冠水危険性のある箇所一覧を公開中、日吉駅近くの“ややこしい市境道路”も | 横浜日吉新聞

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まだまだ台風の来襲が想定されるシーズン。横浜市は、今年(2018年8月)8月末現在での「道路冠水想定箇所」の一覧を公開し、大雨時に車で通行する際の注意を呼び掛けています。ここに掲載された市内26箇所のうち、1つが日吉駅に比較的近い場所でした。

アンダーパスの水没イメージ(写真ACより)

これは、幹線道路や鉄道などと立体的に交差する道路のうち、道路の高さが局所的に急低下している「アンダーパス構造」の箇所を示したもので、道路を深く掘り下げているため、短時間で大量の雨が降ると排水できず、“池”のようになってしまうことがあります。

車を運転していると、水平面より下に水が溜まっていることが見えづらいため、こうした場所へ“突っ込んで”いってしまうと、水没して車のドアを開くことができず、閉じ込められて死亡事故につながるケースも見られます。

通称「東横線ガード下」は日吉3丁目にあるため港北区が電光掲示板などを設置しているが、入口付近の電柱には木月3丁目の表示がある

そんな危険箇所の一つとして指摘されているのが、日吉3丁目の通称「東横線ガード下」です。中原区井田方面から日吉2丁目の日吉公園入口付近を経て、矢上川に沿って綱島街道へ抜ける幅4メートルほどの市道上に存在しています。

この一方通行の市道は、矢上川の堤防沿いの比較的高い位置に敷かれており、東急東横線や目黒線の高架橋と交差する部分だけが急に深くなっているのです。

そして、同市道は横浜市港北区と川崎市中原区の境界上を幾度も横切っているため、アンダーパスの入口手前までが「川崎市道木月143号線」で、アンダーパスに入ると「横浜市道日吉39号線」になり、新矢上橋の手前で綱島街道と合流する頃には「川崎市道木月168号線」と変化し、わずか100メートルほどの間だけでも道路名が3回も変わります

綱島街道の新矢上橋側から見た「東横線ガード下」、右側は矢上川。一方通行のため、こちら側から車は入ることはできないが、歩行者の利用も多いため注意を促す掲示がある

アンダーパスの出入口には、港北土木事務所が設置した電光掲示板などの注意を喚起する表示がありますが、アンダーパス内には中原警察署と中原区建設センターが所有する緊急用のバリケードが置いてあり、道路管理の複雑さも垣間見えます。

複雑な市境上だからといって、管理が不十分ということはなさそうですが、万が一事故が起きてしまうと、港北警察署と中原警察署、さらには横浜市消防と川崎市消防という4者の“世話”になりかねないだけに、強い雨が降った際は、特に通行を控えたほうが良さそうです。

【参考リンク】

道路冠水想定箇所について(横浜市道路局)

通称「東横線ガード下」の場所(日吉3丁目、グーグルマップ)


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