6/9（土）で高田の「マルシェ」は9回目、仕掛け人・中本さんの思いと多彩な活動

公開日：2018年06月04日
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高田で定期的に“マルシェ（朝市）”が行われているのをご存知でしょうか。高田西の旧不二家レストランのとなりにある「ヴァムン洋菓子店」（高田西1）の店先を使い、昨年11月に始まった「マルシェTAKATA」。今月（2018年6月）9日（土）の開催で通算9回目となりました。

2017年11月から定期的に開かれている「マルシェTAKATA」のポスター、6月9日（土）の開催で9回目となる（中本さん提供）

月に1～2回、90分だけの“朝市”ですが、販売する店舗と購入者の近さがうけ、回を重ねるごとに参加者と出店者が増えつつあります。

このマルシェの仕掛人は、同町内で整体院「心～cocoro」を営む29歳の中本拓海さん。「高田の人と人がつながり、もっと愛着が湧く街になってほしい」と周辺の店舗に呼び掛け、開催にこぎつけたといいます。

綱島生まれで高田育ち、日吉にも住んでいたことがあるという中本さん。本業は高田西での整体院経営ですが、地元では「とにかく面白い人」という言葉で語られ、その横顔は多彩すぎて一言では語れないほど。茶髪にピアスという風貌も目立ちます。

「よく『居酒屋のアルバイトリーダーでもやっているんですか』とか、夜の仕事ですか、とか聞かれます」と笑う中本さん。一級ライセンスを持ち、プロのスノーボーダーを目指してきたという経歴も影響しているのか、「以前はもっと派手な髪型でした……」。

自身の経験からスポーツと地域つなげる活動

「マルシェTAKATA」の仕掛け人である中本拓海さんの本業は高田西の整体院「心～cocoro」の経営者。一方でスポーツと地域をつなげる活動など、多彩な分野で活躍している

スノーボードの滑走を競う「技術選手権」を舞台に、高校2年生以後は大学時代も含め、プロを目指して冬になると長野県を中心に“山ごもり”を続けていたといい、「今もプロになることは諦めていません」と話します。

ウインタースポーツに打ち込んできた中本さんですが、高校1年生まではサッカー一筋。Jリーグ発足前の日本リーグで活躍した元日本代表の中本邦治（くにはる）選手を父に持つこともあり、幼少期からサッカーを学び、一時期は父の出身地である広島でJリーグ「サンフレッチェ」の下部組織に所属していたこともあるといいます。

ただ、日本代表の父を持つというプレッシャーは相当なものだったようで、「周囲から“七光り”と思われるのが嫌でした」とサッカーからは離れてスノーボードの世界へ移ったものの、現在でもサッカーの話題になれば細かな部分まで話が尽きません。

これまでの自身の経験をもとに、「スポーツで夢をかなえるお手伝いをしたい」とスポーツ界と地域をつなぐ活動も全国各地で行っており、あまり知られていない競技分野の選手を後方支援したり、競技と地域のまちづくりとをつなげたり、さらには競技場整備にも携わったりと全国各地を飛び回ることも多いといいます。

地元でのマルシェに加え、多彩な領域で活躍

情報サイト「地域NAVI」（現在リニューアル中）も創設し、高田の話題を発信してきた

スポーツとともに大事にしている「地域」では、大好きだった高田在住の祖母が認知症になってしまったことを機に、幼少期から親しんだ高田の地に居を構え、2014年に整体院を開業。「愛する地域の役に立ちたい」との思いがマルシェの開催につながりました。

「集まった人の笑顔を見ていると、本当に幸せになってきます」と最近では高田での経験を踏まえ、元住吉駅近くでもマルシェの開催も実現。日吉本町駅近くで開くことも考えているといいます。最近では「地域NAVI（ナビ）」と名付けた情報発信サイトも創設しました。

ハンディキャップを持つ子どもの両親に向けて、五感を使って“未然予防”を学ぶための「FIVEsense Creation（ファイブセンスクリエーション）」を高田で立ち上げたり、社会起業家育成を担う「一般社団法人ソーシャルデザインマネジメント（SDM）」へ理事として参画したり、社会的な活動にも積極的に関わっています。