大綱橋をきれいにしたい、地元小学生が初の「らくがき消し」プロジェクト | 横浜日吉新聞

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地元小学生が土木事務所とタッグを組み、初めての「らくがき消し」をおこないました。

小学生が「らくがき消し」にチャレンジ。地元・大曽根小学校の児童が港北土木事務所や区役所の協力を得て大綱橋の橋脚の落書き消しをおこなった

小学生が「らくがき消し」にチャレンジ。地元・大曽根小学校の児童が港北土木事務所や区役所の協力を得て大綱橋の橋脚の落書き消しをおこなった

大曽根2丁目にある横浜市立大曽根小学校(丹波悟亮校長)の6年生クラスに在籍する約30人の児童は、担任の北原穂浪(ほなみ)教諭らと、先週(2021年)11月17日午前、大綱橋の樽町2丁目側の橋脚の落書きを消す作業に初チャレンジ。

横浜市港北土木事務所(大倉山7、奥野雅量所長)や港北区役所(大豆戸町、鵜澤聡明区長)の協力を得て、落書きの上からペンキで塗装する作業をおこなうことで、約55平方メートルにもおよぶ「巨大」な落書きを消すというプロジェクトの“目標”を達成しました。

プロジェクトの遂行に先立ち、港北土木事務所の若月静太郎管理係長から作業の手順や注意事項などについて説明

プロジェクトの遂行に先立ち、港北土木事務所の若月静太郎管理係長から作業の手順や注意事項などについて説明

「らくがき消し」のきっかけは、夏休み前の「総合的な学習の時間」で、街の美化を目的としたごみ拾いをおこなっていた際に上がったという、「落書きをどうにかしたい」との児童の声。

夏休み明けの9月に児童が土木事務所に「自分たちの提案を聞いてほしい」と連絡し、10月に職員が同校を訪問。児童がプレゼンテーション形式で落書き消しの提案をおこなったことを受け、土木事務所の協力により今回の作業が実現したといいます。

今回のプロジェクトは港北土木事務所の村田渓介(けいすけ)さんが担当。7人が来訪し、少しずつ進む作業を見守りながらアドバイスする姿も

今回のプロジェクトは港北土木事務所の村田渓介(けいすけ)さんが担当。7人が来訪し、少しずつ進む作業を見守りながらアドバイスする姿も

今回の「らくがき消し」のため、学校側で塗装用の刷毛(はけ)やローラー、ペットボトルを活用した容器などを用意。

港北区役所から配布された清掃作業用の軍手を手にした児童が、土木事務所が用意した白色の塗料を受け取り、橋脚の表裏、「背が届くまで」の場所の塗装をおこないました。

同土木事務所の職員は、「落書きに気づいてくれてありがたい。作業についても、(児童が)しっかり話を聞いてくれて実施しやすいと感じます」と、日頃から悩まされているという落書きの問題を解決するための方法としての児童の発案への感謝の意を表します。

作業は「ブラシが届くところ」まで。仕上げは港北土木事務所がおこなう。作業に先立ち土木事務所による事前に土を落とすための高圧洗浄も実施されていた

作業は「ブラシが届くところ」まで。仕上げは港北土木事務所がおこなう。作業に先立ち土木事務所による事前に土を落とすための高圧洗浄も実施されていた

同校の児童支援担当の広島俊教諭は、「子どもたちはとても素直で、落ち着いていると感じます。一生懸命物事をおこなう児童が多い一方、自分たちで何かを生み出す“自分発信”ができる児童は多くないと感じるなか、今回の発案は意義深いこと」と、中学校に進学しても、今回の落書き消しのように、“自分で気づいて行動できる”ように、より成長してもらいたいとの想いを語ります。

児童からは、「落書き消しは楽しい」「普段できない経験だからいい」といった前向きな感想や、「気持ちいい」といった声も上がっていました。

ペットボトルを活用した容器は学校が、白色の塗料は港北土木事務所が用意した

ペットボトルを活用した容器は学校が、白色の塗料は港北土木事務所が用意した

同土木事務所により後日、同小学校の児童により落書きを消したことを示す表示板を設置する予定もあるとのことで、児童の発案による「善意」が、街の美化に貢献することを表すモニュメントとしての役割も期待できそうです。

市内でも人口が最多の港北区をカバーする港北土木事務所にとって、街の美化の力強い「応援団」となった児童らの初チャレンジ。

一人ひとりがより成長していくであろう日々の中、今回の児童の取り組みは、地域ぐるみでの街づくりを推進するための未来につながることは間違いないといえそうです。

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【参考リンク】

校長室より > 2021年度 大綱橋をきれいに 11/17(横浜市立大曽根小学校)

横浜市港北土木事務所のサイト

横浜市港北区地域振興課のサイト

大曽根小学校児童が『大綱橋のらくがき消し』を行いました(ハートフル大曽根)※リンク追記


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