“歩きやすい日吉駅前”を目指す取り組みが本格的に始まります。商店街や町内会の有志による「日吉まちづくり推進委員会」と港北区は、駅西口(商店街側)での歩行環境の整備へ向け、駅周辺への来訪者や商店、在住者を対象とした大規模なアンケート調査を今月(2021年)11月28日(日)から来月12月13日(月)にかけて実施し、その結果をもとに自動車の通行規制などを行っていきたい考えです。
日吉駅前から放射状に延びる商店街では、「中央通り」の駅周辺を除いて歩道がほとんど無く、マイカーや商用車、タクシーなどと歩行者が混在。下田町・サンヴァリエ日吉方面へのルートとなる「浜銀通り」には路線バスも加わります。また、日吉台小学校や慶應普通部(中学校)への通学路となる「普通部通り」は、緑色のカラー舗装によって簡易的な“歩道”を確保している状況で、歩行者が歩きやすいとは言えない環境です。
港北区内で同じような課題を抱える綱島駅東口や菊名駅東口では、駅前に並ぶ中小規模の建物を高層ビルなどの形で共同化し、空いたスペースを使って駅前広場の整備や道路拡幅を行う形の大規模再開発で解決を図ろうという計画や構想が描かれていますが、日吉駅前では4つの通りに中小の建物が無数に建ち並んでおり、建て直す形での再開発は現時点で困難とみられています。
そこで、現状の解決策として有力視されているのが、歩行者の多い日時に限って自動車の通行を制限する方法です。
駅に近いエリアを一時的に歩行者専用とし、歩行環境を高める手法を検討。商店街側の駅前ロータリーで行われている「タクシー乗車」を綱島街道側へ移す計画も、その一環だといいます。
横浜市と港北区は、2019年5月に住民の声を聞く「日吉まちづくりカフェ」を日吉地区センターで初めて開いたほか、昨年(2020年)11月には商店街(日吉商店街協同組合、各通り会)と地元町内会(日吉台町内会、日吉本町東町会)の有志が「日吉まちづくり推進委員会」を結成し、市や区と連携して環境改善へ向けた議論を行ってきました。
同委員会と区が行う今回のアンケートは、駅への来訪者や周辺の居住者、商店街の関係者などに約6000枚のアンケート用紙を配布する計画で、今月11月28日(日)と29日(月)の午後には日吉駅前でもアンケート用紙を配る予定。インターネット上からの回答も可能としています。
アンケートは締切日の12月13日(月)まで誰でも答えることができます。
「日吉まちづくり推進委員会」の委員長で、日吉商店街協同組合の理事をつとめる重田清さんは、「これから東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の開業や、箕輪町では大規模再開発の全面完成を控えており、日吉駅前の歩行者はさらに増えることになる。駅に近い小・中学校の通学路の安全性も向上させたい。今回いただいたご意見をもとに行政と連携し、歩行環境を徐々に改善していきたい」と話していました。
【関連記事】
・<2021年度内>日吉駅東口に「タクシー乗場」新設、商店街側での乗車は廃止へ(2021年11月4日、歩行環境の改善の一環)
・横浜市が初の「日吉まちづくりカフェ」、5/10(金)・11(土)に地区センターで(2019年5月9日、かつて開かれた地域住民向けの情報交換イベント)
・日吉駅前の「まちづくり」に関する記事一覧(2016年7月~)
【参考リンク】
・【日吉駅「来訪者」向け】日吉駅西口周辺の利用に関するアンケート回答フォーム(1人1回、12月13日まで)
・【日吉駅周辺の「在住者」向け】日吉駅西口周辺の利用に関するアンケート回答フォーム(1人1回、12月13日まで)
・日吉のまちづくりに関するページ(港北区)