「合同演技」と、初の“大玉送り”による「全校競技」を行いました。
約20年来行われてきたという、今年の「合同運動会」のキャッチフレーズは「つながろう北綱!心を合わせて全力チャレンジ」。
両校の保護者や地域からの来賓なども招かれて行われたこの日の運動会では、横浜ゆかりのシンガーソングライター・ゆずの楽曲として知られる「LOVE&PEACH(ラブ・アンド・ピーチ)」を、特別支援学校の生徒・児童約80人と保護者・教師やボランティア、また北綱島小学校の5・6年生の児童約190人が一緒に踊ります。
続いて、コロナ禍以降、初の合同での実施となった「全校競技」では、「全力チャレンジ!北綱魂」とのテーマで、約650人の児童・生徒が「大玉送り」に挑戦。
赤と青の「北綱魂」と名付けた大玉を、まずは特別支援学校の生徒・児童が転がします。
そして北綱島小学校の赤組と白組の児童に大玉を引き継ぎ、最後は大玉を一人ひとりのリレーで送ることに両チームともに成功。
競技の参加者や観客から大きな拍手があがり、初の「全校競技」の成功の感動を分かち合っていました。
特別支援学校で「F・マリノス」招いた体育授業も
「新型コロナ禍」の影響もあり、2020年から3年間は「合同運動会」が中断していたという両校。
昨年(2023年)は「合同演技」としてのダンスの披露を行うことができた上、今年はさらに踏み込んだ「全校競技」の成功で、今後の両校の交流の“深化”に、さらに弾みが付くことになりそうです。
今年1月31日には、特別支援学校にプロサッカーチームの横浜F・マリノスのホームタウンでの社会連携活動を行う、一般社団法人F・マリノススポーツクラブ(新横浜2)を招いた「マリノスサッカー教室」を実施。
障害による学習上または生活上の困難を克服し、自立を図るための学習を目的とした学校で学ぶ子どもたちにとっての「スポーツ」を通じた心身の成長、また地域での交流の促進といったチャレンジを続けています。
今年も、地域の子ども会や子ども会のOBらで編成する「パパ友の会」により行われた「北つな夏まつり」(7月14日開催)といった地域ぐるみでのイベントでも、両校の交流が育まれてきました。
「小学校と特別支援学校が隣接しているのは横浜市内でも数カ所しかありません。こういった交流が育まれることは価値あること」と、今年4月から着任した特別支援学校の坂本征之校長は、「合同競技」の成功を笑顔で喜びます。
着任4年目となる北綱島小学校の月橋準弥校長は、「北綱島小学校では、昔から全校ダンスがありました。それを合同演技としても踊ることとして、スタートしたのはここ2、3年になります。歴代の実行委員が考え、アレンジしてきたものが今のダンスです。ここにも『つなぐ』ものがあります」と同校のホームページに掲載。
「広く地域内外の皆様に知ってもらうことができれば」と、それぞれの子どもたちの成長過程において「一緒に分かち合い学ぶ」ことの大切さを訴えます。
障害の有無を超え「ともに過ごす」時間における学びの必要性を呼び掛ける教育の理念、そして実践が、これから先の人生を過ごす子どもたちや地域の未来へと受け継がれていくことが望まれます。
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【参考リンク】
・横浜市立北綱島小学校のサイト ※「更新情報」に運動会の記事を多く掲載している
・特別支援学校とは(横浜市教育委員会)