樽町のものづくり企業がアクリルボードを寄贈、区役所に新型コロナ対策で | 横浜日吉新聞

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「港北オープンファクトリー」でもおなじみの区内の町工場が、「ものづくり」で地域社会に貢献します。

「港北オープンファクトリー」でもおなじみの鈴木機械彫刻所・鈴木伴彦社長から、港北区にアクリル製のパーテーションボードが寄贈された(同区役所提供)

「港北オープンファクトリー」でもおなじみの鈴木機械彫刻所・鈴木伴彦社長から、港北区にアクリル製のパーテーションボードが寄贈された(同区役所提供)

綱島駅から徒歩約10分の樽町2丁目「菖蒲園前」バス停近くにある有限会社鈴木機械彫刻所(樽町2)は、今週(2020年)4月22日、横浜市港北区役所(栗田るみ区長)に、自社で開発・製造したアクリル製のパーテーションボード1台を初めて寄贈しました。

同区で毎年開催されている町工場の公開イベント「港北オープンファクトリー」(同区役所主催)にも2014(平成26)年から連続参加していた同社。

今年3月に予定されていた第8回目の企画にも参加予定でしたが、新型コロナウイルス感染症対策により初の中止に。

地元・港北区のために、何かできないかと考えていました」と、社長の鈴木伴彦さんは、窓口対応に多くの来客が見られた同区役所の接客業務に注視し、「飛沫感染」を防ぐためにもと、地域貢献の一環としてのパーテーションボードの寄付を思いついたと語ります。

「想いをカタチに」とうたう有限会社鈴木機械彫刻所の公式サイト

「想いをカタチに」とうたう有限会社鈴木機械彫刻所の公式サイト

1961(昭和36)年に先代(初代)の鈴木伊三夫氏が創業、半世紀以上(約60年)もの歴史を誇る同社では、「機械彫刻の職人たちが活躍してきた」職場だったとのことですが、2009(平成21)年に、二代目となる(鈴木)伴彦さんが新しい社長に就任以降、より積極的に、パソコンや3DプリンタなどのITインフラを活用した、最先端の「ものづくり」技術を業務に取り入れてきたといいます。

それでも、「メイドイン・港北の当社の製品は、IT技術も活用しながら、長年技術を磨(みが)いてきた職人たちが、その腕をふるい、今回のパーテーションボードも、1日か2日で作りあげてくれたんです」と、先週4月17日には実物を完成させ、今週はじめの20日には港北区役所に寄贈の申し入れをしたと説明します。

「港北オープンファクトリー」には第2回(2014年)から毎回参加(第7回=2019年開催のパンフレットより)

「港北オープンファクトリー」には第2回(2014年)から毎回参加(第7回=2019年開催のパンフレットより)

今回寄贈されたパーテーションボードは、幅が85センチメートル、高さ58センチメートルで、机上の窓口で使用できるスタンディング仕様となっており、下方には書類などをやりとりできるようカッティング加工も施(ほどこ)されています。

「港北オープンファクトリー」の企画担当部門となる同区区政推進課にこの4月から着任した田中郁雄課長は、「“オール横浜”で、一丸となって拡大防止に取り組む必要がある中で、市内経済を支える町工場からの寄付があったことを大変力強く思います」と、今回の寄贈を喜びます。

飛沫感染対策にと職人たちが発案し製作。港北区役所1階の生活支援課の相談窓口に設置されている(同区役所提供)

飛沫感染対策にと職人たちが発案し製作。港北区役所1階の生活支援課の相談窓口に設置されている(同区役所提供)

鈴木さんも、「飛沫感染をより防ぎやすいフェイスシールドも試作しています。職人など10数名で運営している町工場なので、大量発注にはお応えすることが難しい状況ですが、地域からの小ロットでのオーダーメイドなど、ぜひご相談ください」と、地域ぐるみでの感染防止対策にも貢献したいとの意欲を語ります。

今回寄贈されたパーテーションボードは、区役所1階の生活支援課の相談窓口に早速設置されており、「(区役所として)大切に使っていきたい」と田中課長。

地元のものづくり企業が、地域に向けての社会貢献とものづくりパワーを発揮する姿は、今回の新型コロナウイルス感染拡大という現実の中でも、地域に明るい希望と勇気を与えるエピソードとして語り継がれていきそうです。

【関連記事】

※開催中止※高田周辺の2社も初公開、2020年「港北オープンファクトリー」見学者を募集中(2020年1月8日)※有限会社鈴木機械彫刻所は第2回開催から連続参加していた

【参考リンク】

横浜市港北区公式ツイッター(今回の寄贈に関するツイート)

有限会社鈴木機械彫刻所の公式サイト


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