日吉で「箕輪米」の田植え始まる、神奈川県産“はるみ”の苗も地元で育成 | 横浜日吉新聞

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日吉・箕輪町に今も残る水田で、季節を告げる「田植え」が行われました。

箕輪町3丁目で行われた田植えの様子(6月5日、飯山清志さん撮影・提供)

箕輪町3丁目で行われた田植えの様子(6月5日、飯山清志さん撮影・提供)

箕輪町3丁目箕輪諏訪神社前に広がる水田の歴史を継ぐ同町在住の小嶋喜久夫さんは、先週(2021年)6月5日、毎年実施している「田植え」を決行。

種から育ててきた苗を、歩行型の小型の田植え機に載せて植えていく作業を行いました。

小嶋さんは、数百年以上もの間続いてきたという、約2700平方メートルのエリアに広がるこの水田を、祖父の八郎さん、父の久和さん(いずれも故人)から引き継ぎ、今に伝えています。

本来は、前日6月4日に田植えを予定していましたが、風雨強まる悪天候だったこともあり、この日に延期

箕輪町のビニールハウス内で青々と育てられた苗(5月28日、飯山さん撮影・提供)

箕輪町のビニールハウス内で青々と育てられた苗(5月28日、飯山さん撮影・提供)

このため、昨年度(2020年度)の学校給食で、この水田で収穫した「箕輪米」を児童に提供したことで話題となった横浜市立箕輪小学校(箕輪町2、井上強校長)では、授業内での児童らによる田植えの見学を4日に予定していましたが、5日は学校の休校日にあたるため、やむなく中止となってしまいました。

児童らに代わって担当教諭らがこの日現場に来訪し、児童らに伝えるためにもと、田植えの様子を写真や動画におさめるなどしていました。

小型の田植え機を巧みに操る小嶋さん(6月5日、同撮影・提供)

小型の田植え機を巧みに操る小嶋さん(6月5日、同撮影・提供)

毎年「箕輪米」を販売店として扱う角屋商事株式会社(箕輪町3)取締役で、先月5月に発足したばかりの同校の「まちとともに歩む学校づくり懇話会」メンバー・飯山清志さんは、「神奈川県産の品種『はるみ』に最適な、この時期での田植えとなりました」と、この時期の実施になったことについて説明。

「水田にも隣接したビニールハウス内で種から育てられた箕輪のお米を、また今年も地域の皆様に提供することができれば」と、江戸時代から続く水田の歴史を、より広く地域の人々にも知ってもらいたいと意気込みます。

箕輪町の「季節の風物詩」を目に焼き付けようと、多くの見学者が訪れていた(同撮影・提供)

箕輪町の「季節の風物詩」を目に焼き付けようと、多くの見学者が訪れていた(同撮影・提供)

今年も、日吉エリアの自然が残る箕輪町3丁目ならではの「風物詩」が無事スタートしたことで、箕輪町を彩る水田の風景はもちろん、そこに生きる小嶋さんや飯山さんの営み、そして稲穂が実るまでの日々の“ドラマ”をリアルに感じることができそうです。

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【参考リンク】

角屋商事株式会社公式サイト ※今年も箕輪町で育った「はるみ」を取り扱う予定とのこと

角屋商事~日吉のお米屋さん~Twitter ※育苗(いくびょう=苗を育てること)や田植えの様子を紹介している

まちとともに歩む学校づくり懇話会(横浜市立箕輪小学校)※飯山さんも立ち上げメンバーとして参加している


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