2024年は「横浜ベイブリッジ」35周年、首都高施設やみなと博物館で企画展示 | 横浜日吉新聞

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【行楽情報】バブル経済期の日本を象徴するかのように誕生した“きらびやかな橋”でした。

首都高速道路株式会社は首都高湾岸線の「横浜ベイブリッジ」(本牧ふ頭~大黒ふ頭)が開通から35年「鶴見つばさ橋」(大黒ふ頭~扇島)が同じく30年の節目を迎える今年(2024年)、今週7月26日(金)から両橋に関する特設展示をみなとみらいの見学施設「首都高MMパーク」などで行います。

中区の本牧ふ頭(写真手前)と鶴見区の大黒ふ頭を結ぶ「横浜ベイブリッジ」、市内中心部へトラックなどの交通を入れないだけでなく、景観を港のシンボルとしたい思いもあった(資料写真、2019年)

横浜ベイブリッジが開通した1989(平成元)年は、1980年代中ごろから始まった“バブル経済”と呼ばれる好景気の真っ只中にあり、横浜市でも市政100周年やみなとみらい21地区の披露も兼ねた「横浜博覧会(略称「YES’89」)」を開くなど賑やかな時期でした。

4年後に東京湾岸で「レインボーブリッジ」(1993年)が開通するまでは日本最長の斜張橋(しゃちょうきょう、吊り構造)だったこともあり、横浜や首都圏の発展を象徴する道路インフラとしてだけでなく、当時は観光名所としてその存在は日本全国に知られています。

横浜市内では後に開通した「鶴見つばさ橋」(1994年12月)のほうが規模は大きいのですが、横浜ベイブリッジの知名度には及ばない状況です。

1965(昭和40)年に横浜市が発表した開発プロジェクト「6大事業」に横浜ベイブリッジは入っている(建築局「横浜市の都市計画史」より)

もともと横浜ベイブリッジは、市全体の発展を見据えて1965(昭和40)年に公表された一大開発プロジェクト「6大事業」(都心部再開発・金沢地区埋立・港北ニュータウン建設・地下鉄建設・高速道路網建設・横浜ベイブリッジ建設)の一つで、完成は長年の悲願

市にとっては、本牧ふ頭や大黒ふ頭で発生する膨大な交通量を中心部に入れないという実利的な面だけでなく、この大型橋を“ミナト・ヨコハマのシンボル”としたい思いもありました。

徒歩でも橋からの眺めが楽しめるよう大黒ふ頭側に「スカイウォーク」が設けられている。一時は閉鎖していたが、現在は土日祝日を中心に開放中(資料写真、2023年)

そうした思いやバブル経済の勢いもあって、橋には徒歩でも眺めが楽しめる見学施設「横浜ベイブリッジスカイウォーク」(2010年9月に開放終了、2019年4月から限定再開中)も設けられています。

1989(平成元)年9月27日の開通からまもなく35年を迎えることを機に首都高速道路では、建設の基礎工事から完成までのパネルや動画を制作。

大黒パーキングエリア」(神奈川5号大黒線と湾岸線の合流部)と、2021年6月にオープンした首都高の見学施設「首都高MMパーク」(みなとみらい駅徒歩約6分、JR桜木町駅徒歩約7分)の2カ所で7月26日(金)から12月22日(日)まで長期にわたって展示を行います。

首都高速道路は横浜ベイブリッジの35年と、鶴見つばさ橋の30年を記念するロゴマークも制作(同社ニュースリリースより)

また、小学生(3~6年生)と保護者を対象に「親子クルージングツアー」を8月17日(土)と20日(火)に企画し、各回20人を抽選で無料招待するとのこと(応募締切は7月23日)。

これら首都高主催のイベントだけでなく、横浜みなと博物館(日本丸メモリアルパーク、桜木町駅・みなとみらい駅・馬車道駅から徒歩約5分)では9月14日(土)から11月10日(日)まで企画展「横浜ベイブリッジと鶴見つばさ橋~港を支える長大橋」を開催する予定です。

もはや横浜に存在が当たり前となった2つの巨大な橋を、今年はあらためて見つめ直す好機となりそうです。

【参考リンク】

おかげさまで横浜ベイブリッジ開通35周年・鶴見つばさ橋開通30周年を迎えます(首都高速道路株式会社)

首都高MMパーク(2021年6月オープン、横浜ベイブリッジ関連の展示は7月26日から12月22日まで、みなとみらい駅徒歩約6分、JR桜木町駅徒歩約7分)

2024年9月14日(土)~11月10日(日)企画展「横浜ベイブリッジと鶴見つばさ橋~港を支える長大橋」(横浜みなと博物館)

横浜ベイブリッジスカイウォーク(橋からの眺めを歩いて体感できる無料施設、土・日・祝日と8月13日~16日に開放、横浜駅または鶴見駅から市営バス)


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