一世紀(百年)近い歴史継ぐ日吉の老舗企業が、地域に密着した新たなチャレンジを続けています。明治年間から続く大工の家系をルーツに持ち、1949(昭和24)年に会社設立した株式会社星野土建(日吉1、創業時は合資会社)は、自社の中庭や茶室を開放し、夏のイベントを開催します。
昨年(2018年)7月から代表取締役社長に就任した星野将史(まさし)さんは、日吉生まれ・育ち。これまでも“地域密着”を志してきた父親で先代(前社長)の星野修司さんの姿に、企業としての地域貢献を学んできたと語ります。
かつて“お祭り”と称し、地域イベントを中庭で開催したこともあったという同社。
父の修司さんは、学生時代に生物部だったこともあり、「先代の頃(修司さんが社長時代)から、建築会社として、表向きでない、真にあるべきリサイクルの理念を追求する中で、廃材を利用した“巣箱づくり”のワークショップを2011年から過去3回開催してきました」と、将史さんは、代が変わっても、同社が大切にしているという木材を扱う一級建築士としての目線で、今回も地域イベントを企画したとの想いを語ります。
20年以上前に建築したという茶室も、「地域の皆さんに開放し、有効活用したい」(将史さん)という思いから、昨年秋から貸し茶室としてのスペースレンタルを開始。
この茶室で着付け教室を開催しているハクビ京都きもの学院渋谷校(東京都渋谷区、株式会社ハクビ運営)とのコラボで、初めてとなる「ゆかたの着付け講座」を開催することになったといいます。
今月(2019年)7月21日(日)の13時30分から15時まで、15時から16時30分までの2回開催されるこの着付け講座では、ゆかた(浴衣)の基礎知識や、“粋で美しい” 着付けのコツなど、「知っているようで意外と知らないゆかたのことを、同学院の講師に直接学べる機会となっています。夏の想い出づくりに、ぜひご参加ください」と、同社で事務を担当している星野真紀子さん。
当日の持ち物はゆかた、半幅帯(はんはばおび)、紐(ひも)3本、タオル2本。あれば伊達(だて)締め、帯板、下駄(げた)など。
各回の定員は各10人程度(要事前予約・先着順)、参加費用は500円(税込)。ゆかたのレンタル時は費用別途(応相談、予約時に確認要)とのことです。
夏休みワークショップは「巣箱」と「竹灯籠(とうろう)」の工作
また、4年ぶりの開催となる夏休みワークショップは、「野鳥の巣箱・竹灯籠(とうろう)を作ろう」を、来月(2019年)8月3日(土)9時30分から12時まで、同社の中庭で開催されます。
巣箱か竹灯籠いずれかを作成するプログラムとなっており、巣箱はシジュウカラ用を想定。「巣箱は、材料を切りそろえてありますので、当日は組み立てる作業を行います。竹灯籠は、穴を開けたいところの絵を描き、実際にドリルで穴を開けてつくります」と、当日講師として登壇予定の将史さん。
ワークショップの定員は10人程度(要事前予約・先着順)まで、参加費用は500円(税込)。子どもの場合は大人の同伴要。手持ちののこぎりや金づちなどがあれば持参くださいとのことです。
これからも「地域密着」を志す同社ならではの、日吉での歴史に育まれた“文化の香り”高い試みが、今後どのような歩みを重ねていくのかに注目が集まりそうです。
【参考リンク】
・新着情報~2019年7月21日(日)の午後、浴衣の着付けイベントを行います。(同)
・新着情報~夏休み工作イベント8月3日(土)開催です。(同)
・お問い合わせ(同)