<ST線フォーラムレポ1>開業後の沿線に訪れる未来像を語る | 横浜日吉新聞

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【ST線フォーラムレポート(1)】今月(2022年)8月19日に慶應義塾大学日吉キャンパス内の協生館「藤原洋記念ホール」で行われた「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」(ST線フォーラム、一般社団法人地域インターネット新聞社主催)の模様について、各講演者・パートなどに分けて順次紹介いたします。

今回(第1回)は冒頭の来賓あいさつなどを文章化しました。なお、後日に当日の映像も別途公開いたします。

)本フォーラムは当初、会場定員の半分(250人)をめどに一般公開イベントとして開催する予定でしたが、7月以降は新型コロナウイルスの感染状況が一段と悪化していることから、当日は現地での観覧者を本フォーラムの関係者のみ、会場定員の7分の1以下に絞り、手指消毒や検温、講演台へのアクリル板設置、ホール出入口のドアを常時開放するなどの感染対策を行ったうえで開催しました

【主催者あいさつ】地域貢献につながる媒体運営を心掛けます

一般社団法人地域インターネット新聞社 代表理事・橋本志真子

本日は大変お忙しい中、「相鉄・東急直通線フォーラム」にお越しくださいまして誠にありがとうございます。

開催にご協力いただいた独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の皆様、また横浜市港北区の皆様ほか、ご関係の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

私が生まれ育った横浜の街には、鉄道の車両が多く並べられている車両基地がありました。学生時代に地域の文学を掘り起こす研究を行っており、当時から鉄道や地域まちづくりを大切に思っていたことが、今回、このようなイベントとして形にできましたことを心より感激しています。

今年は鉄道が日本に誕生し、この横浜の地と東京・新橋の間が結ばれてから150年となる記念すべき年です。

また、すでに相鉄グループの皆様は2017(平成29)年12月に100周年を迎えられておりますが、東急グループ様におかれましては今年(2022年)9月に100周年を迎えられます。心よりお祝い申し上げます。

このように記念すべきタイミングでイベントを開催できることになりました。

また、これまで私どもが運営する「横浜日吉新聞」と「新横浜新聞」を通じ、区内外に広がる多くの皆様とつながりを持たせていただくことができました。

いよいよ来年に迫る「相鉄・東急直通線」の開業に向け、さらなる地域貢献ができるような媒体運営を心がけてまいりますとともに、皆様とともに開業の日を楽しみにしたいと思っております。

本日は素晴らしい8人のご登壇の皆様、また司会、ボランティアスタッフの皆様のご協力、さらに新横浜町内会様、綱島地区連合自治会様、そして日吉地区連合町内会の皆様など、多大なるご協力をいただきました。重ねて御礼申し上げます。

本日のことが街の記録、そして皆様の記憶に残る素晴らしい時間となりますように、皆様のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【来賓あいさつ】沿線地域の未来への夢が広がっていく

独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)東京支社支社長 蓼沼慶正さん

ただ今、紹介にあずかりました鉄道運輸機構東京支社長蓼沼(たでぬま)です。本日は「相鉄・東急直通線フォーラム」にお招きいただきまして誠にありがとうございます。

JRTT鉄道・運輸機構東京支社の蓼沼支社長

当機構は相鉄・東急直通線の整備主体です。工事を担当する立場として、このような開業後の未来を語るフォーラムが開催されることについて非常に嬉しく思います。どうもありがとうございます。簡単ではございますが、相鉄・東急直通線事業についてご説明をいたします。

相鉄・東急直通線は「都市鉄道等利便増進法」(※既存の鉄道施設を有効活用するなどして速達性の向上などを目指す2005年8月施行の法律)に基づき、国、神奈川県、そして横浜市のご支援を受けて、鉄道運輸機構が整備主体として工事を行い、相鉄および東急電鉄が営業主体として連絡線を整備するもので、相鉄の西谷駅とここ日吉駅を結ぶものです。

工事としては2013(平成25)年2月新横浜駅の工事に着手して以来、来年(2023年)3月の開業に向けて取り組んできました。

最近の出来事としては、先月7月22日に新横浜駅の構内において「レール締結式」を執り行い、西谷駅から日吉駅までの間の13キロのレールがつながることとなりました。

7月22日に相鉄・東急新横浜駅のホームで行われたレール締結式で工事の状況を報告する蓼沼支社長

現在は新横浜駅、新綱島駅を中心とした電気設備、設備工事などの仕上げを鋭意進めているとともに、安全に列車が走行できる設備となっているかどうかということを確認するための検査を、相鉄および東急電鉄と共同して進めています。

相鉄・東急直通線が開業することで相鉄線と東急線が相互に乗り入れることができるようになり、横浜市西部地区と神奈川県央部と東京都心部との速達性の向上や、新横浜駅における新幹線へのアクセス向上、そして広域鉄道ネットワークの形成が図られることとなります。

所要時間の短縮、そして乗り換え回数の減少など、鉄道の利便性が図られることとなりますが、このような広域鉄道ネットワークの架け橋となる相鉄・東急直通線の沿線地域においては、開業によりさまざまな未来への夢が広がっていくものと信じています。

