子どもと読書をテーマに著名な作家や識者を招いてきた講座が今秋も開かれることになりました。
港北区で読書活動をすすめる市民グループ「港北文庫のつどい」は、1974(昭和49)年から半世紀の歴史を持つ「秋の講演会」を今年(2024年)は10月と11月に計4回を企画し、あす8月30日(金)から参加者の申込受付を始めます。
港北文庫のつどいは、かつて横浜市内に図書館が1館(中央図書館)しかなかった時代に港北区内で「家庭文庫」を独自に開き、近所の子どもらに絵本などの貸し出しや読み聞かせを行っていた主宰者らが集まって結成された団体。
「子どもの本を通して子どもの心を考える」をテーマに活動を続けており、1974(昭和49)年から毎年秋には絵本や児童文学に関する作家や識者を招いた講演会を50年間にわたって企画してきました。
これまでに古田足日(たるひ)氏(児童文学者)や谷川俊太郎氏(詩人・児童文学者)、松谷みよ子氏(児童文学者)、西村繁男氏(絵本作家)、上橋菜穂子氏(作家)、養老孟司氏(東京大学名誉教授)といった多彩な講師を招き、毎年3回から5回の講座を行っています。
今年は第1回を10月2日(水)に菊名地区センターで、17日(木)の第2回は港北公会堂、11月9日(土)の第3回は菊名地区センター、第4回の交流会は11月15日(金)に港北図書館で実施するスケジュール。
第1回の講師に招く高橋源一郎氏は、三島由紀夫賞や伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞などを受賞し、小説を中心に多彩な作品を発表し続ける作家で、当日は「『読む』って、どんなこと?」と題して講演します。
第2回は哲学者の長谷川宏氏が「子どもたちと絵本と文学と」と題し、妻で児童文学者の長谷川摂子氏の作品に関する話題も交えながら、4人の子育てを経験したなかで、豊かな生き方などについて語ります。
第3回には児童文学者の村中李衣(りえ)氏を招き、「哀しみの中で光を抱く~ものがたりの力を見つめ直す」をテーマに、絵本を介したコミュニケーションの可能性などを解き明かしていく予定です。
最後の第4回は交流会が企画されており、これまでの講演会を振り返りながら参加者間で学ぶ場となります。
開催時間は第1回から第3回が13時から15時、第4回の交流会は10時から12時まで、各回とも2時間を予定。
資料代として一律3500円(全4回分)が必要で、定員は先着80人。8月30日(金)10時からメールと電話で参加の受付が行われます。
なお、2歳以上の子どもは10人まで保育(保険料を含め500円必要、電話で要事前申込)が可能とのことです。
(※)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です
【参考リンク】
・第47回「港北文庫のつどい秋の講演会」(2024年10月~11月実施)
・「港北文庫のつどい」公式サイト(歴史や活動情報など)