日吉地区に半世紀以上ぶりの「交番」が誕生しました。きょう(2020年)3月17日(火)8時30分から、港北区内で15カ所となる「日吉東交番」(日吉5)が新たに開設されることになりました。
日吉宮前地区に設置されることになったこの新しい交番は、日吉エリアでは4カ所目。1953(昭和28)年1月の日吉駅前交番(日吉2)、1960(昭和35)年7月の下田交番(日吉本町6)、そして1964(昭和39)年10月の日吉本町交番(日吉本町4)以来、実に半世紀超、55年ぶりに設置されることになりました。
この日吉東交番の担当地区は、日吉3~7丁目までと、箕輪町1~2丁目までのエリアとなっています。
日吉地区で最後に交番が新設された1964年10月は、東海道新幹線が開通し、新横浜駅の営業が開始されたばかり。翌1965(昭和40年)の区の人口も約23万5000人に過ぎず、1969(昭和44)年の緑区との分区、また1994(平成6)年の都筑区との分区前の出来事。
2018(平成30)年5月に人口が35万人を突破した港北区の中でも、新たにこの4月に箕輪町2丁目での大型再開発「プラウドシティ日吉」の一部マンション棟と商業施設の完成や、同4月の市立箕輪小学校(箕輪町2)の開校も迫っていることからも、日吉エリアでの新たな交番の設置が急がれていました。
きのう3月16日午後には、交番の建設にあたった神奈川県警察本部から、港北警察署への交番施設の引き渡しが完了。交番で使用する機材や備品の搬入や、各種工事といった交番オープンに向けての作業が急ピッチで行われていました。
なお、交番設置は本来は一昨年前(2018年度末)までを予定していたものの、東京2020オリンピックなどの建設ラッシュのあおりからくる建築資材の高騰などの影響による入札不調といった事態が二度にわたり発生。建築途中でも様々な障壁があり、このタイミングでの開設に。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、当初予定されていた「開設記念式典」も延期(時期未定)になったとのことで、きょうの新規開設は、日常の業務体制での「静かな」スタートとなる予定です。
地元・日吉宮前自治会の足立弘会長は、「この交番が完成した場所は、かつて警察官の立ち寄り所があった時代もありました。自治会では、現在月2回のパトロールを行うなど、地域の安心・安全のために日々活動しています。特に新しくできる箕輪小学校への通学路は、歩道が狭い場所も多く見られるので、パトロールや巡回を強化してもらえたら」と語ります。
新交番の開設に尽力してきた港北警察署地域企画係の本橋信泰さんは、「近隣の皆様に、平穏な地域での暮らしを提供できるよう、日々努力したい。交番では、警察官や警察相談員が駐在し対応します。何かお困りごとがあればご相談ください」と、地域にとって“より身近になる”、新たに誕生したばかりの新交番の利用を広く呼び掛けています。
なお、神奈川県内で設置されている交番は約470カ所あり、近い過去では、2019年2月に海老名市の「さがみの駅前交番」が新たに開設されたというケースもありますが、人口減少や業務再編の流れもあり、新規開設を大幅に上回るペースでの廃止や統合が行われているとのこと。
この日吉エリアの「人口増」による交番新設は、近郊エリアでもめずらしい話題として、地域でも捉(とら)えられていきそうです。
【関連記事】
・<日吉5丁目に新設>「宮前交番」の着工が延期に、県の入札が2回連続で不調(2018年12月5日)
・<日吉5丁目>宮前地区に「交番」新設へ、綱島街道の東側空白地帯の要に(2017年3月2日)
【参考リンク】
・神奈川県港北警察署の交番一覧(2020年3月16現在、区内に14の交番)
・日吉東交番の場所(日吉5丁目、グーグルマップ)