<慶應准教授が実験動画>市販マスクで「ウイルス大の粒子」約7割が取れる

横浜日吉新聞

市販のマスクでは、ウイルスのような小さい粒子をどのくらい取れるものなのでしょうか。

第二弾の実験動画をYouTube(ユーチューブ)で公開した慶應大学理工学部の奥田知明准教授(YouTubeより)

慶應義塾大学矢上キャンパス(日吉3)に拠点を置く理工学部の奥田知明准教授は、第二弾となる「実験動画」を共有サイトYouTube(ユーチューブ)でこのほど公開しました。

奥田准教授は、気体中の粒子を意味する「エアロゾル」を専門とし、地下鉄駅構内の空気環境調査などの実験も行っています。

今月(2020年)3月初旬には、市販のキッチンペーパー(ペーパータオル)やハンカチを使い、小さな粒子をどれだけブロックできるかの実験動画を制作していました。

ウイルスの大きさは20~100ナノメートル(nm=1メートルの10億分の1)だといわれる(YouTubeより)

このほど公開された4分40秒ほどの新たな実験動画では、大きさが20~100ナノメートル(nm=1メートルの10億分の1)といわれるウイルスに対し、市販のマスクやキッチンペーパー、紳士用のハンカチを使ってどれだけ除去できるかを実験。

ナノ粒子を測定できる「走査型移動度粒径測定装置」を使い、実験室内の空気を市販のマスクを通して装置に吸い込ませたところ、1立方センチあたり約6000個の粒子があったものが、マスクを通すと60%から70%が取れていました。

紳士用のハンカチを三つ折りにして使用すると、市販のマスクと大きく変わらない実験結果となった(YouTubeより)

続いて、キッチンペーパー3ミシン目分を折って半分にした“6枚重ね”で測定してみると、80%以上が取れるという結果となり、奥田准教授が「さっきのマスクよりもだいぶ取れている。かなり取れているというイメージ」と思わず漏らすほどの結果に。

一方、紳士用ハンカチを3回折ったものを同様に実験してみると、空気中に漂うナノメートル大粒子のうち、60%~70%が取れており「マスクくらい取れているというイメージ、結構取れる」と話します。

マスクの網目よりも小さいウイルスの粒子であっても、マスクの繊維に引っかかるなどして取れるという(YouTubeより)

動画の最後には、マスクの網目よりも小さいウイルスの粒子がなぜ取れるのかを説明した図も載せており、それによると、すべての粒子が取れるわけではないものの、「ウイルスは空気分子とぶつかって動き、マスクの繊維に引っかかって取れる」と説明しています。

どうしても市販のマスクが手に入らないときは、キッチンペーパーやハンカチを折った形で代替したとしても、効果自体はそれほど変わらない、ということが言えそうです。

【関連記事】

ペーパータオルで空気中の微粒子を約8割ブロック、慶應大准教授が実験動画(2020年3月10日)

マスクは不足し満員電車も懸念、「新型コロナ」にどう対処すればいいのか(2020年2月25日、これまで1カ月以上にわたってマスクは極度の品薄状態)

【参考リンク】

動画「【マスクの効果】ウイルスのような小さい粒子は本当にマスクで取れないのか?自作マスクの性能は?研究者がガチで調べてみた(YouTube、約4分40秒=第2弾動画)

奥田知明准教授のプロフィールページ(慶應大学理工学部)

日本エアロゾル学会(市販マスクの繊維間隔が粒子より広かったとしても捕集できるとの見解を発表、マスクの使い方アドバイスも)


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