横浜初の「バーチャル修学旅行」が実現、IT駆使した双方向授業のチャレンジも | 横浜日吉新聞

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コロナに負けない「バーチャル修学旅行」が初めて実現、オンラインでも京都と学校がつながりました。

横浜初「バーチャル修学旅行」の会場となった高田中学校の体育館。ロボットPepper(ペッパー)が舞妓さんになって生徒たちをお出迎え。学校職員も総動員で修学旅行らしい飾りのアレンジを行ったという

横浜初「バーチャル修学旅行」の会場となった高田中学校の体育館。ロボットPepper(ペッパー)が舞妓さんになって生徒たちをお出迎え。学校職員も総動員で修学旅行らしい飾りのアレンジを行ったという

高田エリアを学区とする横浜市高田中学校(高田町、横田由美子校長)では、今週(2021年)9月15日、横浜市内で初となる「バーチャル修学旅行」を開催。

バーチャルリアリティ(VR)技術を使っての「京都・奈良の旅」の映像体験や、京都と教室をそれぞれオンラインでつないでの「伝統文化体験」、老舗京料理店「京懐石美濃吉」からの弁当・京和菓子に触れる時間も盛り込まれました。

ソーシャル・ディスタンス確保のため、図書室や音楽室などもフル活用しての朝の学活をオンラインで実施した後、3学年の生徒約100人が2つのグループに分かれ、VR映像体験が行われる体育館と、伝統文化体験をおこなう各教室に移動。

横浜市の中学校では初実施だというチャレンジ。「リアル」とは異なる“学びの場”としての空間と時間を共有していました。

スマートフォン(スマホ)にVRゴーグル、イヤホンを付けて360度の映像を楽しんだ

スマートフォン(スマホ)にVRゴーグル、イヤホンを付けて360度の映像を楽しんだ

今回の企画を担当した学年主任の辻田祐二教諭は、「本来、修学旅行は6月にリアルで予定していたのですが、9月に延期することになり、その中で、『バーチャル修学旅行』を旅行会社が企画実施しているとの情報があり、選択肢の一つとして検討してきました」と、新型コロナウイルスの感染状況が実施の背景にあったと説明します。

「バーチャル修学旅行」を実施した体育館では、同校を担当する提案・プラン提供元の株式会社JTB横浜支店(神奈川区鶴屋町)の職員や、同プランの企画開発にかかわった担当者らから、生徒や教職員にVR動画の閲覧用スマートフォン(スマホ)VRゴーグルイヤホンが手渡され、ステージ上の大型スクリーンに流される映像とともに、実際に京都駅で新幹線を降りてからの360度に展開する寺社仏閣などの立体映像を体感していました。

「伝統文化体験」では、京都の職人とZoomでつながり京都扇子をデザインし制作した

「伝統文化体験」では、京都の職人とZoomでつながり京都扇子をデザインし制作した

同校では、分散登校が行われている現在、全学年全クラスで、自宅に待機する半数の生徒がオンラインを通じて全授業を視聴できる「ハイブリッド双方向授業」にも取り組んでおり、これからもIT技術と教職員の新チャレンジを反映した授業を行っていく考えです。

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【参考リンク】

横浜市立高田中学校のサイト

リアル×VR 新感覚体験プログラム「バーチャル修学旅行360」(JTB法人サービスサイト)


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