港北区が“グーグル検索対策”を支援、飲食や小売店などに日吉で9月に登録会も | 横浜日吉新聞

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来年(2019年)開催のラグビーワールドカップ(W杯)や翌年の東京五輪開催に向けて、世界中から検索される店に――。港北区は「世界中から検索できるまちKOHOKUプロジェクト」と題し、飲食店や小売店といった区内店舗の情報が検索した際に表示されるようにする取り組みを来月(2018年9月)から始めます。

グーグルで検索した際に店舗などの情報が出るようにすることが目標(画像は「日吉駅 和食」で検索した際の画面)

このプロジェクトは、米グーグルが提供する「Googleマイビジネス」という無料サービスを使って店舗の営業時間や場所、写真といった基礎情報をインターネット上に公開し、利用者が検索した際に表示されるようにしようというもの。

Googleマイビジネスでは、店舗の住所や概要、写真などを自由に公開することができ、利用者がグーグルで検索した際に検索結果やグーグルマップ上で表示されやすくなる仕組みで、グーグルが提供するGメールのアカウント(メールアドレス)があれば比較的容易に登録が可能です。また、利用者の使用言語に応じて自動翻訳されるため、海外からの訪日客に店舗の存在をアピールするうえで効果的と言われています。

一方、Googleマイビジネスに登録する際は、グーグルによる本人確認の作業を経る必要があり、この作業を終えるためには平均で2週間程度を要します。

スマートフォンで検索した際にこのように出るようにするのが目標(「Googleマイビジネス」のページより)

今回のプロジェクトでは、港北区がグーグルと提携し、区がグーグルに代わって本人確認を行うことに加え、登録までの作業を支援することで、登録者の負担を軽減しているのが特徴です。

区では来月(9月)3日(月)から10月31日(水)までの平日に区役所1階で1人30分程度の登録会を行うほか、2020年の五輪時に英国代表のキャンプ地となっている日吉では2回の登録会を実施し、W杯と五輪の両会場となっている日産スタジアムのおひざ元である新横浜でも計4回の個別訪問による登録を実施する計画です。

Googleマイビジネス登録の際は、Gメールのアカウント(Android型のスマートフォンを利用している場合は必ず取得している)とスマートフォンがあればスムーズなため、区では登録会参加時までに取得を呼び掛けています。

登録会は、日吉地区センターでの開催が9月19日(水)と10月18日(木)の10時から16時まで、新横浜エリアは9月20日(木)と26日(水)、10月9日(火)と19日(金)の10時から16時に店舗などに区の担当者が直接訪問し、登録をサポートする形となります。

いずれも区のサイト上から事前予約が必要。登録時には、「公共料金の明細書」「税務署からの手紙」「商業登記証」のうちいずれか1点を持参し、代理人の場合は店舗・施設名の記載のある代理人の名刺が必要とのことです。

グーグル検索に出なければ「存在しない」と同じ

昨年度、港北区はグーグルの地図上からパノラマ写真が見られる「ストリートビュー」上に、自ら撮影して写真を追加する「トレッカーパートナープログラム」に参加しています。

「世界中から検索できるまちKOHOKUプロジェクト」の公式ページ

こうした縁もあり、今回はオンライン上での地域の存在感を高めていくグーグルの「DMO(Destination Management Organization=デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)パートナーシッププログラム」にも新たに参加し、Googleマイビジネスへの登録支援を行うことになったといいます。

日本の検索エンジンのシェアは、9割超をグーグルが握っているとされ、国内企業であるヤフーの検索システムもグーグルのシステムが使われています。そのため、グーグルで検索した際に表示されない場合は、インターネット上に情報が存在しないこととと同じだとも言われているだけに、グーグルでの“検索対策”を行うことは中小店舗にとって重要なことといえそうです。

【参考リンク】

Googleマイビジネスの登録について(港北区、登録会の申し込みも)


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