日吉・綱島を中心とした約3キロの範囲内で“予約制ワゴン車バス”の運行が昼間に始まります。
東急バスは日吉駅や日吉本町駅、綱島駅、新綱島駅の周辺で既存のバス路線が通っていない地域を予約制で運行する「オンデマンドバス」のサービスを今月(2024年)9月16日(月・祝)から開始すると発表しました。
運行期間は来年(2025年)8月末までとし、国土交通省のモデル事業として利用者のニーズを探っていく考えです。当初は6月の運行開始が計画されていましたが、乗降場所の設定など運営面での調整に時間を要し、この時期になったといいます。
東急バスによる今回のオンデマンドバスは、日吉駅や日吉本町駅、綱島駅、新綱島駅の周辺で、既存の路線バスが通っていない地域に計58カ所の「乗降場所」を設け、利用者の要望に応じてその間を運行するものです。
利用する際は専用アプリ「mobi(モビ)」や電話(050-2018-0107=9:30~16:30)で乗る場所と降りる場所、人数、乗車希望時刻を指定し、バスを呼び出す形で利用する仕組み。乗降場所と移動範囲が限定されたタクシーといった感覚です。
車両は11人乗り(運転手含む)のワゴン車が使われ、運行時間帯を毎日9時30分から16時30分に限定。道路が混雑する朝夕のラッシュ時間帯と夜間の運行は行わず、昼間のみのサービスとしています。
運賃は500円(小学生250円、幼児は2人まで無料)で、交通系ICカードかPayPay(ペイペイ)または事前登録のクレジットカードにより支払います。
乗降場所は、日吉駅と日吉本町駅、綱島駅、新綱島駅近くの4カ所と、日吉本町5・6丁目や綱島東1・3丁目、綱島西5・6丁目、新吉田東2丁目、高田東2丁目などを中心に設定。
日吉台西中学校(日吉本町5)や高田東小学校(高田東2)の周辺、大型マンションが建ち並ぶ峰大橋近くの新吉田東2丁目、日吉元石川線と並走する綱島西5・6丁目の市道沿いなどバス停が近くになかったり、坂道が多かったりする場所が目立ちます。
日吉駅では駅前に乗降場所を確保することが難しかったため、駅西口(商店街側)から250メートルほど離れた「サンライズ日吉(乗降場所15番)」(日吉本町1-28付近、桜井産婦人科近く)に設けられました。
綱島駅は東口側の「バスロータリー待機所(乗降場所58番)」、日吉本町駅は駅前の「日吉本町歯科(乗降場所19番)」で乗降ができ、新綱島駅では駅南口(樽町側)から徒歩3分ほどの桃畑に近い「ベルヌール綱島(乗降場所57番)」(綱島東1-13付近)に設定されています。
なお、乗降場所には“バス停”のような目印は設けられない予定で、詳しい場所はグーグルマップ上で見つける形となります。
当初は乗降場所の候補として90カ所近くがリストアップされていましたが、東急バスによると、実車を使った検証や安全面などから再検討した結果、58カ所に絞られたとのこと。また、現時点では利用者の数値目標は設けていないといい、まずはどの程度のニーズがあるのかを探りたい考えです。
運行は東急バスの新羽営業所が行い、AI(人工知能)を用いた専用アプリとシステムは、全国各地で乗合型移動サービス「mobi(モビ)」を展開するCommunity Mobility(コミュニティモビリティ)株式会社(東京都目黒区)が提供しています。
mobiのアプリをインストールし、9月16日(月・祝)以降の昼間の移動時に一度試してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
・日吉・綱島周辺で「オンデマンド交通」の実証運行、6月から東急バスが計画(2024年4月1日、当初の記事)
【参考リンク】
・日吉・綱島(神奈川県)エリアにお住まいの皆さまへ~2024年9月16日より運行開始「電話やアプリで簡単に呼べる乗合型移動サービス」(Community Mobility株式会社「mobi(モビ)~呼べば来る、エリア定額乗り放題サービス」の案内ページより)
・日吉・綱島エリアの乗降スポット(58カ所)の詳細地図(グーグルマップ)
・(横浜市)日吉・綱島エリアでAIオンデマンドバス実証運行を開始します(東急バス、2024年9月9日)