センター北駅、そして都筑区の新たなシンボルとしての役割を果たすことが期待されています。
ドイツを本社とする世界的な自動車部品メーカー「ボッシュ(BOSCH)」の日本法人・ボッシュ株式会社は、先週(2024年)9月6日、2022年1月から工事を行ってきたボッシュ・グループの研究開発拠点となる新本社ビルの竣工式を開催。
敷地内に建設を進めていた、来年(2025年)3月にオープン予定の都筑区民文化センター「ボッシュホール(Bosch Hall)」や、両建物の間に位置する「全天候型広場」を含めた施設一体の竣工を祝う時間を共有しました。
新たに建設された、約1万2038平方メートルの広々とした敷地内のそれぞれの建物や広場は、横浜市営地下鉄グリーンライン・ブルーライン「センター北駅」から徒歩約5分の“抜群の立地”に位置しています。
竣工式に先立ち行われた記者会見では、ドイツからロバート・ボッシュGmbH(ゲーエムベーハー=有限責任会社)メンバーで日本担当役員のタニア・リュッカート氏、ボッシュ株式会社のクラウス・メーダー社長と、クリスチャン・メッカー副社長が登壇。
東京・横浜エリアに8つあった事業部やグループ企業の拠点を集約し、約40カ国の国籍を持つ約2000人が勤務を行っていることや、自動車開発のトレンドに迅速に対応するための体制を整えたことなどについて説明。
特に、ボッシュ・グループの中でも「例をみない」という、自治体との連携による事業を行ったことについて、メ―ダ―社長は、「ボッシュグループ初の公民連携事業。この場を持ちまして横浜市に感謝の意を表します。ボッシュを信頼し選定してくれた都筑区に感謝の思いでいっぱいです」と、“都筑区や横浜市とこのようなプロジェクトにかかわれたことは光栄”との想いを語ります。
特に地域との連携について、「地元の自治体と協力して、地域でのコミュニケーション醸成や、人々のために賑わいを創出していくことでの地域貢献を行っていきたい」との決意を力強く述べていました。
続けて行われた内覧会では、約5.3万平方メートルの新オフィスビルの一部を報道関係者に公開するツアーを企画し、より“印象深く”オフィス環境を伝えることを試みます。
地下1階と2階に置かれた大型の実験・研究設備や、業務フロアの2階から4階までのガラス張りの中小型実験・研究設備や会議室、開かれたミーティングスペースや、バルコニー、全従業員が使用できるというパントリーなど、快適な空間を一人ひとりが感じられそうなオフィスを案内。
社員投票により「地中海」をコンセプトとしたという社員食堂や、吹き抜けや自然の植栽を室内にも採り入れた空間など、働きやすさにこだわったオフィスを展開していることについて、また立ち寄ったスポットで社員らがいかに“新本社に充分に満足”しているかを感じさせるかの細やかな説明を行っていました。
竣工式には来賓として山中竹春横浜市長や、都筑区連合町内会自治会の吉野富雄会長、地域まちづくり関係者も招かれ、「日本風で祝う」をコンセプトに行われた「鏡開き」で竣工の感動を共有するなど、日本や横浜市、都筑区との“融合”を未来への道筋と描くかの式典の演出に、参加者からの多くの拍手が寄せられていました。
1911(明治44)年に横浜で日本の事業をスタート、1990(平成2)年に横浜事業所(都筑区牛久保3)を設立し、今回の新本社完成への道のりをつないだ同社らしい、国際色豊かな“自然”も感じられる癒しのオフィス。
激動する自動車業界の国際化や変化に対応すべく、拠点集約のメリットを生かした“迅速な対応、また新本社と横浜事業所を結ぶ、自動運転の実現にも向けての「シャトルバスの運行」(メーダー社長)といった新たな“夢への挑戦”への将来ビジョンを同社は描いているといいます。
最先端の研究を行い、また世界の自動車各社など顧客満足を得られるようにと、より迅速に各部署が連携を試み、それぞれの技術を磨きながら、初となる地域連携のチャレンジを行っていくという同社の“新しい日々の未来”により大きな注目が集まります。
なお、地域開放施設として、、線路側の1階に約173平方メートルの広さで約70席を構える「ボッシュカフェ(cafe 1886 at Bosch)」を翌7日にオープン。
来年春以降、一部を有料で一般向けに貸出す予定だという大会議室や小・中サイズの会議室、企業情報や製品情報を発信する「ショールーム」での、至近に位置する横浜市歴史博物館とのコラボレーションによる同館の所蔵品の展示、休憩スペースとしても使用を予定しているシアターなど、地域に開放されたオフィス空間としての試みも行っていく予定です。
また、敷地内の「全天候型広場」付近の通行も、カフェのオープンとともに可能となっています。
来年3月予定の「ボッシュホール」のオープンに向けて、多く訪れる来街者や地域住民を今後いかに魅了していくのか。その新たな数々の試みにも、地域内外からの大きな期待感が寄せられることになりそうです。
(※)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です
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