「いざ」という時に声かけできる?高田のATM利用客が詐欺ストップで表彰 | 横浜日吉新聞

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「いざ」という場面での、“勇気ある”声かけが詐欺ストップにつながりました。

港北警察署(大豆戸町)で今月(2020年)10月5日午後に行われた宮崎さん(中央)へ感謝状贈呈式

港北警察署(大豆戸町)で今月(2020年)10月5日午後に行われた宮崎さん(中央)へ感謝状贈呈式

今夏(2020年)8月22日午後、高田東1丁目の横浜高田郵便局内ATMで発生した「特殊詐欺」事案を、区内在住の会社員・宮崎愛子さんが声かけにより阻止。

港北警察署(大豆戸町)は、今月(2020年)10月5日午後、宮崎さんへ感謝状を贈呈し、その功労を称えました。

その日、ATMを利用しようと同郵便局に向かった宮崎さんは、しどろもどろになりながら携帯電話で通話し、ATMを操作していた70代女性の後ろに並びます。

「勇気」をもって詐欺ストップした宮崎さんに、大きな拍手と感謝の想いが送られた

「勇気」をもって詐欺ストップした宮崎さんに、大きな拍手と感謝の想いが送られた

電話先から響いていたのが「はやく振り込めよ」といった乱暴な言葉遣いの「犯人」からの声

「これはおかしい」と感じた宮崎さんは、女性に声をかけ、状況を確認

女性の携帯電話に、「携帯電話料金が未納」との主旨のショートメールが届き、その番号に電話をしてしまったところ、「携帯電話料金30万円滞納しているので、至急支払ってください」と、誘導されるままにコンビニエンスストアに向かうも、指示された電子決済の方法が分からず、郵便局へ。

詐欺ストップの舞台となったバス通り「子母口綱島線」沿いにある横浜高田郵便局(2020年2月撮影)

詐欺ストップの舞台となったバス通り「子母口綱島線」沿いにある横浜高田郵便局(2020年2月撮影)

「キャッシュカードでお金を振り込むように」と言われ、女性はATMを操作するも、その操作がうまくいかなかったことで犯人がしびれを切らし、電話先で怒鳴り声を上げていたと宮崎さんは振り返ります。

「おかしいんじゃないんですか」と女性に声をかけたという宮崎さん。

その日は土曜日。ATMも無人で職員らも出勤しておらず、さらには「犯罪がこの目の前で行われているという場面は、私自身生涯で初めてのことでした。日頃から、つい自分から“瞬発力で”あいさつをする、物事を言ってしまうほうなので」と、例え相手からの返事がなくても、普段から自分からの声掛けを励行しているという宮崎さんらしい“正義感”で、今回の詐欺被害をストップさせることができたと笑顔で語ります。

「怪しい」と思った際の速やかな通報を港北警察署では呼び掛けている

「怪しい」と思った際の速やかな通報を港北警察署では呼び掛けている

感謝状を贈呈した港北署の太刀野一夫署長は、「金融機関は最後の砦(とりで)でもありますが、今回は一般の方が気が付き、詐欺ストップに貢献してもらえて大変ありがたく思っています。皆さんの身近な場所でも騙されているかも、という人がいたら、速やかに通報してもらえれば」と、警察への通報も宮崎さんがあわせ行ったことへの感謝の想いを表しながら、広く詐欺被害への注意を喚起します。

この日防犯活動のために同署を訪れ、この一報を聞いた港北防犯協会会長で港北区連合町内会会長の川島武俊さんも、「一般の方が、われわれが日頃からアピールしている“詐欺”ストップの必要性や大切さを理解して対応してくれたことが非常に嬉しい」と、偶然、“そのシーン”を目撃した宮崎さんが、女性のためにとその場の判断で詐欺をストップした「勇気」を称え、港北区エリアでの防犯意識の高まりをを大いに喜びます。

詐欺の手口も多様化している。携帯に届くショートメールが今回の詐欺の手口となった(港北警察署のサイトより)

詐欺の手口も多様化している。携帯に届くショートメールが今回の詐欺の手口となった(港北警察署のサイトより)

「声をかけ、“詐欺”と気づいてもらえた後に、女性が“ほっ”としていたのが印象的でした」と宮崎さん。

見知らぬ相手でも、困っている人を助けたいと、とっさの判断で行動を起こした宮崎さんの姿は、多くの人々に、安心・安全に地域社会で生きていくための日々の「勇気」を与える好事例となりそうです。

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【参考リンク】

港北警察署のサイト

「大手通販サイト」を騙った料金請求のメールに注意!!(同)


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