鉄道開業や小学校の150周年を控えた「日吉地区」でも、2022(令和4年)度の新体制がスタートしています。
日吉エリアの12の自治会・町内会で構成されている「日吉地区連合町内会」(小島清会長=箕輪町町内会会長)は、先月末(2022年)4月30日(土)午後、今年度初の「連町会」(会長会)を開催。
日吉1~2丁目の一部と日吉3~4丁目などをエリアとする「日吉町自治会」と、下田町(サンヴァリエ日吉などを除く)をエリアとする「下田町自治会」で新会長が就任し、年度初会合に臨みました。
「日吉町自治会」で会長に就任したのは、同自治会の前副会長で、青少年指導員の日吉地区での会計担当としても地域活動をおこなってきた佐相(さそう)茂樹さん。

「日吉町自治会」新会長に就任した佐相(さそう)さんは青少年指導員としても地域で活躍してきた
日吉台小学校(日吉本町1)、日吉台中学校(同4)卒業という生粋(きっすい)の日吉育ちだという佐相さんは、「勤務する会社を退職したことをきっかけに声かけをいただきました」と、地域活動に参加するようになったきっかけについて語ります。
3人の子の父であり、また「孫も最近生まれました」と語る佐相さん。
「地域活動を初めてから、人的ネットワークが広がり、楽しく務めさせていただいています」と、特に、青少年指導員として子どもたちと接することの楽しさを日々感じてきたと笑顔で語ります。
「日吉町自治会」では、約3400世帯(2020年6月現在)を抱えていることもあり、「規模が大きい自治会とあり、全体を把握するのは大変なこと。小学校も日吉台小学校と、矢上小学校(日吉3)と分かれていることもあり、エリアも広い。担当エリアを区分けするといった工夫をおこない、さまざまな連携をおこなっていくことができれば」と、今後の自治会運営への課題や決意についても言及していました。
「働きながら」でも参加できる自治会・町内会を
一方、約3600世帯(同現在)からなる「下田町自治会」の新会長に就任したのは、現役サラリーマンだという重田(しげた)清志さん。

「下田町自治会」新会長の重田(しげた)さんは現役の会社員としても活躍。「働く人でも参加しやすい自治会を」と熱く語る
大手建設会社で勤務するかたわら、同自治会では防災部の副部長として6年間、その役を担(にな)ってきました
前任の高橋定雄会長からの“力強い推薦”があったことも就任に至った理由の一つだといい、「日吉に住まい、約60年。確かに、もう若くはないという思いもありました」と、出身地の鹿児島県から日吉に移り、日吉台中学校を卒業した過去も振り返り、“地域のために”活動をおこなう決意を抱いた理由についても説明します。
特に「働く人でも、地域活動に参加できるという“モデルケース”を作っていくことができれば」との決意も抱いているという重田さん。
IT(情報通信)技術なども活用しながら、「若い人でも進んで地域活動に参加できる」仕組みも作っていきたいといい、「自分より若い人には、どんどん地域活動に入ってきてもらいたいですね」と、ペーパーレスでの情報伝達にも挑戦していきたいという、“現役サラリーマン”らしいアイデアを抱いているとも語ります。
「日吉本町東町会」では2年目・米川新会長がIT化も促進

元新聞販売店の経営者としても知られる「日吉本町東町会」会長の米川さんはITスキルも活かし地域の多くの人々とつながっている
日吉駅から西口方面すぐに位置する日吉本町1丁目から2~4丁目の一部(金蔵寺=日吉本町2より東側)をエリアとする約3500世帯(同現在)の「日吉本町東町会」でも、昨年度(2021年度)より、新会長の米川武夫さんが就任しています。
来年(2023年)に150周年を迎える日吉台小学校や日吉駅至近の商店街、高級住宅地もエリアとするだけでなく、広範囲なエリアをどのように運営するかも大きな課題の一つといわれてきました。
特に米川さんが就任してから推し進めてきた「IT活用」により、メールなどの通信連絡網も役員間などで利用されているほか、ホームページの活用といった情報発信についてもより力を入れてきたといいます。
「30年間、新聞販売店を日吉本町4丁目で経営していました。生活してきた“地元”での活動についても、当時からの経験がフルに活きていると感じます」と米川さん。

米川さんは「日吉本町東町会」ホームページの立ち上げにも尽力、現在もITスキルを活かして多くの役員や会員とつながっている
茨城県潮来(いたこ)市出身、大学時代から都内に移り、親の戦死といった苦難を乗り越えたどりついた「仕事の場」としての日吉の地への“恩返し”としての日々の活動に至ったと、その想いを熱く語ります。
「コロナ禍」もあり、就任1年目は大掛かりな活動はおこなえなかったものの、会長に就任して後すぐに、反社会的勢力との関係を排除するといった規約の改正にも取り組んだほか、「モットーとしている“明るく、安心で安全な住みやすいまち”の実現に取り組んできました」と、これからの会運営にも、持てる力をさらに注いでいきたいと意気込みます。
日吉本町東町会会館(日吉本町1)の改修工事や、来年度の日吉台小学校の150周年も控えていることから、学校所在地の「要(かなめ)」の町内会としての役割もより大きなものとなっていきそうです。
「東急新横浜線」や日吉台小150周年で街は変わるか
来年(2023年)3月にも開業が予定されている「東急新横浜線」(相鉄・東急直通線)の起点駅となる日吉駅。
2001(平成13)年3月に東急東横線で特急列車が運行されたことで「通過駅」にもなってしまった日吉駅ですが、新たな鉄道の開業で「通過地点」となってしまうのかにも大きな注目が集まっています。
日吉駅西口エリアでの緑化活動をおこなう「日吉グリーンアクション」では、自治会町内会と商店街とのコラボレーションも一部みられるものの、“地域ぐるみ”での活動という点においては、まだこれからという様相にも映ります。
日吉地区が一体感をもって街の盛り上げをおこなっていくための工夫という点では、新しい発想を抱いて改革をおこなう“新会長”の存在と役割が、これからさらに大きく求められていくといえそうです。
【関連記事】
・日吉の公式「まちのサイト」が4月に誕生、最新情報や季節感じる風景写真も(2022年4月4日)※日吉地区連合町内会サイト立ち上げについて
・「激動の箕輪町」は現在も変わらず、“日吉の顔”小島さんが歩む挑戦の日々(2022年3月22日)※小島清連合町内会長についての記事
・港北区の町内会が新年度キックオフ、高田の相沢さん、師岡の鈴木さんが「新会長」に(2022年4月27日)
・<2022年度>高田地区に新リーダー、3つの自治会・町内会で新会長(2022年5月6日)
【参考リンク】
・日吉地区連合町内会の紹介(港北区連合町内会)
・日吉地区連合町内会について(同)※各自治会・町内会サイトやページへのリンクも