インターネットなどで予約した横浜市立図書館の本や資料を受け取ったり、返却したりできる日吉図書取次所「日吉の本だな」のオープン日が来年(2022年)1月19日(水)に決まりました。「新しい本との出会い」や「多世代交流」をテーマに図書に関する企画展示やイベントも行っていく予定です。
港北区民などの投票によって「日吉の本だな」という愛称が付けられた日吉図書取次所は、図書館公式サイト内の蔵書検索ページや電話などを通じて予約した書籍・資料の受け取りと返却ができる公共施設。
慶應義塾大学日吉キャンパスの綱島街道沿いにある社会・地域連携施設「協生館」の1階に設けられ、平日は10時から20時、土休日は10時から18時まで、年末年始などを除いてほぼ毎日オープンします。
約60平方メートルの木目調を基調とした室内には、本を受け渡すカウンターのほか、本などを展示するスペースも設けられる予定。なお、同施設では図書予約の申し込みや、図書カードの新規登録はできないとのことです。
来年1月19日(水)のオープン後は同施設内で「港北の小学生がえらぶ本」の企画展示が行われるほか、1月23日(日)の11時から15時には約3000冊を積んだバスによる移動図書館「はまかぜ号」が協生館を訪問し、書籍の貸し出しや図書カードの新規登録受付も行われます。
“1区1館体制”の図書館をサポート
横浜市は、西区の中央図書館を含めて18区に1館ずつしかない図書館を補完する存在として、本の受け取りと返却ができる「図書取次サービスポイント」を青葉区を中心とした4区に10カ所(うち7カ所は青葉区)を設けていますが、18区で最大の人口を持つ港北区には設置されておらず、図書館機能は菊名駅から徒歩7分の場所にある港北図書館のみ。
日吉や綱島、高田などの区北部エリアからは離れているため、市立図書館が「はまかぜ号」を日吉本町4丁目と綱島東3丁目に定期訪問してサービスを提供していますが、区の人口増加が進むなかで図書館機能の拡充を求める声は年々高まっていました。
特に鶴見川北側の区北部エリアは、日吉地区(日吉・日吉本町・箕輪町・下田町)が7万6316人(10月1日時点)、綱島地区(綱島西・綱島東・綱島台・綱島上町)は4万4205人(同)、高田地区(高田西・高田東・高田町)は1万8764人(同)と3つの地区だけでも約14万人が住んでおり、今後も人口増加が見込まれています。
今回、日吉に市立図書館の拠点ができ、綱島には文化・芸術の発表拠点となる「区民文化センター」(新綱島駅)の新設が進められており、区人口の約4割を占める北部エリアにも公共施設が増えていくことになります。
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・待望の「図書取次所」が日吉駅前にオープン、新たな“知の拠点”に期待感(2022年1月20日)※リンク追記
・人口増の「日吉駅前」に図書取次拠点、慶應・協生館内に2022年1月新設へ(2021年6月23日)
・日吉などの区内北部に「図書館機能」、横浜市が新年度に2500万円の予算案(2021年2月1日、設置の背景や図書館の現状)
・「港北の小学生がえらぶ本」に応募1571票、図書館や書店でポップ展示も(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年11月22日、「日吉の本だな」でも展示予定)
【参考リンク】
・日吉図書取次所(愛称:日吉の本だな)の案内ページ(港北区)