<2020年夏休み>不審者増に気をつけて、綱島の小学校学区で防犯パトロール | 横浜日吉新聞

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子どもたちにとって「短い夏休みを安心・安全に過ごしてもらいたい」と行われた綱島地区スポーツ推進委員・青少年指導員による防犯パトロール(8月12日19時ころ)

子どもたちにとって「短い夏休みを安心・安全に過ごしてもらいたい」と行われた綱島地区スポーツ推進委員・青少年指導員による防犯パトロール(8月12日19時ころ)

新型コロナウイルスの影響で子どもたちにとっては「短い夏休み」となった2020年。4月から5月にかけての緊急事態宣言による外出自粛で、例年春先に多くみられるという不審者が、今年は2、3カ月ほど遅れた今時期に多く発生しているといいます。

港北警察署(大豆戸町、太刀野一夫署長)によると、女性や子どもを狙う不審者や公然わいせつ犯が夏休み期間(8月1日以降)に入ってからも複数通報されているといい、「港北区の北部、鶴見川以北の綱島、日吉エリアで多く報告されています」と、同署生活安全課の原英伸課長

綱島東小学校前に集結した綱島地区スポーツ推進委員・青少年指導員「臨時パトロール隊」の皆さん

綱島東小学校前に集結した綱島地区スポーツ推進委員・青少年指導員「臨時パトロール隊」の皆さん

特に綱島西エリアで8月7日に通報された不審者は18時20分頃と21時25分頃、8月11日には16時36分頃と、暗い夜間のみならず、明るさが残る時間帯にも目撃されているとのことで、「犯行の手口もさまざまな事案が報告されています。とりわけ夜間の帰宅時や、子どもや女性の一人あるきには気を付けてもらいたい」と原課長は注意を呼び掛けます。

不審者やわいせつ犯の特色として、徒歩で動き回るのみならず、自転車やバイクに乗り広域に地域を動く傾向もあるとのことで、「鶴見川以北はもちろん、それ以外のエリアでも地域で防犯を呼び掛けてもらえたら」と、外出自粛解除後の6月以降に不審者やわいせつ犯が増えていると感じていることもあり、より一層の強い警戒感を持ってもらいたいと語ります。

港北区役所や綱島のスポーツ推進委員・青少年指導員も警戒呼びかけ

綱島地区青少年指導員会の竹生会長(中央)が、今回の防犯パトロールの詳細について説明を行った

綱島地区青少年指導員会の竹生会長(中央)が、今回の防犯パトロールの詳細について説明を行った

これを受け、港北署でもパトロール警戒を強めているほか、港北区役所(大豆戸町、栗田るみ区長)でも青色回転灯を装備した防犯パトロール車・通称「青パト」での綱島・日吉・高田エリアの巡回を8月11日に行っています。

また綱島エリアでは、地域のスポーツ振興を目的に活動するスポーツ推進委員」と、地域ぐるみの青少年健全育成を図るために活動する青少年指導員」が、8月からの夏休み期間の土曜日(8月1日、8日)水曜日(5日、12日)の計4日間、綱島小学校(綱島西3)、北綱島小学校(綱島西5)と、綱島東小学校(綱島東3)の3つの小学校の学区で、初となる合同での防犯パトロールを実施しています。

巡回早々に雨に打たれてしまうシーンも(綱島東小学校付近)

巡回早々に雨に打たれてしまうシーンも(綱島東小学校付近)

それぞれが所属する自治会・町内会でも定期的に防犯パトロールは実施しているものの「コロナ禍で、通常のイベント活動が中止となってしまったこともあり、“何か地域のために活動を”と、日頃から地域の見回り活動を行い、ノウハウを持つ青少年指導員の皆さんとともに地域を巡回することを決めました」と、綱島地区スポーツ推進委員連絡協議会で会長を務める岸洋司さんは、そのきっかけを説明します。

綱島地区青少年指導員会長の竹生恵子さんも、岸さんらの想いに賛同しパトロールを実現させたとのことで、「最近発生している不審者やわいせつ犯への抑止につながれば」と、今回の活動に込めた子どもたちの安心・安全への思いについて、力強く語ります。

暗がり、人気(ひとけ)のない場所や、子どもたちにとって危険そうな場所もくまなくチェックしパトロールを実施

暗がり、人気(ひとけ)のない場所や、子どもたちにとって危険そうな場所もくまなくチェックしパトロールを実施

きのう8月12日の綱島東小学校でのパトロールには、計13人のスポーツ推進委員と青少年指導員が参加。夜19時から3つの班に分かれ、一時は雨にも打たれながら、約40分間にわたり学区エリアを巡回。不審者がいないか、危険な場所はないかといったチェックや黙視を行い、通行人や地域住民への注意喚起を行っていました。

港北署の原課長は、「地域での見守りやパトロール巡回を行ってもらうことは、“動く”不審者やわいせつ犯の犯罪を防ぐ意味でもとてもありがたいこと。特に、徒歩で回ることは、車やバイクなどから見えない場所や死角など、ゆっくりとしたスピードでしっかりと確認できるので有効です」と、地域活動における徒歩による防犯パトロールのメリットを強調します。

約40分間のパトロールの後、綱島地区スポーツ推進委員連絡協議会の岸会長から総括と労(ねぎら)いの言葉が参加者に送られていた

約40分間のパトロールの後、綱島地区スポーツ推進委員連絡協議会の岸会長から総括と労(ねぎら)いの言葉が参加者に送られていた

これまで恒例として行われてきた地域での大型イベント時の、教職員やPTAなどによる大掛かりな巡回パトロール活動も今年は行われていないことから、新型コロナウイルス感染症対策を行った上での、各地域エリアでの防犯活動の意味や意義がより大きくなっているといえそうです。

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※開催中止※<50回記念>綱島伝統の「子どもすもう大会」は今週末、暑さ対策で朝9時集合に(2019年7月23日)※昨年の記事。岸会長が実行委員長を務めているが、3年連続で中止に

【参考リンク】

町名別犯罪発生状況(横浜市港北区のサイト)※「港北区内犯罪発生状況」資料[PDFファイル]へのリンク有

港北区スポーツ推進委員連絡協議会(同)

港北区青少年指導員協議会(同)※11月に予定されている「港北区ペタンク大会」は規模を縮小して実施予定とのこと

港北警察署のサイト

港北区の犯罪発生状況~令和2年5月末現在(同)「公然わいせつ等」が増加している


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