平成と共に歩む「大倉山観梅会」、30回目の2018年は2/17(土)・18(日)に | 横浜日吉新聞

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平成のスタートと共にあった大倉山の「梅の祭り」が節目を迎えます。1989(平成元)年から始まり、大倉山の春の恒例行事となった「大倉山観梅(かんばい)会」(同実行委員会主催)は、来月(2018年)2月17日(土)から18日(日)(10時から16時まで)の開催。今回で第30回目の歴史を刻むことになりました。

東急東横線大倉山駅から徒歩7分ほどの場所にある大倉山公園(大倉山2)で開催。梅林は大倉山記念館の先の場所にある(港北区サイトの「大倉山観梅会」ページより)

東急東横線大倉山駅から徒歩7分ほどの場所にある大倉山公園(大倉山2)で開催。梅林は大倉山記念館の先の場所にある(港北区サイトの「大倉山観梅会」ページより)

大倉山の梅林は、かつて、現在の大倉山公園に隣接する寺院・龍松院(大倉山2)が所有していた土地を、東京急行電鉄(当時)が購入し1931(昭和6)年に開園。

最盛期の1937(昭和12)年ごろには1000本を超える一大梅林があったとのことですが、第二次大戦中は燃料用たき木用に伐採されたり、食糧不足のためイモ畑化したりして荒廃してしまいます。(「大倉山公園梅林の歴史」大倉精神文化研究所・平井誠二氏の著述による)

しかし戦後、梅林には再び数百本の梅が咲き誇るようになり、東横線沿線の観光地として賑わいます。観梅の時期には、臨時急行「観梅号」が大倉山駅に停まったこともあったとのことですが、その後東急電鉄が横浜市に売却

市が再整備のうえ1989年に大倉山公園の一部として開園し、地元商店街や自治会町内会などにより同実行委員会が設立され、同年より毎年「大倉山観梅会」が開催されています。

大倉山梅林の梅の実「白加賀梅」を手もぎで収穫し、当初からの味を守り作っているという大倉山梅酒「梅の薫」の試飲・販売も(港北観光協会のページより)

大倉山梅林の梅の実「白加賀梅」を手もぎで収穫し、当初からの味を守り作っているという大倉山梅酒「梅の薫」の試飲・販売も(港北観光協会のページより)

今年も、野外でお茶を楽しむ野点(のだて)や、港北観光協会(大豆戸町)が梅林開園60周年記念事業として発案、大倉山梅林の「白加賀梅」の実を手もぎで収穫して漬け込んだという「大倉山梅酒 梅の薫」新酒の試飲・販売、地元商店街による出店や園芸品の販売、箏・尺八・三味線などによる三曲演奏、舞踊などのステージといった恒例行事が行われる予定です。

港北区のサイトでは、近年、前後も含む期間に梅の開花状況も順次公開され、大倉山梅林で開催される「大倉山観梅会」や、港北区内の「梅」をテーマに撮影した写真を募集・展示する「こうほく梅の写真コンテスト」(港北観光協会主催)も行うなど、区の花「梅」で街を盛り上げます。

大倉山梅林は入場無料32種類、約200本の梅が植えられているという大倉山公園の一角の「今年ならではの」風景、また、平成と共に歩んできた歴史を振り返る30回目のイベントとしても注目を集めそうです。

【関連記事】

梅林が見ごろを迎える、恒例の「大倉山観梅会」は今週末2/18(土)・19(日)(2017年2月16日)

【参考リンク】

第30回大倉山観梅会を開催します。(港北区地域振興課)

大倉山公園梅林の歴史(同)※大倉精神文化研究所研究部長の平井誠二氏の著書「わがまち港北」の「大倉山梅林」の章から引用

2018こうほく梅の写真コンテスト 作品募集(同)

大倉山公園梅林 梅の開花情報(同)

大倉山観梅会(港北観光協会)


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