日吉駅などから都心への通勤・通学時間がわずかながら短くなる可能性があります。東急電鉄は来月(2022年)3月12日(土)のダイヤ改正で目黒線・奥沢駅(東京都世田谷区)に通過設備を新たに設け、目黒方面行の急行で所要時間を短縮します。
目黒線は現在、前を走る各駅停車を追い抜ける設備が武蔵小山駅(東京都品川区)にしかないため、朝のラッシュ時は前を走る列車が遅延などで日吉駅から武蔵小山駅までの間に詰まり、急行なのに追い抜けず徐行運転したり、駅間で一時停止するようなケースが見られます。
3月12日(土)からは奥沢駅の上り線(目黒方面)に通過設備を新設し、平日朝に日吉駅を7時に出発する急行では、目黒までの所要時間が21分から18分に3分間の短縮を実現。また、日中時間帯の上り急行は武蔵小杉駅から目黒駅間の所要時間を1分間短縮できるといいます。
目黒線は、来年(2023年)3月に新横浜線(相鉄線方面~新横浜~新綱島~日吉)の開業後は同線の列車が乗り入れてくるため、設備の増強が必要となっていました。また、同時に多くの列車が現在の6両編成から8両編成に増やされるため、各駅でホームの延長工事も行われているところです。
奥沢駅では、駅前の都道と交差する「奥沢1号踏切」を渡って上下線ホームを移動しなければならない構造となっており、朝などは“開かずの踏切”となることから改善が求められていました。
そのため、東急電鉄は追い越し線の設備を設けると同時にホームを8両編成に対応させ、さらに今月2月26日(土)から奥沢駅の駅舎も一新し、エレベーターと連絡通路を新設。踏切を渡らなくても上下線のホームへ移動できるようにしています。
また、奥沢駅に隣接する奥沢車庫では8両編成の列車を収容(留置)できるよう改修工事が行われたとのことです。
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・来年3月「新横浜線」開業に向け、相互直通の目黒線と地下鉄は8両に増強(2022年1月28日、編成も長くなる)
・<目黒線>2/3(月)朝から途中駅で一部急行の「発着番線」変更、遅延対策で(2020年1月31日、武蔵小山駅で急行が追い抜きに苦心)
・東急目黒線、平日朝ピーク時に「急行に抜かれない各駅停車」を無くす混雑緩和策(2019年2月5日)
【参考リンク】
・目黒線奥沢駅の新駅舎・連絡デッキの供用を2月26日より開始~目黒線利便性向上に向け通過線・新たな上りホームの供用も3月12日より開始します(東急電鉄、2022年2月17日)
・2022年3月12日(土)東横線・目黒線・田園都市線など~東急線5路線でダイヤ改正を実施(東急電鉄、2021年12月17日)