60周年を祝う「航空写真」の撮影で、青空を見上げる子どもたちに笑顔があふれました。
好天に恵まれた横浜市立下田小学校60周年を祝う「航空写真」撮影（5月19日）
横浜市立下田小学校（下田町4）は、先週（2022年）5月19日午前、創立60周年を記念した「航空写真」の撮影を、全校生徒や教職員、地域のボランティアが参加しおこないました。
曇りや雨が多く続く日が多い5月でしたが、この日の天候は晴れ。
663人在籍（4月1日現在）しているという同校の児童は、それぞれ「橘（たちばな）」をデザインした校章の下絵が描かれた校庭に、色とりどりのエプロンをまとってスタンバイ。
新型コロナウイルス禍のため、学校ボランティア活動は今年度（2022年度）から本格的に復活したとのこと
教職員や学校の運営を支える学校地域コーディネータ―やボランティアも列に加わり、航空写真の撮影をおこなう飛行機を探しながら、撮影までのひとときを過ごしていました。
「校章のデザインが採用されるのは恒例となっているんです」と語るのは、同校の第17代目となる宮本仁志校長。
日吉地区に日吉台小学校（日吉本町1）しかなかった頃の1959（昭和34）年4月に「分校」として開校。
写真会社の担当者がマイクパフォーマンスで司会進行、撮影を取り仕切っていた
3年後の1962（昭和37）年4月に独立開校し、日吉台小学校の校章に描かれた「桜」に対して、「古都の“左近の桜”、“右近の橘”の良き縁起にあやかって、橘のデザインが採用されたといいます」と、宮本校長は、日吉地区で2校目の小学校となる同校の歴史感じる校章のエピソードについても言及します。
2010（平成22）年から副校長、2012（同24）年から2年間は日吉台西中（日吉本町5）の副校長としても着任した経歴を持つ宮本校長だけに、下田小学校への愛着や思い入れはまさに“人一倍”。
校舎上空に現れたセスナ機
「“下田町立”下田小学校、といわれるほどに、まちと学校が“一体化”。地域の方々の学校への献身的な協力を感じます」と、2017（同29）年から再び校長として舞い降りた懐かしい学校への想い、また地域の人々の想いも日々感じながら勤務しているとのことでした。
耳を澄まし、飛行機が迫ると、声を抑えながらも子どもたちの青空を仰（あお）ぐ歓声が。
数回巡回し飛行機は航空写真を撮影。初夏から夏に至るかの暑さも感じる気候の中、「エプロン」をしっかりと手にもち、撮影に臨む子どもたちの姿がありました。
去りゆく飛行機に子どもたちは手を振っていた
当日の様子は、同校のホームページでも詳しく紹介されており、「学校の様子を伝えるべく、日々の更新には力を入れています。学校地域コーディネータ―の制度や教科担任制もいち早く採り入れるなど、よりよい学校運営を目指す当校を、これからもさらにご支援いただければ」と宮本校長。
1967（昭和42）年には、日吉南小学校（日吉本町4）が同校から独立。
開校当時の「円形校舎」から生まれたキャラクター「円（えん）ちゃん」と後に建てられた「方形校舎」の「形（けい）ちゃん」など、下田小学校の歴史を伝える展示も
1973（昭和48）年に駒林小学校（日吉本町2）が独立・開校する前年には1734人、41学級もの規模を誇った同校ゆかりの人々の想い出を振り返る機会としても、晴れ渡る空の下での「航空写真」撮影は、時を超え、在校生や卒業生、教職員や地域の人々の心をつなぎ、また末永く語り継がれるエピソードとして、その歴史の一頁（ページ）に刻まれることになりそうです。
【関連記事】
・“歩道広がる”悲願は2月末頃に達成へ、下田小で「道路工事」学ぶ特別授業（2022年1月18日）
・知らない人についていかないで、下田小で“ご当地ヒーロー”と学ぶ防犯教室（2021年6月30日）
・日吉町と下田町に新会長、鉄道開業や小学校150周年で「街は変わるか」（2022年5月9日）
・災害用「井戸」を学校に残したい、師岡小が50周年で初のプロジェクト（2022年2月22日）
【参考リンク】
・5月19日（木）学校の様子（同）※「航空写真」撮影当日の様子など
