【法人サポーター会員によるPR記事です】来年(2021年)創業60年を迎える高田のものづくり企業が取り組む新しい商品開発を、“地域の金融機関”である城南信用金庫(本店:品川区)が、力強くバックアップしています。
地下鉄グリーンライン高田駅から徒歩約5分、荏田綱島線(日吉元石川線)やホームセンター「島忠ホームズ港北高田店」(高田西1)にも近い場所にある株式会社キョーワハーツ(同)は、1951(昭和26)年5月の創業以来、金属プレス加工を主たる事業とした「ものづくり企業」として半世紀以上の歴史を重ね、独自の発展を遂げてきました。
「短納期・高品質・低コスト」を実現させるために、精密金型の設計や製作、微細かつ複雑なプレス加工までを一貫して自社工場内で行い、手づくり段階の「試作品」から、最終的な「大量量産」に至るまで、短い納期で、コストをかけずに商品開発を行うことを最大の目標に掲げています。
金属材料を入れると商品になって出てくるという順送プレス加工による「米粒大」の金属部品成形が得意分野となっており、商品は自動車、通信、医療など幅広いジャンルに提供されているとのこと。
こういった独自の技術を生かし、2015(平成27)年 には、自社商品第1号となる「抜き差し自在ファイル・ヌーケ(NOUQUE)」を開発、テレビ東京やNHKといった大手テレビ局に、ビジネス番組や全国ニュース内で取り上げられるなど世間の大きな話題を集め、インターネット通販などでも商品の販売にチャレンジしています。
2016(平成28)年 には、横浜市から「知財みらい企業」、また「新事業分野開拓事業者」としても認定、2018(同30)年には、神奈川県から「優良小規模企業者表彰」も受賞するなど、地域に根差したものづくり企業としての地位を確立してきました。
2代目社長の坂本悟さん、「心をこめて」と社名変更し高田へ移転
創業者で先代の故・坂本透氏により、東京都目黒区で「合資会社共和電機興業所」との名で設立された同社。
2代目となる坂本悟(さとる)社長は、学生時代を経て大阪に移住後、父親の体調不良にともない東京に戻り、家業を継ぐことに。
「これまでで最もつらかったことといえば、事業を継いだ時でしょうか」と語る坂本社長。
1992(平成4)年に、前社名に含まれていた「共和」という名前に、「心(hearts)をこめて」という理念を含んだ「キョーワハーツ」へ社名を変更。1996(同8)年には、本社と工場を目黒区から横浜市港北区高田の現在地へ移転することを決断します。
「当時、取引があった銀行から、この場所を紹介されたのです」と、坂本社長は、“金融機関”による縁結びで、この地・高田地区と出会った縁を懐かしそうに振り返ります。
転機は「リーマンショック」、新たな“チャレンジ”体制に
工場スペースの拡張に加え、バブル崩壊以降も携帯電話などの精密機械部品の需要が高まる追い風もあり、順調に業績を伸ばしてきた同社ですが、2008(平成20)年のリーマン・ショックに端を発した世界・日本の景気が大幅な後退局面に。
また、それまで大きな売り上げとなっていた携帯電話が、スマートフォン(スマホ)の登場によりシェアが急降下したことも追い打ちとなり、会社の売り上げも、それまでの約4億円から、約6割減の1億5千万円までに落ち込んでしまったとのこと。
坂本社長は、「携帯電話のパーツといった“モノ”が、とにかく売れなくなってしまったのです」と、自身、会社を継承したときに感じた、それ以上の大きな試練を、ここでも感じる事態に陥(おちい)ってしまったと語ります。
どうすれば部品や商品を「売れる」のか。悩み、悩んだ末、行きついたのが、「モノづくりについて徹底的に勉強しなおす」というチャレンジ。
社内外で、会社経営やものづくりについて学び直す場を設けたほか、2011(同23)年には、自社商品開発に着手するために「研究開発室」を初設置。同年に発明者から持ち込まれたという「抜き差し自在ファイル」の商品化にも着手したというエピソードについても言及します。
この「一冊」のファイルの開発には丸3年、8回もの試作を経たといい、ようやく完成に至ったという「ヌーケ(NOUQUE)」を新発売。
「抜ける」と「ヌーヴォー(仏語で“新しい”の意:nouveau)」、そして「ユニーク(英語:unique)」の3語を掛け合わせた造語だというこの“自社第1号”となる商品が、全国メディアの相次ぐ報道により一世を風靡(ふうび)したほか、以降の各方面からの表彰などにもつながっているといい、「会社自体も、新しい挑戦を重ねる社風へと変貌(へんぼう)を遂げることができたのです」と坂本社長。
一人ひとりの社員・スタッフが一丸となり、新商品を生み出す気風へと同社が生まれ変わったことで、創業以来の“最大のピンチ”を乗り越え、社内に活気ある雰囲気がみなぎるようになったと坂本社長は説明します。
城南信金が“熱き”タッグで開発支援、ファイルも購入で「夢を共有」
現在では、約30社、約150種類もの商品を扱っている同社。全国各地で開催される製品発表会や展示会などにも参加。開発にかかる設備投資なども積極的に行っているといいます。
この壮大なビジネス展開をアシストしているのが、現在、同社の主要取引先の一つとなった城南信用金庫の日吉下田支店(下田町4)。
「景気後退で保守的になりがちな金融機関も多い中、2015(平成27)年当時の担当者が、当社の“隠れたポテンシャル”を見抜き、引き出してくれました。新しいスキームで借り入れについても全力で支援してくれるなど、当社が新しいことにチャレンジできる基盤を一緒に作ってくれたのです」と、坂本社長は、現在までも続く同社からの経営支援・バックアップに心からの感謝の意を表します。
同支店で現在副支店長を務める吉原拓也さんは、「書類の抜き差しが自在な『ヌーケ(NOUQUE)』は、当金庫内でも、金融事務の効率化につながるはず」と、同社が生み出した新商品を導入し各部署にも紹介、今では追加注文が入るほどになるなど、取引先の新商品を活用することでの “夢の共有”を実践しています。
新型コロナウイルス感染拡大、そして「コロナ後」の時代を見据え、「ポスト・コロナ時代に求められる商品開発にも力を入れたい」と語る坂本社長。
最軽量の金属といわれる「マグネシウム合金」を使用した、コロナ対策グッズの開発や、近年力を入れてきたというIoT技術(Internet of Thing=モノのインターネットの意)をフル活用した商品開発、ものづくりの効率化といった、新しい分野への同社の挑戦を、これからも同金庫は支援し、さらなる“夢の具現化”に向けての後押しを行っていく考えです。
※ 記事の掲載内容については「株式会社キョーワハーツ」、または「城南信用金庫日吉下田支店」に直接お問い合わせください。
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【参考リンク】
・店舗のご案内~日吉下田支店(同)※最下部「営業店の取組みはこちら」のリンク先に支店の活動詳細を掲載
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