市販のペーパータオルでも、空気中の細かな粒子はかなりの確率でキャッチできるようです。
慶應義塾大学矢上キャンパス(日吉3)に拠点を置く理工学部の奥田知明准教授は、気体中の粒子を意味する「エアロゾル」の専門家として、ペーパータオルやハンカチを使い、小さな粒子をどれほど通さないかという内容の実験動画をこのほど作製し、共有サイトYouTube(ユーチューブ)で公開しています。
3分40秒ほどの動画内では、気中パーティクルカウンタと呼ばれる微粒子計測器を使い、0.3マイクロメートル(ミクロン)という粒子が、市販のペーパータオル3枚分を2つ折りにしたものを通した際に、どれだけ減るかの実験を公開。
これによると、空気中に3万以上あった0.3マイクロメートルの粒子は、ペーパータオルを通すことで約5500個に減っており、8割程度が取れているとの結果。一方、ハンカチを使った同様の実験では、粒子は45%ほどの捕捉率にとどまりました。
奥田教授は「意外と取れるので、マスクが無く不安だと思う方は、こちら(ペーパータオルやハンカチ)を使ってみるのも一つの手ではないでしょうか」とコメントしています。
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・衝撃を与えた「地下鉄駅構内」の空気汚染、研究拠点の慶應日吉で5/18(土)にシンポ(2019年5月10日、奥田准教授は地下鉄の空気環境調査を行っている)
【参考リンク】
・動画「【マスクが売ってなくて不安な方へ】ペーパータオルやハンカチで、粒子がどれくらいとれるのか、研究者がガチで調べてみた」(YouTube、3分47秒)
・奥田知明准教授のプロフィールページ(慶應大学理工学部)
・日本エアロゾル学会(市販マスクの繊維間隔が粒子より広かったとしても捕集できるとの見解を発表、マスクの使い方アドバイスも)