日吉初のフェス成功で、「アート」をリアルに体感できる取り組みの拡がりを今後期待できそうです。
当初、先週末(2022年)11月26日(土)に予定されていた「日吉アートフェスティバル」(日吉商店街協同組合・同実行委員会主催)は、悪天候の予報を受け、翌11月27日(日)に延期し初開催。
ステージの出演者や出展内容の一部変更も見られましたが、秋の終わりの青空の下、通行止めとなった日吉サンロード会場に地域内外からの多くの人々が訪れ、コロナ禍以降、日吉駅前で見られることがほとんどなかった“大型イベント”のひとときを分かち合いました。
9月1日から10月23日まで作品を募集、11月3日からきのう27日まで作品展示をおこなった「第3回日吉アートコンテスト」(同実行委員会主催)の表彰式には、受賞対象者21人のうち、都合で来場できなかった4人を除く17人が出席。
協賛企業の映像美術制作会社・株式会社ヌーヴェルヴァーグ(東京都世田谷区)特製の、アートフェスティバルを「鉄道駅」に見立てた装飾も鮮やかなステージ上で、それぞれ賞品が手渡されると、来場者からの大きな拍手があがっていました。
今回は、イベントの中心的な役割を担った発起人で実行委員の山口愛さんが経営するビストロ・ギオット(日吉本町1)や、同委員の島名貴子さんが女将として活躍する「たつ吉グループ」(同)など11店舗が飲食を中心としたブースを日吉駅側に出店。
飲食も楽しめる「芝生エリア」や、慶應義塾大学学生によるフードドライブ活動、日吉台小学校おやじの会による子ども向けゲームや、書道などのワークショップ、東急電鉄や東急バスのブースやキャラクター、小型バス車両も来場。
港北消防団によるキッズコーナーや乗車体験などもおこなわれたほか、通行止めとなった場所では、同消防団員や商店街・自治会の有志が交代で通行車両の迂回(うかい)誘導も実施。「地域ぐるみ」で初となるイベントの実施を支援している姿も見られました。
3年ぶり「大型イベント」で“アートの街”定着なるか
日吉駅前では、2016年から2019年頃まで、日吉中央通り(日吉本町1)での大型フリーマーケット、2017年にはメイルロード(同)で“伝統”となっていたフリーマーケットを復活開催。
2019年秋には、日吉中央通りとメイルロードをエリアとする大型ハロウィンイベント「日吉ハッピーハロウィン」を初めて行いました。
2020年には「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催にあわせ、日吉駅前最大級のイベント「日吉ブリティッシュウィーク」を、横浜市港北区や慶應義塾大学など協力し日吉中央通りなどで企画したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け中止に。
以降、「大型」といわれる駅前での商店街中心のイベントは、長引くコロナ禍もあり、開催されない状況がしばらく続いていました。
関係者は、「企画する担当者が役割を分担し、今後も継続していけるものにすることが大切」と語り、いずれも継続開催できなかったここ数年来のイベントの空白期間を乗り越え、今回のイベントが初めて実施されたことを喜びます。
また企画者のうちの1人は、「今回は企画や運営を外注せず、まずは“自分たち”地域の人々でおこなうことを考え、実行しました」といい、「日吉アートコンテスト」で築き上げた企業や鉄道・バス運営者らとの関係性を深めた上での“手作りイベント”であったことを明かします。
会場設営、ステージの運営も、順延などもあり手探り状態だったものの、「アート(芸術)」を題材に据えたことで、“デザイン性”を重視する出店や装飾も多くみられ、これからも日吉の街を“アートの街”としてブランディングしアピールすることで、さらに大きな普及活動につながるであろうことにも期待感が高まります。
今後、「持続可能」なイベントをおこなっていくためにも、日頃からの商店街・町内会といった地域まちづくり関係者のネット―ワークやコミュニケーション構築をおこなう「組織」としての明確な体制づくりがより重要となりそうです。
【関連記事】
・初の「アートフェス」を日吉駅前で、ステージ・鉄道バス・飲食・社会貢献活動も(2022年11月21日)
・「日吉アートコンテスト」に関する記事一覧(横浜日吉新聞、2020年11月~2022年11月)
【参考リンク】
・2022/11/26 HIYOSHI ART FESTIVAL(日吉商店街・日吉アートフェスティバル実行委員会)※11月27日(日)に延期し開催
・日吉アートフェスティバル公式ツイッター ※開催当日のつぶやきも
・教えて!日吉のすきなとこ2022~日吉で出会う GoodArt &GoodHiyoshi(日吉商店街)