大地震で交通機関が止まった時、覚えておきたい「一時滞在施設」の場所 | 横浜日吉新聞

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2011年3月11日夜の品川駅付近の様子、自宅へ歩いて帰宅しようという人や車で道路があふれている(東京都「帰宅困難者対策ハンドブック」より)

今から8年前の2011年3月11日午後に発生した東日本大震災により、首都圏の鉄道がマヒ状態となり、都内から日吉や綱島、高田へ帰宅できない「帰宅困難者」となった人も多かったのではないでしょうか。また、日吉や綱島への通勤・通学者が足止めされたケースもありました。

帰宅困難者となってしまった時に頼りとなるのが「一時滞在施設」の存在で、ここでは交通機関の復旧を待つことができます。

一時滞在施設は、帰宅困難者を一時的に受け入れ、「休憩場所のほか、可能な範囲でトイレ、水道水、情報の提供等を実施する施設」(横浜市)のことで、公共施設を中心に首都圏の各自治体が主要駅の近くに設けているものです。

横浜駅からは綱島駅まで約8キロ、日吉駅まで約10キロのエリアに入っている(横浜市徒歩帰宅者支援マップより)

たとえば日吉駅では、駅近くの慶應義塾大学日吉キャンパスと日吉地区センター(日吉本町1)が設定され、綱島駅では綱島地区センター(綱島西1)と、駅から若干距離のある樽町3丁目の「綱島源泉湯けむりの庄」があり、日吉本町駅では駅近くの銭湯「日吉湯」(日吉本町4)が一時滞在施設となっています。

通勤や通学で訪れることが多い東京都心部では、東京都が「東京都防災マップ」を公開しており、一時滞在施設だけでなく、避難所や給水拠点などが一覧で見られるようになっています。

ただ、渋谷駅や新宿駅などの主要駅では、駅から若干距離のある場所に一時滞在施設が設けられているケースが多いため、あらかじめ覚えておいたほうが良さそうです。

また、横浜市も同様に一時滞在施設のマップを提供しているほか、検索システムも設けています。

企業が集中する東京都では帰宅困難者対策に力を入れている(東京都「帰宅困難者対策ハンドブック」)

なお、路線バスが運行されている状態で都心から日吉や綱島方面へ帰宅する場合は、渋谷駅から田園調布駅までの路線バス「東急渋11系統」が通常は1時間に4~5本の間隔で運行されており、これが東京都心から東横線沿線へ向かう最長の路線バスとなっています。

田園調布駅からは日吉駅までの距離は約5.5キロで徒歩約70分、綱島駅へは約7.8キロの徒歩約95分で、頑張れば何とか歩ける距離といえそうです。

【関連記事】

<震度5弱の地震>港北区で帰宅困難者や学校休校、「5強」相当の地点も(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年10月8日、開設は自治体などが判断する)リンク追記

<日吉駅・綱島駅>電車が止まっている時に役立つ“う回ルートマップ”を公開中(2018年12月18日)

<日吉の東日本大震災>震度5強、真っ暗で死んだような駅前、計画停電に振り回された日々(2016年3月10日、東日本大震災時の日吉の様子)

【参考リンク】

横浜市「帰宅困難者一時滞在施設」とは(横浜市の一時滞在施設の一覧など)

川崎市「帰宅困難者対策」のページ(川崎駅や武蔵小杉駅などの一時滞在施設マップも)

東京都防災ホームページ「帰宅困難者対策」(総合情報)

東京都防災マップ(一時滞在施設の検索など)

東急バス「渋谷駅周辺の系統一覧」(田園調布駅行の「渋11系統」は31番のりばから発射)


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