日本や世界の「ろう(聾)教育」や共生のあり方をフランスのドキュメンタリー映画から考えるシンポジウム(慶應義塾大学・松岡和美研究室など主催)が今月(2018年10月)7日(日)午後に慶應義塾大学日吉キャンパスで行われます。
日本で暮らし、日本手話を母語・第一言語とする「ろう者」を“言語的少数者の集団”としてとらえ、独自の文化やコミュニティが形作られる一方で、その文化が抑圧されているとの問題を提起する今回のシンポジウム。フランスのろう者コミュニティを追ったドキュメンタリー映画「ヴァンサンへの手紙」(2018年10月13日から日本公開)の一部上映も行われます。
同作品をフランスから自己資金で買い付け、日本での上映活動に尽力してきた、ろう者の映画監督・牧原依里さんが登壇するとともに、日本で唯一のバイリンガルろう教育を行っている品川区の明晴学園と、公立ろう学校から現場の教員と学生をそれぞれ会場に招へい。牧原さんがろう者のアイデンティティや教育の現状についてインタビューを試み、異文化共生と教育のあり方について、会場とともに議論を深めていくといいます。
開催は日吉キャンパス内の「第6校舎」(J634教室)で、14時から16時30分まで。 当日は日本手話と日本語の手話通訳、会話の見える化アプリ「UDトーク」による書記日本語のリアルタイム字幕もつくとのことです。参加費は無料ですが、インターネット上のページから事前の申し込みが必要となっています。
(※)画像左の写真はフランスのろう者コミュニティを追ったドキュメンタリー映画「ヴァンサンへの手紙」のチラシより
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・ろう者と聴者が協働する「手話言語学ワークショップ」3/12(土)に慶應日吉で(2016年2月10日、「日本手話」についての解説も)
【参考リンク】
・10/7(日)ろう教育を考えるシンポジウムを慶應義塾大学で開催します(詳細と申し込み)
・映画『ヴァンサンへの手紙』日本公開にご協力ください!(クラウドファンディング「PLAN GO」、牧原依里さんの呼びかけと映画の紹介)