日吉の「公園遊び」ボランティアが、公園内に室内で遊ぶ方法などの貼り紙を掲示することでのメッセージを発信しています。
日吉6丁目の矢上川沿い・一本橋のたもとにある鏡ヶ淵(かがみがふち)公園で、月3回の活動を行っている「日吉ろっこうプレイパーク」は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を徹底するため、2月29日から来月5月6日(水・祝)までその活動を休止しています。
「自分の責任で自由にあそぶ」をモットーに、禁止事項を極力なくした屋外の遊び場として運営されているというプレイパーク。子どもたちの「やってみたい」という思いを大切に、「自主的な遊び」をフォローするということを理念とし活動しています。
活動休止期間が2カ月以上にも及ぶことに心を痛めているのが、同プレイパークの代表を務める伊倉(いぐら)玲奈さん。
活動の休止期間、横浜市内に25カ所あるプレイパークの「遊びのリーダー」役であるプレイリーダーたちが取り組んだ課題だという「家の中で遊ぶ方法」や、「活動再開時に公園内で遊ぶための準備や方法」といった内容を記したものを、今月(2020年)4月3日と26日の2回にわたり公園内の倉庫に掲示しています。
港北区の支援で、区内各地で開催されている「赤ちゃん会」の後にもつながれたらと、日吉5丁目から7丁目までの「日吉宮前地区」で立ち上げられた、0歳児から未就園児までを対象とした「宮前赤ちゃん会2」のメンバーとしても、伊倉さんは地域活動を行っています。
同会の活動の中で公園遊びがスタートしたとのことですが、同公園が誕生した1996(平成8)年頃から「公園遊び」活動を少しずつスタートしていた地域の子育て関係者らとのつながりから、現在のプレイパークとしての活動が発足、発展してきたという経緯があるといいます。
「赤ちゃん会2」の活動とも連動し、毎月第1木曜 の午前中(10時~12時)には、主に赤ちゃんを育てている親子、また、毎月第2・4水曜の午後(14時~17時)の早い時間には、主に幼稚園児、遅い時間には小学生から中学生といった、幅広い世代の人々が集う場所を作りだしてきたこともあり、「現在の状況は、とても寂しい」と伊倉さん。
2回の掲示で差し替えたものはあるものの、“雨よけ”のコーティングの上、貼り出された「課題」は、A4用紙で計28枚(現在、掲示中は25枚)にも及びます。
「公園に立ち寄った際に、貼り紙の写真など撮影してもらい、“自宅で”工作や遊びにトライすることで、再開後の公園遊びに備えてもらえたら」と、プレイパークが再開した後の、楽しい遊びの空間を共有したいとの想いを熱く語ります。
日吉地区で子育て支援活動を行っている日吉地区子育て応援ボランティア「ぽこあぽこ」メンバーで、日吉キッズステーション代表(事務局:日吉本町4・こんぺいとう内)の神島理惠子さんは、「日吉宮前地区の矢上小学校(日吉3)の学区内では、公園が少ないこともあり、鏡ヶ淵公園でのプレイパークは、子どもたちの貴重な遊びの場」と、その存在感の大きさについて言及します。
同公園の設立時から「公園遊び」活動を立ち上げ、横浜市域にわたる現在の活動に発展させたことでも知られるYPCネットワーク(横浜にプレイパークを創ろうネットワーク:神奈川区六角橋)の理事・橋本ミチ子さんも、「現在のプレイパーク活動が行えない事態は、本当に残念。学校の休校延長にともない、休止期間は延長になる可能性が高い」と、プレイパークが“閉園”となっている状況を嘆きます。
それでも、市内で活躍するプレイリーダーたちが取り組んだ「課題」(貼り紙)に、ぜひ注目してもらいたいと橋本さん。
「貼り出された課題には、プレイリーダーたちが“自己成長”につながるようにと、“遊びの仕掛け”を盛り込んでいます。課題の中に込めたメッセージから、また自由に遊べるプレイパークの再開に向けての想いを一つにしてもらえたら」と、伊倉さんやプレイリーダーらとともに、活動再開に向けての“願い”を、広く地域にシェアしていきたい考えです。
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【参考リンク】
・公園案内 日吉六丁目鏡ヶ淵公園(横浜市港北区)
・プレイパークってなんだ?(横浜市環境創造局)
・プレイパークで遊ぼう!(同)
・YPC(横浜にプレイパークを創ろうネットワーク)公式サイト