我々鉄道運輸機構としては、引き続き安全を最優先に来年3月の開業に向けて残る工事や監査・検査を着実に進めていきます。今後とも皆様方のご指導・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

最後になりましたが、本日、ご臨席を賜りました皆様方のご健勝ならびに沿線地域の皆様方のますますのご繁栄を祈念しまして、挨拶に代えさせていただきたいと思います。

【来賓あいさつ】街の魅力や価値の向上につなげたい

港北区長・漆原順一さん

ただ今、ご紹介いただきました港北区長の漆原です。本日は「相鉄・東急直通線フォーラム」の開催、誠におめでとうございます。

港北区の漆原区長

心待ちにしていた「相鉄・東急直通線」の開通がいよいよ目前に迫ってきました

ここまでたどり着くことができましたのも、関係者の皆様の並々ならぬご尽力・ご協力を賜ったおかげです。この場をお借りし、鉄道運輸機構の皆様、相模鉄道株式会社の皆様、東急電鉄株式会社の皆様をはじめ、事業にご協力いただいている地域の皆様に心より感謝申し上げます。

相鉄・東急直通線は将来にわたり活力ある横浜を支えていく大変重要な路線です。

すでに開業している「相鉄・JR直通線」の羽沢横浜国大駅(神奈川区)とつながることで横浜市西部から乗り換えなしで東京都心へ行けるようになり、所要時間も大幅に短縮されます。

また、東海道新幹線へのアクセス、横浜駅や既存路線の混雑緩和など、市民の皆様の利便性は大きく向上します。

そして、この港北区では日吉駅を起点とし、新綱島駅、新横浜駅という2つの新駅が誕生し、周辺のまちづくりが一層加速します。

新綱島駅周辺では土地区画整理事業と市街地再開発事業を一体的に施工し、道路などのインフラ整備を含めた新たなまちづくりを行う中で、「港北区民文化センター」の整備が着々と進んでいます。

2024年3月にオープンを予定する「港北区民文化センター」の愛称は「ミズキーホール」に決まった(「港北区区民文化センターニュース第7号」より)

「ハートでつながる わたしたちのまち」を基本理念とする本施設は、約400人を収容できるホールや、幅広い利用が期待される音楽ルーム、練習室などを備え、区民の皆様の多様なニーズに対応できる新たな文化・芸術活動の拠点となるものです。

また、施設の愛称を本日発表しましたが、皆様からたくさんの投票をいただいたなかから港北区の花と区のキャラクターから来る「ミズキーホール」に決定しました。

皆様から長く愛される施設となるよう2024(令和6)年3月予定のオープンに向け、しっかりと準備を進めていきます。

また、新横浜駅周辺では新幹線の拠点駅としてのポテンシャルを生かし、ますます多くの人や企業が集うような賑わいの創出が期待されます。さらなる街の魅力や価値の向上につながるよう力を尽くしていきます。

この相鉄・東急直通線の開通を契機に沿線エリアだけではなく港北区全体の魅力が向上し、区民の皆様の生活が「より便利に・より豊かに」なり、そして「住みたい・住み続けたい」と思っていただける港北区を皆様とともに実現していきたいと思っています。

以上、港北区のさらなる発展を願うとともに、本日、フォーラムを開催していただいた地域インターネット新聞社の橋本様、スタッフの皆様への感謝を添えて私の挨拶と代えさせていただきます。本日はありがとうございます。

特別編成の“ST線カルテット”が「鉄道唱歌」など演奏

フェリス女学院大などの出身者で構成

8氏による講演の前には「サプライズ演奏」として、“ST線カルテット”と名付けられた4人による演奏が披露されました。

<サプライズ演奏をプロデュースした株式会社音創(日吉)の池田紳一郎さん>

本日はお呼びいただきまして誠にありがとうございます。日吉で「街に音楽を」というテーマで活動しています株式会社音創の池田と申します。

今回、「ST線カルテット」という素敵な名前を付けていただきました。またどこかでお会いできる機会をいただけるように私どもも頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします。

今日このメンバーで演奏した曲をヴァイオリンの菊地理恵さんに紹介していだこうと思います。

<「ST線カルテット」ヴァイオリン・菊地理恵さん>

演奏をお聴きいただき、ありがとうございました。私たちはフェリス女学院大学出身のメンバーと桐朋学園大学、あとは国立音楽大学ということで、何かと鉄道にゆかりのある大学へ通っていたメンバーで構成されています。

特にフェリス女学院大学は東急線(みなとみらい線)(中区山手町)と相鉄線(泉区緑園、相鉄いずみ野線・緑園都市駅)にキャンパスがあり、このあたりにゆかりがあるということで今回はとても嬉しく思っています。

最初の曲はクラリネットのソロで「鉄道唱歌」を演奏しました。これは、列車内の到着時アナウンスなどでよく耳にするメロディかと思います。続いての曲はテレビ朝日の番組「世界の車窓から」のテーマ曲です。

<池田さん>

鉄道つながり」ということで、今日はこの2曲をお送りさせていただきました。皆さんの記憶に残る演奏だったら大変嬉しく思います。本日はご清聴いただきまして誠にありがとうございました。

各登壇者の講演内容レポート

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・【告知】「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」を開催します(2022年6月14日、開催前の告知記事)


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