<神奈川県>ほとんど効果が見えぬ「緊急事態」、結局9月12日(日)まで延長 | 横浜日吉新聞

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効果の見えてこない“緊急事態”が延長となります。神奈川県など1都3県に今月(2021年)8月2日(月)から31日(火)まで出されていた「緊急事態宣言」は、来月9月12日(日)まで12日間の延長が決まりました。「対処方針は大きく変わっていない」(黒岩祐治知事)というなかで、新型コロナウイルスの感染爆発を打開できるような効果は薄そうです。【2021年8月18日21:31記事公開】

首都圏における「人口10万人」あたりの感染者状況、神奈川県は154.84人で、沖縄県(287.34人=表に掲載なし)や東京都(214.96人)に次いで全国で3番目に悪い(8月17日開催の政府「新型コロナウイルス感染症対策本部」第73回会議資料より)

政府が今月8月17日(火)に延長の方針を決めたもので、加えて20日(金)以降は1都3県に隣接する静岡県や群馬県、栃木県、茨城県などにも新たに「緊急事態宣言」を発出し、山梨県などは「まん延防止等重点措置」を適用。関東圏だけでなく、都道府県の多くで何らかの措置が適用されることになりました。

17日(火)に神奈川県が開いた「新型コロナウイルス対策本部会議」で黒岩知事は、「全国的に感染爆発が起こっているなかで、国として思い切った人流抑制策を打ち出していただけなかったことは大変残念」と述べ、緊急事態宣言の延長については、「対処方針は大きく変わっていない。9月12日まで延びたということくらいのもの」と説明しました。

そのうえで、「全然感染者がおさまらず、ピークが見えない。人との接触を減らす以外に手がない。(人流を)5割減らすというシンプルなメッセージを県民に届けるよう努力したい」と話しました。

神奈川県のホームページもずっと“緊急事態仕様”が続いている

18日(水)には横浜市の林文子市長も「8月の新規感染者数は、昨日時点で1万2467人となり、昨年1年間の累計感染者数1万157人を大きく上回っている」とし、「現在の感染拡大による入院患者数や救急搬送件数の急増は、横浜市の医療提供体制に重大な支障を与える、大変深刻な状況」などとのコメントを出しています。

なお、厚生労働省は8月11日時点の資料で、「夜間滞留人口に占める割合は、20・30代だけでなく、40・50代も高くなっている。埼玉、千葉では夜間滞留人口が減少に転じているが、神奈川では横ばい。首都圏では当面は感染拡大が続くことが見込まれる」と分析しており、直近で感染者数が大きく減ることはなさそうです。

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<神奈川県>きょう8/2(月)から「緊急事態宣言」、横浜や川崎で感染激増(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年8月2日)

【参考リンク】

県民や事業者の皆様に対する要請等の内容について(神奈川県)

新型コロナウイルス感染症「緊急事態宣言」のページ(内閣官房)


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