東急目黒線と東京メトロ南北線を通じ、日吉駅へ乗り入れてくる「埼玉高速鉄道」の車両内に設置されたデジタルサイネージ(液晶画面)が進化しています。AI(人工知能)を搭載し、混雑状況や温度などを解析して表示内容や広告を切り替えることができるといいます。
埼玉高速鉄道は、南北線の終点である赤羽岩淵駅(東京都北区)から先、埼玉県川口市の鳩ヶ谷駅などを経由し、さいたま市緑区の浦和美園駅までを結ぶ路線。終着駅がサッカー専用の「埼玉スタジアム2002」の最寄りであることから、「埼玉スタジアム線」との愛称が付けられ、東急目黒線の日吉駅まで相互直通運転を行っています。
同鉄道ではこのほど、「ダイナミックビークルスクリーン」と名付けられたデジタルサイネージを10編成すべてに1車両4カ所ずつ乗降用ドア上部に設置を完了。4月から本格運用を行う計画です。
18.5インチの画面を持つダイナミックビークルスクリーンは、車内のほぼ全体を撮影可能なカメラと通信可能なセンサー(IoT機器)を搭載し、車両内の混雑状況や温度、湿度などをAIで解析し、環境変化に応じて表示内容や広告を切り替えることができるといいます。
同鉄道では、広告の配信だけでなく、ゲリラ雷雨などの気象情報や列車の運行情報などを掲載するとともに、「常時通信を行うデジタルサイネージならではの迅速かつ有益な情報配信を検討し、お客様の利便性の向上にも努めてまいります」(同社)としています。
目黒線を走る車両の20%から30%の割合で埼玉高速鉄道の車両が乗り入れてくるとされるだけに、車内で流されるコンテンツに注目したいものです。
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【参考リンク】
・埼玉高速鉄道新車両ビジョン「ダイナミックビークルスクリーン」4月より本格営業を開始(2020年3月30日)