<綱島小>70周年「記念誌」が完成へ、街への“想い込め”つなぐ歴史 | 横浜日吉新聞

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綱島小学校の70年の歴史を綴る「記念誌」の完成が迫ってきました。

今年(2020年)創立70周年記念の節目の年を迎えた綱島小学校。「なかよくつよく糸杉も」と校歌に歌われるイトスギ近くには記念の横断幕も設置されている

今年(2020年)創立70周年記念の節目の年を迎えた綱島小学校。「なかよくつよく糸杉も」と校歌に歌われるイトスギ近くには記念の横断幕も設置されている

横浜市立綱島小学校(綱島西3)の創立70周年を祝う「創立70周年記念事業実行委員会」(猿渡功会長)は、今週(2020年)10月12日午前に同委員会の会合を行い、「70周年記念誌」原稿の最終チェックと、印刷業者への引き渡しを行いました。

この記念誌の「編集委員」メンバーは、59期PTA会長で(編集)委員長を務める榊原真純さんのほか、平井裕恵さん宜保紀子さん石野理枝子さん石田文さんの5人。

いずれも歴代PTAの役員を務めたメンバー。現役のPTA広報委員会との協力体制も構築、約3年間もの長期間にわたり編集作業を実施。このほど最終仕上げを行ったものです。

117ページにも及ぶ「横浜市立綱島小学校70周年記念誌」の最終稿。表紙にはイトスギがデザイン、色もイトスギのイメージの深い緑色で描かれている

117ページにも及ぶ「横浜市立綱島小学校70周年記念誌」の最終稿。表紙にはイトスギがデザイン、色もイトスギのイメージの深い緑色で描かれている

綱島小では、創立50周年を迎えた2000(平成12)年にも「50周年記念誌」を制作。当時PTA会長を務めていた猿渡功さんは、「当時も102ページにわたる大作でしたが、それを上回るボリュームとなるようです」と、2017(平成29)年度から3年以上もかけて「記念誌」制作を行ってきたメンバーの熱意により、117ページ(表紙・裏表紙除く)にも及ぶ冊子の完成が近づいたことを喜びます。

まずは印刷業者の選定から始まったという記念誌の制作。「偶然、50周年と同じ、地元企業の株式会社横浜綜合写真(新横浜1)さんでの制作・印刷となりました」と榊原さん。

「70周年記念誌」は、102ページにわたる大作だった「50周年記念誌」(写真)をも上回るボリュームに仕上がる予定

「70周年記念誌」は、102ページにわたる大作だった「50周年記念誌」(写真)をも上回るボリュームに仕上がる予定

次に行った「資料集め」が大いに難航。「あるはずだろう、と思っていた学校だよりといった歴史を遺すはずであろう資料が見つからないという事態に陥(おちい)ってしまったのです」と、元PTAや保護者に声かけを行い、“欠けていた”期間の学校の資料集めに奔走したと語ります。

「なんとか資料も集まり、その後は、学校の運営に地域で貢献された方々へのインタビューも実施しました」と、学校と地域とのつながりが深い綱島エリアならではのヒアリング活動により、記念誌のより一層の充実をはかったとのチャレンジについても言及します。

10月12日午前に「70周年記念誌」の最終チェックと、印刷業者への原稿の引き渡しを行った

10月12日午前に「70周年記念誌」の最終チェックと、印刷業者への原稿の引き渡しを行った

現役で在学している児童の寄せ書きも掲載しており、「かつてのように(個人情報に)大らかな時代でなくなったためか、児童の名前はイニシャルで掲載しています」と、時代背景に見合った編集方針で記念誌を制作したとのこと。

一方、「この学び舎、そして地域の歴史を、しっかりと子どもたちにつないでいけたら」と、榊原さんは、記念誌が「刻む」歴史を、綱島小で学び、出逢った全ての人々に伝えていきたいと意気込みます。

1ページずつ丁寧に原稿のチェックを行う

1ページずつ丁寧に原稿のチェックを行う

記念誌では、50周年から70周年を迎えるまでの20年間の出来事を1ページずつ振り返る特集コーナーや、綱島小・綱島エリアと、日本・世界の歩みを併記した12ページにわたる歴史年表も掲載。

地域の協力で建設した歴史も重ねてきたという「思い入れがある」という体育館航空写真、学校地域ボランティアからなる「いとすぎ倶楽部」の活動や、放課後の時間を過ごす「はまっ子ふれあいスクール」「放課後キッズクラブ」の紹介に至るまで、実に幅広い内容を掲載しています。

50周年記念式典時には猿渡功さんがPTA会長を務めていた

50周年記念式典時には猿渡功さんがPTA会長を務めていた

歴代校長や勤務した先生方、PTA役員なども掲載していますが、氏名といった間違ってはいけない部分、細かな校正にも苦労しました。正しい歴史を子どもたちに伝えていくため、確認できるところはしっかりと調べ上げて制作しました」と榊原さん。

記念誌の制作・印刷を担当する横浜綜合写真の稲田純一さんは、「この2、3年間で十数校の記念誌を手掛けましたが、100ページを超える冊子を制作する学校はあまり例がありません」と、これまでの“熱き”制作の日々を振り返ります。

月に2回、また最近では週に1回の頻度で集まり、制作を行ってきたという編集委員の労をねぎらいながら、榊原さんは、「多分、これだけの記念誌はもう作れない、というくらいの、膨大な資料、取材を経て、記念誌を制作することができました。完成した記念誌を見たら、感動してしまうのでは」と、制作の苦労、そして待ち遠しい完成、さらに来週10月23日に迫る納品予定日を心待ちにしていました。

「70周年記念誌」編集委員の皆さん。最終稿を手にする委員長の榊原さん(右手前)、横浜綜合写真の稲田さん(後列中央)、猿渡会長と

「70周年記念誌」編集委員の皆さん。最終稿を手にする委員長の榊原さん(右手前)、横浜綜合写真の稲田さん(後列中央)、猿渡会長と

今年4月に着任したばかりの徳江武司校長も、「こういった大掛かりな式典を迎えるのは校長に就任して以来初めて。地域の皆様が学校運営にも協力的で、地域がとても“熱い”ところが素晴らしいと感じています。そんな“熱い”地域の子どもたちと一緒に70周年を祝いたいと思っています」との想いを語ります。

綱島小の創立70周年式典は、ソーシャルディスタンスの確保のため、前回50周年の式典時より約半数の百数十名を招き10月31日(土)に開催される予定で、「児童については、式典の日は土曜日のため休みになります」と徳江校長。

原稿の最終チェックが行われた地域交流室。ここから70周年のドラマが始まる

原稿の最終チェックが行われた地域交流室。ここから70周年のドラマが始まる

70年間の歴史と、そこに生きる綱島の人々の想いが詰まった記念誌を手に取るだけでも、児童にとって大切な「学び舎」の想い出の一端を感じることができそうです。

なお記念誌は1500部印刷し、在学中の全校生徒への配布を行うほか、インタビューを受けた人々、式典への参加者といった地域の関係者に配布される予定とのことです。

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【参考リンク】

10月5日 綱島小学校 開校70周年記念式典が近づいてきました(横浜市立綱島小学校の公式サイト)

学校紹介・沿革~学校のあゆみ(同)


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