絵本キャラクターが一日警察署長に、日吉の保育園で「子ども安全教室」 | 横浜日吉新聞

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日吉の保育園にあの絵本の人気キャラクターが初登場――日本全国で初めてとなる試みが行われました。

日吉本町の保育園に人気絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラクター・ジャッキーが「一日警察署長」として初来訪(2019年11月19日)

日吉本町の保育園に人気絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラクター・ジャッキーが「一日警察署長」として初来訪(2019年11月19日)

先週(2019年)11月19日の午前、日吉本町4丁目の認可保育所「横浜りとるぱんぷきんず」(社会福祉法人清香会・福岡県豊前市、大江晃理事長)で、株式会社キャラ研(東京都渋谷区、黒木博社長)発行の人気絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラクター・ジャッキーが、一日警察署長に就任

園児が「自ら身を守る」危機回避能力を高めることを目的とした「子ども安全教室」を、「くまのがっこう」とのコラボとしては全国で初めて実施しました。

この日は、神奈川県警察本部犯罪抑止対策室の吉川裕介副室長の企画による防犯教室をまずは実施。

  • 「お」うちのひとにいってきます
  • 「お」ともだちとあそぼうね
  • 「だ」まされてついていかない
  • 「こ」わくなったらおおごえで
子どもたちに披露された「おおだこポリス4つのおやくそく」。最右が神奈川県警察本部犯罪抑止対策室の吉川裕介副室長(2019年11月19日)

子どもたちに披露された「おおだこポリス4つのおやくそく」。最右が神奈川県警察本部犯罪抑止対策室の吉川裕介副室長(2019年11月19日)

神奈川県警察が子どもを犯罪から守る防犯標語として推奨している「おおだこポリス4つのおやくそく」を、まずは子どもたちに教えます。

続いて、「くまのがっこう歌のおねえさん」として活躍中の関谷真由さんが、司会をバトンタッチ。

「一日警察署長」のたすきをかけたジャッキーが登場すると、子どもたちの歓声は最高潮に達します。

大型絵本の読み聞かせや、クイズダンスを交え、再び吉川さんを始めとした警察官らが登場、「おおだこポリス4つのおやくそく」を子どもたちに問いかけるなどしての約50分もの安全教室の時間は、終始、子どもたちの歓声や笑顔、そして真剣な表情にも包まれていました。

「くまのがっこう歌のおねえさん」関谷真由さんと、ジャッキーの登場に子どもたちは大喜び(2019年11月19日)

「くまのがっこう歌のおねえさん」関谷真由さんと、ジャッキーの登場に子どもたちは大喜び(2019年11月19日)

この日、教室を受講したのは、2歳児から卒園近い5歳児までの園児57人。

全国の保育園を「くまのがっこうジャッキーキャラバン」として周っていたキャラ研側から、防犯CSR(企業の社会的責任)活動の一環としての教室開催の打診があったとのこと。

今年9月に、アピタテラス横浜綱島店(綱島東4)内に同絵本シリーズのミニテーマパーク「くまのがっこうあそびひろば」が、全国初の施設としてオープン(株式会社バンダイナムコアミューズメント・東京都港区=が運営)したこともあり、子どもたちにとっても親しみある“地域ゆかりの”キャラクターの来訪に、ひときわ大きな「ジャッキー」と名前を呼ぶ声があがっていました。

子どもたちにどこまで「防犯」や「安全」に対する意識が浸透するかも鍵に(2019年11月19日)

子どもたちにどこまで「防犯」や「安全」に対する意識が浸透するかも鍵に(2019年11月19日)

全15冊で約222万発行部(2019年11月現在)という人気絵本シリーズと警察とのコラボレーションに、全国系も含むテレビや新聞社など、マスコミが十数人も来訪するなど、園児のみならずメディア側からも熱い視線が注がれていました。

港北警察署スクールサポーターの漆原光彦さんは、「キャラクターに夢中なのはもちろん素晴らしいことだが、プラスして、子どもたちに(標語や安全意識が)入っていくことこそが大切」と、今回の教室を一過性のものとしない取り組みとしていく必要性について語ります。

同園園長の橋本美香さんも、「特に卒園児が小学校に上がったタイミングで、子どもたちの“歩行中の事故リスク”が非常に高くなるとも聞いています。ぜひ、こういった教室を通じ、子どもたちに、防犯・交通安全への理解・対応力を高めてもらえたら」との感想を述べていました。

全国系テレビ局や新聞社なども多く取材に訪れていた。メディアも注目の試みだけに、継続しての活動方法が模索されていきそう(2019年11月19日)

全国系テレビ局や新聞社なども多く取材に訪れていた。メディアも注目の試みだけに、継続しての活動方法が模索されていきそう(2019年11月19日)

キャラ研によると、今後、同様の教室を全国各地のどこで行うかはまだ未定とのこと。

港北区内でも既に保育園数は100園を超える状況となっており、すべての園を、一キャラクターのジャッキーが回るのは極めて難しい現状も。

今回の安全教室の“大成功”を受けて、地元保育園での安全教育をどう展開していくといった点も、今後、更なる注目を集めていきそうです。

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【参考リンク】

子ども見守り活動マニュアル~地域ぐるみで子どもを守り育てよう(神奈川県警察本部)

港北警察署のサイト


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